読者の共感を呼ぶエッセイや人生相談で人気のジェーン・スーさん。
「アラフィフ世代は『おばさん、はしゃいでる』と言われるのがいちばんキツい。ある程度はしゃいで『年齢なんか気にしないわ』という気持ちを持ちつつ、ちょっと人の目もうかがって――という微妙なところにいるのだと思います。多少は周囲を意識すべきだけど、それに縛られるのもつまらない。
うまく手なずけていこうや、という感じですかね。『年がいもなく』と『年なんか関係ない』の間でグラグラしながら、この時期を乗りきりましょう」
と語る現在48歳のスーさんに、今を幸せに過ごす極意を聞きました。
お話を伺ったのは
ジェーン・スーさん
Jane Su
1973年、東京生まれの日本人。作詞家、コラムニスト、ラジオパーソナリティ。TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」のMCを務める。『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』(幻冬舎)で第31回講談社エッセイ賞を受賞。近著に『ひとまず上出来』(文藝春秋)、共著となる『新しい出会いなんて期待できないんだから、誰かの恋観てリハビリするしかない 愛と教養のラブコメ映画講座』(ポプラ社)がある
『ひとまず上出来』
(文藝春秋)
心得 1
いつまでもセンターに居座らない。
後進の活躍を応援すべく
シフトチェンジを
私の場合、これまで仕事の充実が人生の充実に直結していましたが、コロナ禍で考える時間ができたことで、「もう仕事で命をゴリゴリ削るような生き方はできない」と思うようになりました。
同世代と話をしても、皆、「下の子たちを指導して機会を与えたい、応援したい」と言っていますしね。
50歳前後になったら、そろそろ後輩の後方支援に回る時期です。いつまでもセンターに居座らず、次の世代を支えていく方向に意識を変えることも必要だと思います。
心得 2
女友だちは今まで以上に大切に。
互助会精神でやっていこう
アラフィフともなれば、仲間内でも状況に違いが出てきます。経済力も人それぞれですし、頑健な人もいれば40代で大きな病気を経験する人もいる。
「やっぱり健康が一番だよね」のように、同世代に何かをワンメッセージでズバッと言うことが難しくなってきます。
互いに助け合える女友だちは絶対的な財産です。これからはそれぞれの事情を気遣いつつ、今まで以上に大切にすべき。
まさに「互助会」ですよ。信頼できる医師や整体院の情報を交換して励まし合いながら、50代以降の人生を楽しく送っていけたらいいですね。
※次回はアラフィフの心得3をご紹介します。
イラスト/平松昭子 取材・原文/上田恵子