現在40歳の川村エミコさんのお肌はつやつやです。35歳を過ぎてから、自分の体を考えて、季節のものはその季節にいただく。無理をしないで、自分なりの運動をする。そう意識するようになったと言います。そのライフスタイルと家で誰でもできる健康法、そして将来の夢をうかがいました。
川村エミコさん
PROFILE
かわむら・えみこ●1979年、神奈川県生まれ。お笑いコンビ「たんぽぽ」のボケ担当。相方は白鳥久美子。主な出演作品に日本テレビ『世界の果てまでイッテQ!』フジテレビ『めちゃ×2イケてるッ!』東海テレビ『スイッチ!』など。 オフィシャルブログ「川村エミコのカエルが寄ってきます…。」
“決めるけど、決めない”自由を大切にした、食生活と心と体のケア法
「35歳を過ぎてから、食事には気をつけるようになりました。そのきっかけになった一つは、ドキュメンタリー映画『人生フルーツ』を見たことです。あるご夫婦が、自分のお庭で大事に育てたものをいただいて、暮らしている姿を見て、私もそんなていねいな生活がしたいなと思いました。時間があるときは、朝ごはんをちゃんと食べ、腸のために、お味噌汁や麹のものを取るようにして、体にいいという国産のレモンを皮ごと食べる。自炊は、彼氏がいると想像して、2人分作って、次の日彼氏分を自分で食べたりとか(笑)楽しみを見つけてやっています」
体を張る仕事も多い川村さんの心と体のケアは自然体。
「ちょっと歩くようにしたり、湘南乃風さんの『睡蓮花』をかけて、部屋の中で腹が立ったことを思い出しながらシャドウボクシングをやってたりします(笑)。でも“絶対に週4でやります!”とか、決めないんですよ。決めると“やらなきゃ”って思いすぎて、苦しくなっちゃうから。自分の気持ちの赴くままに“決めるけど、決めない”みたいなものを大事にしています」
40歳を迎えて、より自分の時間を大切にするように
最近、とても自分が楽になったと感じています。
「39歳の時は、“40になっちゃう、どうしよう”と夜中に不安で起きたりしてたんですけど、40歳になってみたら、なんかめちゃくちゃ強い自分がいるなってわかって(笑)、大丈夫でした。自分の気持ちを、若いころよりまっすぐ言えるようになったし、自分の時間をもっと大事にできるようになった。そのうえで、いい人がいたらいいなぁ。まあ、焦ってはいますけど、焦ってるのを出さずに(笑)婚活もしていこうかな」
食べ物や、旅のエッセイを書き、そして、子供たちに好きなことを見つける大切さを伝えたい
自分の気持ちに正直に、充実した毎日を過ごしている川村さん。これからの夢は?
「オムライスを初めて食べたときのこととか、苦手だったなすを食べられるようになったこととか、食べ物についてのエッセイや、仕事でいろいろな旅に行かせていただいているので、旅で出会った人たちのことを書きたいです。実は、栃木のロケで出会ったおばあちゃんが『キングダム』に夢中だと話してくれて、70歳を過ぎたおばあちゃんを引き寄せる『キングダム』ってすごい!と思って。それから、初めて読んでみたら……ハマりました。そういう、出会いと出会いによって生まれたものの話が書きたいですね」
そして、もう一つ。このエッセイに出てくるような、たくさんの小さい“えみこちゃん”を応援するようなこともしてみたいそう。
「小学校1年のころから“舞台に立ちたい”という夢を持っていたのに、大学生で初めて演劇をやるまで、かなり時間がかかったと思っています。自分ができなかったからこそ、今の子供たちに、“好きなものを見つけたら、早く一歩前に出たほうがいいよ”って伝えたい。接する機会があったらそんな思いを伝えられたらなぁ。今回のエッセイを書き終えたとき、小さいころからのすべての記憶や思い出が、今の私を作ってくれて、その時々に頑張ってちゃんと過ごしてきたんだなと再確認できました。そして“明日からも大丈夫だよ”という自分への後押しにもなりました。この本が、読んでくださったみなさんが、子供のころからずっと持っている“自分の中の前向き”を再確認するきっかけになったらうれしいなと思います」
「わたしもかわいく生まれたかったな」川村エミコ 1200円(本体)+税/集英社
撮影/為広麻里 取材・文・落合佑桂里