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気持ちよい暮らしをするための、社会生活の「決まり」/しきたり71:気持ちよく電車の車内で過ごすためルールを守る

阿部 絢子

阿部 絢子

生活研究家。消費生活アドバイザー。

新潟県生まれ。 共立薬科大学卒業。 料理や家事など生活全般にわたる豊富な知識と合理的なア ドバイスで、出版・講演など幅広く活躍中。 著書に『「やさしくて小さな暮らし」を自分で作る』(家の光協会)『始末な暮らし』(幻冬舎)『快適に暮らす小掃除術』 『すぐにできるエコ家事』(ともに集英社be文庫)

気持ちよく暮らす「生活のしきたり」

しきたり71:気持ちよく電車の車内で過ごすためルールを守る

 

季節の行事のすごし方や、親戚・ご近所とのおつきあい。恥ずかしくなく普通に暮らすため、カジュアルな決まり事を、生活研究家の阿部絢子さんに教えていただきます。

このパート【気持ちよい暮らしをするための、社会生活の「決まり」】では、暮らしを快適にするためのしきたり68~77をご紹介します。

 

●気持ちよい暮らしをするための、社会生活の「決まり」●

社会には、気持ちよく、暮らしを快適にするための、社会を緩やかにかたちづくっているルールがあります。このルールは、誰が決めたわけでもないのですが、いわば長い歴史の常識がつくり上げてきたようなもの。それに逆らって暮らしても、きっと心地よさは得られないでしょう。少々はずれても、大きく添っていれば気持ちよく暮らしていられるはずです。そんなルールを社会マナーとでも呼び、私たちはうまくルールに合わせてきました。これからも、ルールに添い、時に正したり、叱ったりしながら、気持ちよい暮らしを願っていきたいと思います。

 

 

しきたり71

気持ちよく電車の車内で過ごすためルールを守る

 

車内で見かける光景に、足を投げ出す、足組みをする、大きな荷物を網棚に乗せずに通路に置く、バッグをシートに置く、人に被さるように新聞を開くなど、たぶん、自宅にいるときと同じような態度をとっている人々が多くなりました。空いているときならまだしも、朝の通勤時間帯でもまだ見受けられます。

 

車内は自分だけの居場所ではありません。お互いさまの乗り物です。譲り合い、協力し合って、ほんの短い乗車時間でも気持ちよく乗っていたいと思います。

 

足を投げ出したり、足組みをしては、次の車両に移動するときぶつかり、つまずき、ケガのもとです。通路を人が通るときは、引っ込めて。大きな荷物を持ったときは、自分の前に置きましょう。ドカンと真ん中に置かれたのでは、ドア口から中に入る人の邪魔になるからです。できれば網棚に乗せるように。手が届きにくければ、足下に。

 

一人でも多くの人が座れるようにとアナウンスが聞こえたら、バッグは膝に乗せ替えたい。

 

今はスマホを見ている人が多くなりましたが、朝のラッシュ時には、新聞を折り曲げながら読んでいます。ちょっとすいてくると、途端に広げる人が目立つのは、時間帯のせいでしょうか。シートに一人なら広げてもいいでしょうが、まだ一人になる時間帯でないときは、新聞は折り曲げて読むように。

 

こんな気遣いが車内にあれば、みんな気持ちよく乗車できます。

 

 

イラスト/みひらともこ

イラスト/みひらともこ

 

 

 

次回は、しきたり72:節度ある、旅の心得を身につける、についてご紹介します。

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