お金を手に入れたら絶対ヨーロッパに行くと、野望に燃えていた私は20歳の頃、パリの地を踏みました。夜、遊びに行ったクラブで、仕切っていたのが、70歳くらいのマダム!遊びに来ていたのも40代、50代の熟年男女。「30代なんて、まだまだ子どもよ。人生まだまだこれから」と意気軒高なマダムを見て、憧れとカルチャーショックにノックアウトされました。
以来、私も70歳くらいまでは、青春を謳歌したいと思うようになりました。それには青春をいかに延ばすか?です。
「これからまだ何かあるかもしれない」という期待や希望がある―というのが私にとっての青春なので、まずは本人が閉ざさないこと。ため息をついたり、グチから入ったりせずに、人生を諦めないこと。ようは、自分を夢中にしてくれる、やりがいとか欲望を持ち続けることが大事なんだと思います。
何だっていいんですよ。スポーツに熱中するとか、編み物に夢中になるとか。私なんて最近は、何か生活に役立つ小道具を作っては、『私って天才!!』と自己満足に浸っています(笑)。私は物を作ると喜びが得られるの。つくづく自分は物を作る側の人間なんだなと思います。
大切なのは、自分がやりがいを感じる瞬間を増やすこと。己を知れば、何が自分の青春を延ばしてくれるかがわかると思いますよ!!
取材・文/佐藤裕美