何事も、自分で体験することが大切という禅の教え「冷暖自知(れいだんじち)」という言葉から、片づけは自分で行わないと身につかない心得を、曹洞宗徳雄山建功寺(とくゆうざんけんこうじ)住職の枡野俊明さんに教えていただきました。
部屋の乱れは心の乱れ
禅に学ぶ、片づけの極意
禅の教え 冷暖自知
器に入っている水が冷たいか温かいかは、口にしたり、手を入れたりしなければわからないもの。何事も、自分で体験することが大切なのです。
<心得>
片づけは自分で行わないと身につかない
専門家に片づけを依頼し、一度はきれいになった部屋が、数カ月後には元に戻ってしまった。そんな声も耳にします。
プロがどんなに効率的な方法を提案しても、本人の生活スタイルになじまなければ、継続するのは難しいのだと感じます。
大切なのは、自分の手で行うことです。「処分に迷った物は、ひとまず保管する」「毎朝5分だけ片づける」など、自分なりのルールやサイクルを作るのがおすすめ。
試行錯誤しながら、自分がやりやすい片づけ方法を見つけ、片づけを習慣にしてほしいと思います。
教えていただいたのは
枡野俊明住職
Shunmyo Masuno
1953年生まれ。曹洞宗徳雄山建功寺(とくゆうざんけんこうじ)住職。庭園デザイナーとして国内外で活躍し、多摩美術大学環境デザイン学科教授も務める。『片づける禅の作法』(河出文庫)、『限りなくシンプルに、豊かに暮らす』(PHP文庫)など著書多数
曹洞宗徳雄山建功寺
神奈川県横浜市鶴見区馬場1-2-1
※毎週日曜7時~8時坐禅会を開催(現在休止中。再開についてはHPで確認を)
撮影/福知彰子 取材・原文/村上早苗