こんにちは小野アムスデン道子です。
久々に徳川家康公の威光輝く日光東照宮を訪れ、ゆっくりできる滞在先を探して、西参道入り口から歩いて6分の「日光田母沢(にっこうたもざわ)御用邸記念公園」の隣にある「ふふ 日光」に泊まることに。東照宮があまりにも有名なので、日光田母沢御用邸は訪れたことがないという人も多いのでは。かくいう私もそうでしたが、とびきり静かな休日を過ごせました。
大正天皇の静養所として造営され、昭和22年(1947年)まで3代にわたる天皇・皇太子が利用したという、日光田母沢御用邸。今は、国の重要文化財で栃木県の記念公園となっています。元々は明治時代の日光出身の銀行家・小林年保の別邸に、旧紀州徳川家江戸中屋敷の一部を移築したものだそう。移築時に、徳川の葵印の上にかぶせられた菊の紋や、大正時代の最先端だったと思われる和洋折衷の建築様式など、意匠もとても興味深い。気がついたら2時間近くいました。
大正天皇はこちらに長く静養していたこともあり、三種の神器を飾る床の間がある部屋も。美しく修復された御用邸はなんとも優雅で、世離れた気分のまま「ふふ 日光」に向かいました。
3000坪の敷地にわずか24室。大谷石の壁、長く伸びた車寄せの庇が美しいエントランス。中に入って、吉祥文様の梅の照明の向こうには庭園が広がり、敬宮愛子様の印であるゴヨウツツジも立っています。
木造建築の美しさの中に金色の梁や真紅のソファが映えるふふラウンジでチェックイン。ここでは宿泊者限定のアフタヌーンティー(ドリンク付き4000円)やお抹茶セット(1100円)を味わうこともできます。夕刻にはシャンパンやワイン、ウィスキーなどを無料でいただけるフリーフローも。
客室は50㎡から140㎡、全室デザインが異なり、ピクチャーウィンドウと落ち着いたインテリアが非日常な空間を作りあげています。客室のお風呂も自家源泉の温泉でその広さには驚かされます。大浴場には自然に包まれた露天風呂もあります。
夕食は、日本料理の「節中」で(ほかに鉄板焼きもあり)。季節感のある洗練された料理は、日本古来の二十四節気とさらに細かい七十二候から名付けられて、品のある香蘭社(有田焼)の器で次々に出てきます。最後まで優雅な雰囲気に包まれた休日が過ごせました。