これは自分でも、ほれぼれする名言ですね(笑)。そもそも私は男女の友情は成立すると思っています。そしてそのとき、お互いに恋愛感情がまったくないわけでなくて、香り程度にはあると思うんですよ。
肉体関係のないボーイフレンドというのかしら。お互いに自分のダメなところも見せられるような元カレ・元カノみたいな居心地のいい相手。そういう人とは、一番いい友達になれると思います。だからこそ、お互いに理性と客観性がないと男女の友情は成立しないんですね。
ところがどちらかがバカで、それを普通の恋愛感情と勘違いして、恋人同士になろうと色目を使ってきたりすると、とたんに男女の友情は面倒くさいことになってしまいます。なかなか二人で会いづらくなっちゃったりしてね。
そんな場合、私だったら、「いやいや、私はこのままがいいんだけどな」と相手の男をいなして、舎弟にします。惚れた弱みで、すごくやさしくしてくれるし、それはそれで居心地のいい関係ですね。えっ、それはもう友情でもなんでもない? 失礼しました~(笑)。
「有閑倶楽部 君に愛の花束を」コーラス1998年2月号扉
取材・文/佐藤裕美