はじめてのクルーズ旅でアラスカへ(後編)
夢のような日々
こんにちは、寺社部長の吉田さらさです。
前回に引き続き、ルビー・プリンセス号でのアラスカクルーズの旅のお話です。
クルーズ3日目。
だいぶ慣れてきて、船内を自由に動き回れるようになりました。
この日はスキャグウェイの港に停泊します。スキャグウェイは小さな町ですが、年間の観光客は15万人。その多くが、こうしたクルーズ船で訪れます。
この町の歴史は、1896年アラスカとカナダの国境近くで金鉱が発見されたことから始まります。いわゆるゴールドラッシュです。おびただしい人々が、スキャグウェイの港から金鉱を求めて上陸し、この町は、そうした人々のために娯楽や宿泊する場を提供する拠点として発展。当時の建物は、今も数多く保存されており、古いアメリカ映画のようです。
この町と金採掘場をつなぐ「ホワイトパス鉄道」に乗るツアーに参加しました。
この鉄道もゴールドラッシュ当時にできたもので、外観も内装もアンティークな雰囲気です。今は観光専用ですが、昔は鉱石を運んでいたんですね。
崖っぷちをひた走る、世界でも指折りの絶景列車です。この日は霧がかかって遠くまでは見通せませんでしたが、時折見える渓谷や山の風景が大迫力。終点はもうアメリカではなくカナダなので、パスポートチェックもあります。
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クルーズ4日目。
このクルーズコースの最大の見どころのグレーシャーベイを巡ります。一度も船から降りることなく、すぐ間近で巨大な氷河を見ることができます。
レンジャーの方が乗り込んで来て、船の最後尾にある見通しのよいサロンで、コースの説明と見られる可能性がある動物についてレクチャーしてくれます。
氷河に近づくと、海面に氷の塊がどんどん流れてくるようになりました。
周辺の山々も、この世のものとは思われない美しさです。
コースの中の最大級の氷河に着くと、船はいったん停止します。そして大きく回転。息を飲むような大スペクタクルが、映画でなく、実際に自分の目の前で展開している現実であることに驚きます。これぞ、船旅のだいご味!
乗客たちは、時間の過ぎるのも忘れて氷河に見入っています。
レンジャーの方が、「あそこにホワイトベアとブラウンベアが!」と言うので、指さす方を見ても、わたしには発見できませんでした。言われた方向の写真を撮ってみたけれど、拡大しても探せません。でも、この中のどこかにはクマがいるはずです。
次ページに続きます。クルーズ5日目。
ケチカンという町の港に接岸。ここは、クリンキット族(アラスカやカナダの先住民族)の故郷としても知られ、たくさんのトーテムポールがあります。
ここでは、サクスマン・ネィテイブ・ビレッジというところに出かけました。衣装をつけた村人たちの踊りやトーテムポールの作り方を見ることができます。
さまざまな動物をモティーフにしたトーテムポールもあります。ひとつひとつの要素にそれぞれ意味が込められているのだとか。
ケチカンは、しゃれたカフェや土産物屋さんが並ぶ観光タウン。
クリーク・ストリートと呼ばれる運河沿いの街並みも素敵です。
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クルーズ6日目。
最後の寄港地、カナダのビクトリアへ。
ブリティッシュ・コロンビア州の州都で、花と緑にあふれたガーデンシティ。海沿いの道には、ため息が出るほど素晴らしい邸宅や高級なアパートなどが並んでいます。
船が着いたのは夜の7時。そんな時間じゃ何もできないのではと思ったのですが、緯度が高いこの地域では、夏は10時近くまで十分明るいので、まだまだ観光できます。そこで、バタフライガーデンとブッチャート・ガーデンにお出かけしました。
バタフライ・ガーデンは、温室の中に熱帯植物園があり、そこに30種類以上もの珍しい蝶々が飛んでいる不思議なところです。
蝶々だけでなく、オウムなど、熱帯の鳥もいます。
ブッチャート・ガーデンは、1904年、ジェニー・ブッチャートという女性が作った庭園で、もとは彼女の夫が所有する荒れ果てた石炭採掘場だったそうです。
22ヘクタールもある敷地内には、華麗なバラ園、イタリア風庭園などがあります。
一番奥まったところには鳥居があり、その先は日本風の庭園になっています。
レストランの上に月が出て、最後の夜を彩ってくれました。
クルーズ最終日。
シアトルの高層ビル街が見えてきました。
いよいよ下船です。
一度船旅をした人は多くがその魅力のとりことなり、下船時には次の船旅のことを考えていると言われます。わたしもそうでした。もちろん船でない旅も楽しくて大好きなのですが、船旅には独特の時間の流れがあり、非現実の世界を旅してきたような気分になります。次はカリブ海?それともバルト海?世界のどこかの海で、また会いましょう。
吉田さらさ
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