こんにちは、佐藤ひとみです。
今回のテーマは「浴室と洗面所」です。
リビングやキッチンと違い、浴室と洗面所はつい掃除や片づけが後回しになりがちな場所ですが、みなさんのお宅はいかがでしょうか。
浴室は自分をケアし、リセットする場所
浴室は身体の汚れを洗い流すだけでなく、心身共にリラックスさせ、体内、引いては運気や人生の流れまでもに通づる重要な場所。
前回、「玄関はモノと気の出入り口で家の必須機能」とお話ししましたが、キッチン、トイレ、洗面、浴室という水回りは全て同様、排水口というのは全て出口。いうまでもなくつまりは禁物です。ここに汚れが付着していたりつまったりしているのは、体でいうと腸に宿便があったり、便秘であるのと同じなのです。
排泄という行為は、生きていくうえでなくてはならないもの。カラダの出口がつまっていたら…。
断捨離では家、カラダ、ココロ全ては空間。その空間は相似象。同じ現象が現れていると考えます。
浴室の排水口は、家の中でも最も重要な出口の一つ。
ヌルヌル、ベトベトの排水口を掃除しないでつまらせるということは、カラダのつまり、人生の行き(息・生き)づまりを意味します。
つまらせていいものは、一つもありません。まずは出口から。
出口のつまりを取り除いて、快適な流れを作りましょう。日常のメンテナンスを怠ってはいけません。
それでは、我が家の浴室と洗面所をお見せしますね。
我が家は築30年のマンションです。
中古物件を購入し、浴室は正面パネルのみ、洗面所はクロスと床のみリフォーム。住んでみると、排水口と換気扇が機能しないこと、また洗面所の水漏れも発覚。一年後、経費がかさばるも2度目の、今度はフルリフォームに踏み切りました。
下の写真が2回目のリフォーム前の様子です。
そして次の写真が現在の浴室。
〔モノがないスッキリしたバスルーム。ボディソープやシャンプー、コンディショナーなどは浴室に置きっぱなしにしない。家族全員の入浴が済んだら、拭いて洗面所の棚にしまっている〕
〔「重いし、掃除の手間もかかるのでそれまでバスタブのフタは使ってこなかった」が、リフォームの際、注文したユニットバスに付属していたフタは「軽くて、扱いやすい!」。なので今は活用中〕
〔ふだん浴室の掃除に使用している掃除道具は、このふたつ。カラーはシンプルな白をチョイス。スポンジは100円ショップで、スクイージーは東京インテリアで購入〕
浴室の中でも大事なのが排水口です。
髪の毛、石けんやシャンプーなどのヌメリ……
ちょっとメンテナンスを怠れば、あっという間に汚れがたまり、つまってしまいます。
排水口は体の出口と同じ。排泄するたび拭くように、使うたび排水口は掃除します
冒頭でもお伝えしましたが、断捨離では浴室は汚れを洗い流すだけではなく、人生の流れにもつながる場所。
その点でも排水口はとくに重要なポイントです。私は使うたび、掃除しています。
ふだんの浴室のお掃除は、次の3つのステップ。
①スポンジで床と壁の下の方とバスタブをこすったら、スクイージーで水をきる
②排水口は外せる部分を外し、髪の毛を取り、スポンジでこする
③カランやシャワーヘッドなどステレンスの部分は乾いた布でピカピカに拭き上げる
浴室用洗剤などは使用していませんが、今のところこれで十分きれいに保てています。
そしてこちらが洗面所。
浴室と同時にリフォームしました。以前の洗面所は下の写真です。
リフォームでまずこだわったのは洗面ボウル。
以前は樹脂製のボウル(下の写真)でしたが、今回は手入れすれば美しさが保ちやすいと思い、陶器製に。
収納棚は観音開きから引き出しタイプになりました。
〔洗面ボウルのすぐ下の引き出し上段には、メイクアップコスメとコンタクト、メガネ、フェイスタオルを収納。メイクアップコスメはトレイにセットし、使うときはトレイごと取り出す。こうしておけば取り出しやすいし、しまいやすく、引き出しを開けたときも美しい〕
〔洗面ボウル下の引き出し下段には、洗面カウンターを拭くぞうきん、ドライヤー、夫のグルーミングセット、子どものバスタイム用おもちゃ、ボディソープと入浴剤、おしゃれ着用洗剤、クレンジングと洗顔料、シャンプーとトリートメントを収納。ブラシと一緒にケースに入っている青いものは『ブルーキーネット』。「娘の学校の上履きなどはこれで洗います。汚れがよく落ちますよ」〕
ちなみにリフォーム前の収納棚の中はこんな感じでした(下の写真)。
〔この光景を見た、この連載の担当編集者が「上部の空いている空間がもったいなくて、私なら2段ラックを設置したくなります」と言うと、「ラックを置くと、掃除がしにくくなりますよ」。「取り出しやすく、しまいやすく、なおかつ美しく」という断捨離の考え方がそのまま体現された収納風景〕
また、「かえって引き出しの中が使いにくくなる」と感じたので、リフォームした際、洗面台と収納棚に付属していた仕切板や仕切棒などは使うことなく処分しました。
〔新品を購入した際の付属品は、つい「捨てるのはもったいない」「いつか使うかも」と思ってとっておきがちだが、佐藤家では不用と判断したら潔く処分する〕
掃除が後回しになりがちな洗面所、とくに洗濯機周りはごちゃつきがちです
洗面所といえば、忘れてはならないのが洗濯機周り。
洗濯用洗剤やハンガー、ピンチなどでなにかとごちゃつく洗濯機の周りも、我が家はすっきりしています。
〔「洗濯用洗剤は自動投入なのですでに洗濯機内に入れてあります。洗剤のストックは持たないようにしています」。洗濯機横の2段のカゴもキャスター付きなので動かしやすく、掃除がしやすい〕
洗濯ものを干すときに使うハンガーはカゴ上段に。カゴの下段は脱いだ衣服を入れる場所です。
そしてピンチは洗濯機の側面に吊るして収納しています。
洗面所は衣服を脱ぎ着したり、タオルなど布モノを使うのでなにかとホコリがでやすい場所。
このようにモノを出しっぱなしにしない、モノを床に置かなければ掃除がしやすくなります。
洗面所はメイクをしたり、髪を整えたりと装う場所です。
気持ちよく整ったスペースであれば、装うときの気分もあがります。それが結果、メイクやヘアスタイルなど見た目も含め、ごきげんな私を作っていくのだと思うのです。
毎日の家事は命のケアそのもの
掃除、片づけ、料理、洗濯……家事は毎日のこと、日々メンテナンスです。
日常の大半が家事であり、それは命のケアそのものです。
日常の積み重ねが人生なのだとしたら、家事をおろそかにはできません。ぜひ愉しみたいものです。
大好きな家事の大切さを肯定してくれたのが、私の場合、断捨離でした。
断捨離は自分磨きです。
やったらやった分だけ自分に返ってくるのが断捨離。
ぜひ家事のそして断捨離の愉しさをひとりでも多くの方に知っていただけたらうれしいです。
愛知県豊田市に生まれる。愛知県立女子短期大学卒業後、名古屋テレビ放送株式会社(現在の通称メーテレ)に入社。その後テレビ局を退職し、上京。俳優・船越英一郎率いる劇団ドラマティック・ミュージカル・シアター・マガジンに入団。13年間の東京生活を経て地元に戻る。42歳で結婚、45歳のとき娘を出産。思うようにいかない子育てなどに悩んでいるとき、ネットで断捨離を知る。実践してみたところ、暮らしだけではなく自身も大きく変化。「愛知豊田断捨離会」代表。52歳。
★佐藤ひとみさんの連載は、今回が最終回です。
次回からは断捨離トレーナー大澤ゆう子さんにご登場いただきます。
※断捨離はやましたひでこさんの登録商標です