か、か、悲しいね~ (涙)。男って馴染みの店が好きなくせに、「女房と畳は新しいほうがいい」とか言うでしょ。実際に「キレイな奥さんがいるのに、なぜあんな安っぽい女と浮気するのか!?」と思うこと、結構あると思います。本当にムカつくわよね。
でも、それは女も同じで、人間は慣れてしまったものにはドキドキしないという性質があるんです。いつもいる人に対して、毎日毎日、毎日お礼を言ったり、ほめたりしてもちあげる気力はもうないのよ。だから新しくて新鮮なものには勝てないんですよ。
とくに「新しい女」が「若い女」だったりすると、勝ち目は限りなくゼロ。よく言われることだけど、原始時代、人間は病気やケガですぐ死んでしまったから、たくさんの子孫を残すことが必要だったのよね。だから男のDNAには、より多くの子孫を残したいという本能が刻みこまれていて、今でもその名残で、生殖能力の高い女性のほうに目がいくと。もうそれは遺伝子レベルで決まっているらしい。
では、「古い女」はどうしたらいいのか。まず、「新しい女」に負けても自分を必要以上に責めないということです。もちろん悪いところは反省しなくちゃいけないけど、「自分には魅力がない」とか思わない。
魅力があっても男は浮気するのよ。だから必要以上に苦しんだり、反省したり、相手を憎んだりするのはやめましょう。
そして大事なのは、新しい女と同じ土俵で闘わないということです。つまり同じポジションを目指さない。自分にしかないポジョンを目指すんです。彼に仕事で役に立つ、彼の好きな料理で癒す……なんでもいいです。「新しい女」とは違う土俵で勝負する。そうすれば勝ち負けもありません。
ただし、結婚してる場合は夫の不倫を黙って見過ごすわけにもいかないわよね。結婚は契約だから、裏切ったほうが断然悪い。夫は契約を破った罰を受けるべきなので、それ相応のことはしていただきましょう。
「砂の城」集英社文庫<コミック版>
取材・文/佐藤裕美