♦勝負服はお刺身と同じで鮮度が命。今の自分においしい、旬の色・デザインのものをまといましょう
断捨離では、服は食べ物と同じと考えます。つまり鮮度とエネルギーが命。身にまとうものは、新鮮で元気をくれるものがいい。そして関係の終わった服は「元カレ」のようなもの。着ないのにズルズルと所有し続けて手放さないのは、別れた相手を引きずっているのと同じことになります。
服は、今とそうありたい一歩未来の自分のためにあるものかなと。新しい自分になるべく、潔く手放しましょう。（佐藤ひとみさん）
●「服置き場」の断捨離前後
断捨離を学ぶ前の佐藤家の服置き場。ラックが押し入れのふすまを半分塞いでしまっています
どこに何があるかすぐわかる現在のクローゼット
♦カラダが動けばココロも動く。悩むより捨てよ！
あれこれ考えたり悩んだりする前に、まずひとつ捨ててみる。それがすべてのスタートです。
私自身、疲れて家事をする気が起きないときも、とりあえず立ち上がって掃除機をかければ自然とスイッチが入ります。断捨離は行動哲学。カラダが動けばココロも動く。つねに行動が先です。（佐藤ひとみさん）
♦自宅をパワースポットに。そうすれば遠くのパワースポットへ行く必要はありません
本来、家は疲れて帰ってきた自分を癒し、元気を回復させてくれる場所です。自分が毎日目にする場所にお気に入りのモノを、そのモノが引き立つように置けば、いつもごきげんで過ごせるはず。
家に帰るだけでパワーがチャージできたら、そこはもうパワースポットです。そうなれば、わざわざ時間やお金をかけて遠くのパワースポットに詣でる必要はなくなります。断捨離で、ぜひ我が家を、自分自身をもてなすパワースポットにしてください。（佐藤ひとみさん）
♦傘立てには「無意識」と「無自覚」が詰まっている
片づけられない家の傘立てには、傘がギュウギュウに押し込まれています。やましたひでこさんは、よく「傘立てには“無意識”と“無自覚”が詰まっている」と言いますが、まさに言い得て妙。
本数が多いだけでなく、中には錆びていたり骨が折れていたり、蜘蛛の糸がからまっていたりする傘もあります。つまり誰からも認知されていないモノが、傘立てには大量に放置されているのです。
ぜひこの機会に不要な傘を処分し、家の顔であり帰宅したとき迎えてくれる玄関をすっきりさせましょう。（佐藤ひとみさん）
佐藤家の玄関にある傘置き場。佐藤ひとみさん自身が持っている傘は、ストライプの長傘と奥にある折りたたみ傘、合計2本のみ
♦「いつか使う」その“いつか”はいつ来るの？
「いつか使うかも」という気持ちでとってあるモノは、どのお宅にもあると思います。でもそれらは、使わなければ空間を無駄に占領している、ただのお荷物。
「いつか使う」の「いつか」は、まず来ません。今使っていないモノは処分し、将来本当に必要になった際に気に入ったモノを手に入れましょう。（佐藤ひとみさん）
【お話を伺った方】
愛知県生まれ。短大卒業後、名古屋テレビ放送（現在の通称メーテレ）に入社。退職後上京し、船越英一郎率いる劇団に入団。13年間の東京生活を経て地元に戻る。42歳で結婚、45歳で娘を出産。「愛知豊田断捨離会」代表
※断捨離はやましたひでこさんの登録商標です
写真／本人提供 取材・原文／上田恵子
