平家物語に出てくる800年守り継がれた庭園と、それを眺められる緑の部屋
京都駅から三十三間堂と京都国立博物館の間を抜け、車で7分いう立地にある、フォーシーズンズホテル京都。その名庭園「積翠園(しゃくすいえん)」は、約10,000㎡の敷地に3,000㎡の池が広がる池泉回遊式庭園で、平重盛の別邸「小松殿」の園地と伝えられている文化遺産。
花見や月見、茶会や宴などが行われていたとされていて、今は茶室がラウンジに。ティータイムも、夕暮れのシャンパーニュなどのアぺタイムも、それぞれ楽しめます。
積翠園に面した部屋は、春から夏は部屋から一面の緑が目に染みるように美しく、秋には紅葉が楽しめます。
京都ビューは、お隣の妙法院が見える部屋や、街並みが見える部屋も。
京都屈指の広さのスパには、20mあるインドアプールと、温浴施設も充実。サウナは、男性がドライ、女性はミストサウナを備えています。ちなみにフィットネスセンターは24時間オープン。
トリートメントルームもゆったり、スパジャーニーは焙煎した宇治茶の葉を使ったグリーンティーフットバスに足を浸け、丹波産の竹塩でスクラブをしてから始まります。
スパとアフタヌーンティーや、スパと食事のメニューもあり、泊まらずとも1日楽しめるプログラムも人気です。
銀座の高級業態の鮨店舗としては関西初進出。実はペアリングも面白い!
「鮨 銀座おのでら」は、新春恒例の東京・豊洲市場マグロ初競りで、今年で4年連続計5回、1番マグロを落札したことでも有名な鮨の名店。
関西初進出とあって気合い十分、店内に入ると、樹齢400年の檜を使用した長さ8mものカウンターが、どーんと出迎えてくれます。器もこの店のために、備前焼や京焼などを揃え、仕入れは京都の市場のみならず、東京・豊洲市場や、太いパイプがある北海道の市場などから最高の食材をお取り寄せ。
料理長おまかせのコースは2種類。
これに合わせるのは、ワイン、日本酒、ティーの3種類のペアリング。
今回は迷って、ふたりでワインと日本酒をそれぞれチョイス、ちょっと味見をしあうという作戦に。
ペアリングのラインナップは、フォーシーズンズホテル京都のかなりマニアックなビバレッジディレクターの中野さんとおのでらさんとのコラボで、ワインも日本酒もかなり興味深いものがありました。
季節の蟹と雲丹の茶碗蒸しから始まる前菜は、秋刀魚の燻しに行者にんにくを乗せた棒寿司など、一工夫で味わいに深みを持たせる料理が多め。
先付の後、5品、その後、握りが卵を入れて10貫。まずは、銀座おのでらといえば、というまぐろをお披露目。
やま幸さんから仕入れたのは、厚岸の149.6㎏。弾力を感じる緻密さはまるでお肉のようで、美しい!!
『鮨 銀座おのでら フォーシーズンズホテル京都店』の料理長、久保卓弥さん。 むっちゃいいキャラです!
ワインは、シャンパーニュローランペリエがマグナムで供され、コント ラフォンのサンセール、と鉄板のラインナップのあと、日本ワインの
「登美シャルドネ2019」が。サントリー登美の丘ワイナリーの実は白のフラッグシップワイン。果実味と樽香が優美な1本を入れてきていました。2019年はこなれ感があって味わい深く、いろいろなお鮨に合わせやすい!
対する日本酒は、八海山の瓶内二次発酵の発泡酒「あわ」と、黒龍の龍という王道の間に、「笑四季 612 INTENSE もも」という、酵母の香りと酸味のバランスで、まるで桃な味わいを表現している変化球を入れてきたり。これ初めての味わい!
聞けば、フォーシーズンズホテル京都の、かなり攻めたラインナップも豊富なコレクションが生きているということだそうで。
どんどん合わせるワインや日本酒は変わっていくというから、これからも一期一会の楽しさがありそうです。
立派な車海老はいきがよく、透き通っているのをさっと茹であげる。
温かさを残しての握りに合わせた赤ワインは、余市キャメルファームの「ピノノワール プライベートリザーブ」。
果実味と花のような軽やかなエレガントさが海老の甘さに合う。これもいいなあ。日本酒も、「勝山 暁」とちょっと珍しいものが供され、リッチなふくらみが海老の味わいを包み込みます。それぞれ違う合わせだけど、しっくりきます。
いくらの小丼の後は、看板のほんとにとろけそうなトロが供され、いよいよラストの握り。
そこに登場したのは、ソーテルヌはバルザックの甘口ワインと、滋賀県の四季酒造の貴醸酒。
えっ、これ何に合わせるの??
と思ったら、箱にぎっしりのとろける甘みが感じられそうな小川の雲丹登場! マジで?? と思いきや。
合う! 合いました。けっこう普段もお鮨にワインを合わせたりするのだけれど、これは初体験。
雲丹を口に含んで味わいながら少し温度を上げて、そこに黄金色のソーテルヌの名門シャトー ドワジ デーヌのワインを流し込むと、こなれた甘みと優しい酸味がバランスよく雲丹と混ざり合って、ちょっとデザート的なニュアンスさえ出てきます。興味深いマリアージュでした!!
もちろん、先のももと同じ造り手の貴醸酒、「モンスーン 吟吹雪 古式生もと」もとろりと甘口だけど、この吟吹雪という酒米、甘みも上品で、やはり酸があってきれいめな造りなので、雲丹と合う、まさに和製ソーテルヌな感じ!でした。
フォーシーズンズホテル京都をちょっと贅沢に堪能するなら、なかなかないペアリングも興味深いので、お酒好きな人は特に、こちらも選択肢に入れてみては。
※メニューは今後、変更になる可能性があります。
ちなみに、先の日本酒の「もも」が気になったので、バーで同じシリーズの「笑四季 620 INTENSE ぶどう」をソムリエさんにお願いして飲んでみました。ほんとにぶどう! 日本酒なのに笑
フォーシーズンズホテル京都は、庭を眺めながらのテラスでの朝食も、いい季節はとても気持ちよくて幸せになれます。
あとおまけで、気になるアフタヌーンティーの情報も。
何人かで行くなら、モクテルから始めて、ずらりと並ぶここならではの銘柄茶メニューの説明を聞きつつ、いろいろ飲み比べるのも楽しいひとときです。