プライドというのは、とても厄介なもので、「取り扱い要注意」なんですね。
生きる上で、人としての誇りは大事だし、プライドがないと、歯止めのきかない何でもアリの人間になってしまうので、人間らしく生きるには、プライドは重要です。
その一方で、プライドは、かならず能力とセットになっていなければならないもので、たいした能力もないのにプライドだけ高い場合、プライドは、もはやプライドでなく、「見栄」になります(笑)。そこを間違えて、自分を上げ底して見せると、ただの見栄っ張りの嫌な女になってしまうので注意が必要です。
さらに言うと、本当にプライドがある人は、決して「プライドが高い」ように見えません。むしろ「低い」ようにすら見えます。それはプライドを持って生きている人は、自分の最終目標を見据えたうえで、今、自分に何が足りないかを自覚しているからです。だから謙虚になるし、必要なときには頭を下げられるんですね。
逆に「頭なんか下げられるか!!」と見栄を張る人は、今の自分を大切にするあまり、将来を捨てていることになる。両者には、ものすごく差が出てきます。
プライドがあるから、人間、努力もできるわけで、ブライドの意味をはき違えないことが大切です。
取材・文/佐藤裕美