日々の小さな積み重ねが、健やかな心と体をつくる。
切実ではなく、楽しみながら続けたい自分のための小さな約束。少しずつ変わっていく体に「ありがとう」と言いたくなるYOJOライフとは。
今回のYOJOライフは、NPO法人日本スポーツアロマトレーナー協会設立者の神﨑貴子さん。2回にわけて紹介します。
神﨑貴子さん Takako Kanzaki
profile
1966年生まれ。NPO法人日本スポーツアロマトレーナー協会設立者。協会認定校第1号として「プレミナセラピストスクール」を開校。鍼灸、スポーツアロママッサージを中心とした治療院を経営するかたわら、スポーツアロマトレーナーの育成のため、東京、大阪、福岡にスクールを開校。陸上や自転車競技の日本記録保持者をはじめ、マラソン、ラグビーなど多くのアスリートを担当。働く女性の保健室「さくら治療院」では、姉の吉川千明さんとともに、女性の美と健康をサポート。
http://sakusakura.com
いいと思ったことは取り入れ、体の声を聞く。
持ち前の体力とポジティブ思考が元気と笑顔の源
25年前、日本でスポーツアロマトレーナーという仕事を確立し、アジア人で初めて、オリンピック選手村で世界のアスリートたちをケアする仕事に従事。鍼灸をはじめとする東洋医学にも精通する神﨑貴子さん。自身も子どもの頃から運動神経抜群。3歳から水泳を始め、学生時代は柔道に明け暮れ、46歳のときにトライアスロンを始めたという筋金入りのアスリートです。
「何事も体が資本。30代から、どうすれば疲れをため込まないですむかを考えて実践してきました。基本は、やはり日々の生活。食事や睡眠を見直し、仕事柄、いいと言われることはいったん取り入れたうえで、自分の体と向き合い、体の声を聞く。この養生の積み重ねで今の私があると思っています」
実姉で美容家の吉川千明さんとともに経営する治療院で、女性の健康と真摯に向き合ってきた神﨑さん。働きすぎ、頑張りすぎで体調をくずす女性がいかに多いかを知ったと言います。
「私自身、根っからの“スポ根”の持ち主。ちょっとのことでは音を上げないし、やり遂げる喜びを知っているだけに、ついやりきってしまうタイプです。でもそれではダメだと思い直し、年に数回、長期の休みを取って自然の中で心と体を休めることにしました。さらに、ただ今更年期ど真ん中。鍼を打ったりお灸をすえたりと、東洋医学で体を整える努力も惜しみません」
持ち前の明るさに加えて、スポーツを通じて培った体力があればすべてのことに自信が持てる、という考え方が神﨑さんの強み。心待ちにする東京オリンピック・パラリンピックに向けて、さまざまな形でアスリートに寄り添いたいと抱負も語ってくれました。
次回は、神﨑貴子さんの4つのYOJOをご紹介します。
撮影/フルフォード海 取材・原文/向井真樹