明治神宮外苑に行ってまいりました。
外苑といえば、イチョウ並木が有名です。
映画やドラマの舞台に頻繁に登場し、
紅葉の季節には大変な賑わいを見せています。
桜の季節を迎えた今、明治神宮外苑をご紹介する理由は、
本年が「大政奉還150周年」
節目の年だからなんです。
鎌倉時代から700年近く続いた武家政権が終わりを告げ、新しい転換期となった「大政奉還」
明治天皇を中心に成し遂げられた維新の大改革です。
明治神宮外苑は、明治天皇とその皇后(昭憲皇太后)のご遺徳を長きにわたり後世に伝えるために創建されました。
大正15(1926)年10月のことです。
お正月の歌舞伎座の演目にも、大政奉還を題材にしたものがありました。
明治神宮外苑のシンボルでもある「聖徳記念絵画館」
国の重要文化財です。
国産大理石とタイルで装飾された中央広場に立つと、厳かな気持ちになります。
展示されているのは、80枚の壁画。
明治天皇のご生誕から崩御までの出来事を画題の年代順に展示されています。
前半、日本画40枚。
後半、洋画40枚です。
すべて一流の画家による優れた芸術作品。
私の大好きな鏑木清方の作品もあります。
西郷隆盛や井上馨など歴史の教科書に登場する大物が数多描かれ、
日本の激動の時代を絵画を通して学んでいる様な時間を過ごせます。
絵画にも登場している御料馬(ごりょうば)「金華山号(きんかさん)」
明治天皇に大変愛され、はく製となって展示されています。
金華山号は大きくないこともあり、なんとも愛らしい佇まいです。
愛らしいだけでなく、何があっても動じず落ち着いた名馬で、数々の逸話を残しているそうです。
絵画館の入り口から見ると、イチョウ並木までのまっすぐな道。
絵画で描かれていたかつての景観から現代に至るまでの日々に思いを馳せてしまいます。
オリンピックに向け工事中の国立競技場の横を通り、
千駄ヶ谷の【鳩森八幡神社】に向かいます。
鳥居をくぐると、都心にあるとは思えないしっとり感と凛とした雰囲気に包まれます。
境内にある富士浅間神社が祀られた【富士塚】は、都内に現存するものでは最古。東京都の有形民俗文化財に指定されています。
富士塚の頂上でたくさんのパワーをいただけると伺っていたので、迷わずに登ります。
頂上の奥宮には、木花咲耶姫(このはなさくやひめ)が祀られています。
女子力アップの神様としても知られています。
頂上に着くと、ちょっとした達成感。
視点が少し高くなると、景色も変わって見えます。
本殿でお参りの後、鳩森神社の御朱印に加え、富士塚登頂のお印に、富士浅間神社の御朱印も授与していただきました。
天照大神が祀られている末社の【神明社】にもお参りします。
境内には、日本将棋連盟から寄贈された大駒を祭る【将棋堂】もあります。
屋根の上の飾りは、くちなしの実の形をしています。
くちなし=口無し。古より助言無用の戒めからきているといわれています。
映画「3月のライオン」や「聖の青春」の舞台【将棋会館】が近隣にあり、
棋力向上をお願いする方がたくさん訪れています。
鳩森八幡神社はおみくじと御朱印帳がかわいいことでも有名。
女性に大人気です。
そのかわいさぶりは、公式HPでご覧いただけます。
「今在るもの」「今在ること」を思う春の1日でございました。
おでかけの楽しい季節を迎えます。
女史の皆様、ますますお健やかに、
麗しき春の日々をお過ごしになられます様に。