山々に囲まれ、神社・仏閣、そして平城京跡にもほど近い場所に、奈良初の最高級外資系ラグジュアリーホテルが2020年にオープンしました。
「マインドフルネス」をコンセプトとして誕生したこのホテルは、「本当に大切なものは何だろう」と自分と向き合うひとときを持ち、心と体のバランスを取り戻す大切な時間を過ごすにふさわしい静謐な気配があります。
世界中の名門ラグジュアリーホテルを生んだことで知られるデザイン事務所・ロンドンの「G.A Group」が、奈良の風土や文化、神社仏閣などからインスピレーションを得てインテリアデザインを手がけました。お部屋は若草山焼きをオマージュしたオレンジと土褐色を差し色に、寺院や古代の家の特徴、木材の梁をふんだんに取り入れており、旅という非日常で自分を見つめるのにふさわしい、落ち着きのある空間になっています。
ナチュラル・トーンの客室。写真は吉野離宮をイメージしたプレジデンシャルスイート。
お部屋のアメニティは、プレジデンシャルスイートがブルガリ、他のお部屋はアロマセラピー・アソシエイツ。どちらも嬉しい。
大きな鹿が印象的なスタイリッシュなロビーラウンジ・バー「フライングスタッグ」。若草山の山焼きを感じさせるミストファイヤー、邪気を払う風鈴を模したシャンデリア、シルクロードの道をあしらったカーペットなど、奈良ならではのエレメントがあちこちに。
寿司・鉄板焼き・会席の3つのスタイルを提供する日本料理「校倉」。それぞれのエリアで雰囲気が異なり、器なども展示されています。
鉄板焼きのひとつとっても、よき食材を日本全国から取り寄せることはもちろん、ステーキに添える塩も世界中のものをテイスティング、マルドンの塩、沖縄のうるわしの花塩、熊野灘の天日塩に紀州備長炭粉末を混ぜた墨塩を供するなど、料理長のこだわりは深く、焼きの技術とともに、美味しさへの手間暇を惜しまない、ベテランの実力を堪能できます。
オールデイ・ダイニングは「シルクロード・ダイニング」。奈良はシルクロードの終点、西洋と東洋の融合した場所ということからシェフがインスピレーションを受けたそうで、一皿で東洋と西洋を表現した料理が味わえます。
屋内プールにはジャクジー、スチームルーム、サウナも。ちなみにフィットネスセンターは、24時間営業。
SPA by JWでは、英国の「アロマセラピー・アソシエイツ」の製品を使用。オーダーメイドでのボディ・フェイシャルのトリートメントが受けられます。スチーム&サウナがあるので、前もって入っておけば、ラグジュアリーな空間で疲れとストレスを解き放つのにもより効果的。
「アロマセラピー・アソシエイツ」の香りは好きなものを選べます。購入も可能。
エンジェルタッチの施術で眠りに誘われるのもまた極上の時間。
JWガーデンでは、ハーブや野菜も育てていて、カクテルやお料理にも使われています。
マインドフルネスに関しては、目覚めのストレッチやヨガのプログラムもあり、このチェアのように、日々の喧騒から離れて過ごせるシークレットスポットもあったりします。チェックインの時に、季節ごとの香りを楽しめる「マインドフルネスチェックイン」、ピロースプレーなど「マインドフルターンダウン」など、さまざまな配慮もされています。
エグゼクティブラウンジもゆったり気持ちのいい空間です。
ふんだんに奈良のモチーフを配しているのを眺めるのも楽しい、JWマリオット・ホテル奈良。
スタイリッシュな中にも天然素材が生きていて、古都の心地よい安らぎを感じられるホテルです。
奈良県奈良市三条大路1-1-1
☎0742-36-6000
¥49,280~(1泊1室、税・サ込み)
撮影/内藤貞保・編集部