HAPPY PLUS
https://ourage.jp/life/weekly-encouragement/296135/

人は飽きる!犬ですら、同じドッグフードは食べなくなる

一条ゆかり

一条ゆかり

いちじょう・ゆかり 漫画家。「デザイナー」「有閑倶楽部」「プライド」など、OurAge世代なら誰もが夢中になったヒット作多数。大酒豪、愛煙家など破天荒な伝説数多くあれど、現在は家庭菜園でトマトを育てるなど、いたって健康的な日々。この連載ではOurAge世代への”愛とムチの金言”を、ビシビシといただいていきます!

記事一覧を見る

これは私の持論です。同じことを毎日やっていると、かならずマンネリ化します。でも、飽きるからこそ、人は進化するんだと思うんですね。

 

365日味噌汁の具が、豆腐とワカメだけだったら飽きるじゃない!油揚げとほうれん草も良いし、サヤエンドウにジャガイモ…バター味噌汁にすると美味しいのよね。大胆にアボカドとか、とにかく日本人は創意工夫研究の達人民族だと思います。たぶん和食のバラエティの豊かさって世界一だと思うし、和食だけでなく、日本で食べられる海外料理の豊富さも世界一よ!中華、韓国、イタリア、フランスはもちろん、アメリカ、ドイツ…あー書いているときりがない。

 

新しい珍しいものが大好きで、ちょっと飽きると創意工夫研究してアレンジするのが日本人。そのくせ、古いものもしっかり守る日本人って、私たちには普通だけど世界から見たら、変わった民族だと思われてるんじゃないかな。

 

もしかしたら、日本の常識は世界の非常識かもしれないと、最近思う一条ですが、話を戻すと、私が50年以上もマンガ家としてやってこられたのも、何を隠そう、飽きっぽいという性格のおかげなんですよ。

 

単行本も3巻くらいになると飽きてきて、この話も主人公の顔を描くのももう飽きたと(笑)。でもねぇ、飽きたからやめますってわけにもいかないから、とにかく何か新鮮な空気を、自分の興味をそそるエサをつくらねばマズイと考え、つまりシチュエーションを変えるんですね。

 

わかりやすいのが『プライド』で、3巻目くらいから飽きてきて、意識がだんだん海外に向き始めました。そうすると、いろいろ調べることも出てきて、とても飽きていられなくなるんですよ。今の仕事に慣れると、ちょっと余裕が出てきて、結果飽きるのです。余裕は創作活動の敵です。

 

たとえば恋愛ものを描いて当たったら、次も恋愛もので~みたいな話になるんだけど、飽きたのよ〜めんどくさいのよ〜同じようなものは描きたくないのよ〰️〰️!!やったことない、おもしろいことがやりたいんだよ!!それで節操もないくらい、いろんなジャンルのものを描きましたね。『砂の城』と『有閑倶楽部』と『ブライド』って、同じ人が描いたと思えないって、自分でも思います。

 

ずっと同じことをやっているほうが失敗もないし、安心するっていう人もいると思うけれど、そういう意味で、私は失敗を恐れない人だったのでしょう。

 

だって、失敗したって死ぬわけじゃないし、失敗した理由を受け止めて改善すればいいから、逆に失敗には学びがあるわけだものね。それより「この人、ず〰️〰️っと同じことやっているよね」って飽きられることのほうが怖かったな。というか、人に飽きられる前に自分で自分に飽きてしまうから、読者にも飽きられずに、続けてこられたんだと思います。

 

ちなみに昔、飼っていた愛犬の蘭丸は、ずっとドッグフードだと食べなくなるから、メインはドッグフードだけど、あれこれ私がアレンジしてました。近所の魚屋の兄ちゃんと仲良しだったから、血合いを大量に安く買って、それをうすら甘く煮つけたりしてね。贅沢だわ~。きっと飼い主に似たのであろう。

一条ゆかり_「砂の城」りぼん1978年7月号付録「砂の城イラストブック」描き下ろし

 

砂の城」りぼん1978年7月号付録「砂の城イラストブック」描き下ろし

 

取材・文/佐藤裕美

 

この連載が1冊の本になって発売されました!おかげさまで大好評、たちまち重版に!!

 

「不倫、それは峠の茶屋に似ている

たるんだ心に一喝‼ 一条ゆかりの金言集」(1,760円・税込)

 

 

詳しくはこちらへどうぞ!

 

 

MyAge

大人のからだバイブル vol.2 「痛み知らずの体になる!」

OurAgeの人気記事が1テーマムックに!
何度も読み返せる保存版OurAgeです。

MyAge
試し読み Amazon Kobo 7net

この特集も読まれています!

子宮筋腫特集~症状から治療まで
フェムゾーンの悩み解決
ツボ・指圧で不調を改善
40代からでも「絶対痩せる」
広瀬あつこさんの「若返りメイク」
閉経の不安を解消

今すぐチェック!

まさか本当に誕生するなんて! リライズ改め「ブローネ ナチュリラ」に、待望の「ダークブラウン」が登場

まさか本当に誕生するなんて! リライズ改め「ブローネ ナチュリラ」に、待望の「ダークブラウン」が登場

supported by 花王
<前の記事

<前の記事
第144回/もともと人間のキャパは狭いもの。守りに入ったら、最大でもその幅で終わってしまう。…

次の記事>

次の記事>
第146回/「どうせ私なんて…」と自分のことを卑下する人は、謙虚に見えて実は怠け者

この連載の最新記事

年月がたったら情熱は、たいてい別方向を向いているか、フェイドアウトしている。だから、やりたいことがやれるのは今!!

第203回/年月がたったら情熱は、たいてい別方向を向いているか、フェイドアウトしている。だから、やりたいことがやれるのは今!!

気力体力つけて脱コミュ障!めざせピンコロ!!

第202回/気力体力つけて脱コミュ障!めざせピンコロ!!

人間以外、派手で美しいのはたいていオス。ってことは「美容男子」は自然の摂理!?

第201回/人間以外、派手で美しいのはたいていオス。ってことは「美容男子」は自然の摂理!?

この連載をもっと見る

今日の人気記事ランキング

今すぐチェック!

OurAgeスペシャル