日々の小さな積み重ねが、健やかな心と体をつくる。
YOJOとは養生のこと。
切実ではなく、楽しみながら続けたい自分のための小さな約束です。
イラストレーターとして活躍する緒方 環さんに、日々実践している4つのYOJOを教えていただきました。
緒方 環さん Tamaki Ogata
profile
1968年生まれ。多摩美術大学テキスタイルデザイン科卒業後、渡仏。2年間のパリ滞在を経てイラストレーターに。墨の濃淡で人物、植物、ファッションなどを描く墨画(SUMIGA)が人気。国内外のアパレル、コスメブランドへのイラスト提供や書籍の装画、レストランの壁画制作なども行う。2011年より器シリーズ「hakuji」をデザイン&プロデュース。2021年11月26日〜12月25日 東京ミッドタウン六本木・ガレリア3F「STYLE MEETS PEOPLE」にてSUMIGA展を開催。
緒方 環さんの4つのYOJO
1
アスリート感覚で25年以上続けている、朝のルーティン
朝7時に起床。コーヒーを飲みながら新聞を読み、頭と体と心をウォーミングアップ。
「新聞は折り込みチラシ、テレビ欄、文化欄など後ろから順番にチェック。気になる箇所に赤線を引いて隅々まで全面読みます。メールチェックを終えたらお風呂へ。必ず湯船につかることが、リラックスと気持ちを切り替えるための、私の中の大切な決まりごとです」
2
お疲れさまの食前酒タイム。仕事モード→オフに切り替えます
「絵を描くときの集中力には自信がありましたが、最近は若い頃ほど続かなくなって。立って描くので長時間は難しいという事情もあり、仕事は夕方までと割りきるようになりました」。
オン→オフへのスイッチは、キリッと冷えた白ワインやスパークリングワインで。
「疲れていても1杯飲むと気持ちが切り替わり、夕食の準備が楽しみになるんです」
3
365日恋愛モード。赤いネイルでつねにときめいていたい
手に色があると絵を描く邪魔になるので手指のネイルは塗らないけれど、足のネイルは欠かしません。
「趣味はお酒と恋愛と言っていた時期もあるくらい、あの人素敵とか好き、と思う気持ちをつねに持っていたいから塗っています。足の爪にこだわるのは、ランジェリーにこだわる人と同じような感覚かも。私はランジェリーには興味がないのですが…」
4
器で日々の暮らしにアートを。自由に組み合わせて心豊かに
毎晩、おつまみを3品以上作り、好きで集めた器に盛りつけて食べるそう。緒方さんが墨で植物の絵を描いた「hakuji」の器も活躍中。
「私自身とても気に入っているので、日常使いしています。単品でも使いますが、ガラスや漆器と自由に組み合わせるのも楽しいですね」。
この日も旬の野菜を使った料理を手際よく盛りつけ、ビールや白ワインと一緒に。
撮影/フルフォード海 取材・原文/向井真樹