そうそう、男は1時間もかからないで、できたりするもんね(笑)。いわゆるひと目惚れとか。私はひと目“惚れ”っていえるほど、はっきりした経験はないんだけど、会った瞬間、「好みだわ♪」っていうのはありました…フゥ…(遠い目)。で、「好みだわ」と思った次の瞬間、「こいつ、ロクデナシなんだろうなぁ」と(笑)。
この連載をずっと読んでくれてる人は知ってると思うけど、昔の私は「ロクデナシ好き」でした。⬅過去形
だから会った瞬間、本能で「ロクデナシ臭」をキャッチできる才能があったんですよ。ちょうどケーキの中にほんのり香るブランデーのように(笑)。
なぜロクデナシがいいかって? そりゃあ私だって、女にだらしない男より、誠実な男性のほうがいいですよ。
だけれどもですね、ロクデナシって、モテることが大前提で、それだけに女の扱いを心得ているのよね。女にまったくモテないロクデナシなら、ただのダメ男。価値なし!美人だけチヤホヤするとかじゃなくて、誰に対してもわけ隔てなくやさしくて、女を気持ちよくさせるとか…何て言いましょうか、ロクデナシにしか持ちあわせていない妙〰️〰️な色気があるのよ。
私はその色気が好きなのであって、ロクデナシが好きなわけじゃないので、まるで、痩せたい、食べたい、のダイエットの葛藤のようで困ったもんです。ロクデナシがその色気をキープしたまま更生するとも思えないので、どう考えても ハッピーエンドは無理だな。
でもね、相手が軽いから、こっちの負担が少ないっていうメリットもあります!
すごく誠実な人とつきあったら、こっちも誠実につきあわないとねぇ。相手を悲しませるようなことをしたら、私が一方的に悪い人になっちゃうけど、ロクデナシの場合、嫌になったら、迷わず惜しみなく、すぐ捨てても問題ありません(笑)。
話が大幅にずれたけど、そんな調子で、男は簡単にできる(こともある)けど、友だちならいざ知らず友人となるとそうはいかない。友人って、互いの悩みを聞いたり、相談されたりグチ言ったり、そこには確かな信頼関係が必要よね。
一緒に遊びに行ったり、旅行もするかもだし、趣味や価値観が似てたりするとうれしいし楽しいけど、違っていても、自分の視点とは違う価値観を共有できるし、考えの幅が広がるのもいいよね。頼りになるのは遠くの親戚より近くの友人よ。
当然、友人ができるのには時間がかかるけど、もうこの年になったら一生の関係が築ける友人作りを目指さねばね。
私は友人と長続きするには、二人もいいけど、三人の関係のほうがうまくいくような気がします。二人だと、お互いにただ共感して、悪い方向に進んでいく場合があるし、ケンカした時も収拾がつかなくなるけど、もうひとりいれば、反対意見を言ってくれたり、ケンカの仲直りに一役かってくれることもあるよね。よりバランスが良くなる時が多いので、友情も長続きするんじゃないかと思います。
三つよりの綱はたやすく切れないとか、三人寄れば文殊の知恵って言うけど、今ちょっと調べたらこの文殊って 「文殊菩薩」、知恵の女神様のことなんだって。
ウ〜ム… 三人ではとても知恵の女神には対抗できないなとか 、アホなことを考えた一条でした。
「プライド」」コーラス2008年3月号扉
取材・文/佐藤裕美
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