ちょっとときめく「甘いディテール」は
バランスを考えて取り入れる
女性なら嫌いな人はいない(はずの)甘さのある服。
色は寒色系、取り入れるなら1カ所を目安にした"引き算"が成功の決め手。
黒田知永子さん Chieko Kuroda
1961年生まれ。学生時代に「JJ」でモデルデビュー。
その後「VERY」「STORY」「éclat」で次々と表紙キャラクターを務め、
女性誌やテレビなどで幅広く活躍中。
『CHICO MY FAVORITES VOL.3』(集英社ムック)や、
私服スタイルや愛犬・愛猫との暮らしぶりが人気の
インスタグラム@kuroda_chiekoも必見
前、横、後ろと好みの場所で結べるリボンをサイドに配したラップ式トップスは、ふんわり広がる立体的なペプラムが華やか。よそ行き感がありながら、気になるお腹や腰まわりをおしゃれにカバー、腰高にも見せてくれる大人に心強いデザインです。
「顔まわりの作りがシンプルだから、このボリューム感も着こなしやすいはず」と佐伯さん。
細身の九分丈パンツで、足首をのぞかせ抜け感をつくるのもポイント。黒の効果とともに、媚びない女らしさを引き出します。
ジャスミンの花の刺繡は、シーズンを超えてデザイナーKEITA MARUYAMA氏の愛する継続モチーフ。得意のシノワズリ調のブラウスに、スカラップ刺繡とともに手作業であしらいました。エアリーなコットンが涼しげ。
清潔感たっぷりのコットンニットには、ジャストなサイズ感にレース編みと肩のタックで程よい甘さをトッピング。背面はレース編みを上部のみに控え、すっきり着られるよう配慮しています。存在感のあるニットはネイビーのパンツでシンプルに着るほど女らしさが光ります。
「こういう花柄が好き」と黒田さん。フランスの田舎のテーブルクロスを連想させる、どこかノスタルジックな花柄は、デニムとのレイヤードでカジュアルに。
静謐な絵柄と繊細な手仕事の技が伝わるスワトウのハンカチ。その稀少性から特別な日に持つイメージがありますが、今こそさりげなく普段使いしたい。バッグからハンカチを取り出すしぐさまで女らしく映ります。
次回は、「揺れる素材」のロングスカートの着こなし方をご紹介します。
撮影/浅井佳代子 モデル/黒田知永子 ヘア&メイク/福沢京子 スタイリスト/佐伯敦子 構成・原文/向井真樹