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61歳からバレエを始めた藤原美智子さんの趣味は、「夫を笑わせること」(インタビュー後編)

鮮やかなオレンジ色のスカートを凛と着こなす67歳の藤原美智子さん。驚くのは、その立ち姿の美しさ。50代からランニングを始め、60代からはバレエに熱中しているという。ヘルシーなマインドの基盤となる健康的な体のつくり方、そして大人こそ必要になる、ヘア&メイクを取り入れるときの“知性”について伺いました。

藤原美智子さんの立ち姿2

 

撮影/富田一也 取材・文/松山 梢

 

藤原美智子さんのインタビュー前編(60代になった藤原美智子さんが、「今は悩んでも3分で解決できる」理由とは?)はこちら

 

成長するって、楽しい!

「最近、私がハマっているのは机に手をついてする腕立て伏せ。ちょっとずつ足を遠ざけてもできるようになるのが楽しいんです。年齢を重ねるとできなくなることは増えていくけれど、できていくことだってある。それって、いくつになっても楽しいんだから!」

 

インタビュー中、軽々と実践してみせてくれた藤原美智子さん。つらい運動と考えず、まるでゲームをするように無邪気に楽しむ様子はとてもチャーミングだ。彼女のヘルシーなマインドを支えているのは、運動で手に入れた強くしなやかな筋肉。現在は、61歳から始めたバレエに熱中している。

 

「発表会にも1度だけ出たことがあります。せっかくなら好きな曲で踊りたいと思い、ドビュッシーの『月光』を選んだんです。でも、あれってテンポがゆっくりすぎて難しいの。やっぱりもっと基本からレッスンしなきゃダメだと思い、今は超基本コースを受けています。

続けるモチベーションは、もったいないから(笑)。だって、体が硬かった私でも脚が上がるようになったり、ルルベができるようになったんだもの。

これから何歳までバレエが踊れるかはわかりませんが、期限があるからこそ一生懸命やりたいと思うのかもしれません。音楽に合わせて少しでも長く踊れるようになりたいと思っています」

 

藤原美智子さん書籍からのカット1

『何歳からでも輝ける秘訣』より

 

 

大人のメイクは知性とテクニックが必須

この日のメイクは、藤原さん自身の手によるもの。42年間、ヘア&メイクアップアーティストとして第一線で活躍してきた美のカリスマは、「いくつになっても好きなメイクを楽しんで」といった無責任な発言はしない。

 

「肌にハリがある30代くらいまでは好きなメイクを楽しめばいいんです。適当に塗るだけでかわいくなれるもの。でも40代以降は、ある程度テクニックと知性がないと美しくはなれないの。

例えばアイラインを適当に引いただけじゃなんの効果もない。年齢を重ねるほどまつ毛とまつ毛の間があいてくるので、アイラインは隙間を埋めることがいちばん大事なんです。

鼻の頭に丸くハイライトを入れたり、太くて真っすぐの眉や、涙袋を描いている大人の女性がいますが、たぶん、お嬢さんに『今はこれが流行っているのよ』と言われたんだと思います。

でも、大人が流行をやみくもに取り入れても美しく見えないばかりか、品がなくなってしまったり、がんばっている感が漂ってしまうだけ。もちろん、その人の自信にもつながりません。客観的にどう見えるのか、想像力という知性とテクニックを駆使してこそ、大人の女性の美しさが引き出されると思います」

 

記事が続きます

“自分らしさ”は好きの集合体

そして、もうひとつ大切なのが “自分らしさ”。

 

「私は生え際に立ち上がるクセがあるので、大人になるにつれ前髪がないとゴージャスなマダムの印象が増すことに気づきました。グレイヘアにすることも、自分のマインドや普段のカジュアルなスタイルには合わないと思い、今は見送っています。

流されるのではなく、頭で考えて選択し、自分らしさの落とし所を見つけることが大事だと思います」

 

とはいえ、自分らしさが見つからない悩みはどの年代でもあるはず。スタイルを確立するには、どうすれば?

 

「ヘア&メイクは個性がないとできない仕事なので、20代の頃、『自分はどんなものが好きなんだろう?』と、好きなファッションや雰囲気の写真を集めてスクラップブックを作ったことがあるんです。そうしたら、周りから『藤原さんのメイクって“透明感”とか“品性”があるよね』と褒めていただくことと、自分の好きが一致していました。

そのことに気づいてから、迷いはなくなりました。もし自分らしさが見つからないっていう人がいたら、心がときめくものを集めて視覚的にはっきりさせてみてほしいです。好きの集合体こそが、あなたらしさだと思います」

藤原美智子さんの横顔2

 

趣味は、夫を笑わせること

真剣にお話ししてくださっていると思いきや、突然「血糖値が下がっちゃった!」と、目の前のお菓子をもぐもぐとつまみ始めた藤原さん。気負わず、気取らず、周囲をふっと明るく包むユーモアがある。コミュニケーションにおいても、見習うところは多い。

 

「ヘア&メイクの仕事は直接肌に触れるので、言葉に出さずとも気持ちが伝わってしまいます。アシスタントにはよく、本当に『かわいい』と言えるメイクを作りなさいと伝えていました。そうすれば言動が一致しますよね。

ごまかしが利かない仕事だからこそ、相手のいいところを探して好きになることは、コミュニケーションにおいてとても大切。仕事で訓練されたと思います」

 

ちなみに藤原さんの趣味は、50歳の誕生日に大人婚をした夫を「笑わせること」。毎日、ドリフターズのようなコントをしながらおやすみの挨拶をするという。

 

「彼は『しょうがないな』って顔をしながらも笑ってくれるんです。笑ってくれる人がいるって幸せですね。

20代のカップルのように一緒に成長していく経験はできないけれど、それぞれが培ってきた人間性を尊重しながらともに暮らしていける。それが大人婚のよさだと思います」

 

最後に、来たるべき70代に向けて挑戦してみたいことを聞くと、「ちょっと恥ずかしくて言えない」とはにかみつつ、「この年齢でもこんなことができるんだ!ということを、説得力を持って伝えられたら」と、少しだけビジョンを明かしてくれた。

好奇心とユーモア、そして向上心を持ちながら軽やかに年齢を重ねる藤原さんは、きっとこれからも多くの女性を勇気づけていくに違いない。

 

 

公式サイト「BEAUTY LIFE」https://michikofujiwara.jp

「MICHIKO .LIFE」https://michiko.life/

インスタグラム@michiko.life

 

藤原美智子さん

Profile
ふじわら みちこ●1958年、秋田県出身。多くの雑誌や広告撮影のヘア&メイクとして活躍後、2022年に引退。現在は、執筆、化粧品関連のアドバイザー、講演、TV出演など幅広く活躍。栄養コンサルタントの資格を有し、食や健康、ファッション、ライフスタイル、内面の磨き方などを提案している。『LIFE IS BEAUTY~美しく幸せに生きるための逆算思考』(集英社)、『新しい口紅は寝る前に試す』(講談社)、『美の宿るところ』(幻冬舎)ほか、 多数の著書がある。2017年より、ライフスタイル全般から美しさを提案する「MICHIKO.LIFE」を展開。

 

『何歳からでも輝ける秘訣』

¥1,870/主婦の友社

藤原美智子さんの書籍、最新刊

 

 

 

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