名古屋に嫁いではや25年。最初は右も左もわからなかった私ですが、今ではすっかり名古屋っこ(?)に。
そんな私が結構好きな場所が“大須”。
大須観音界隈には古くからの商店街があり、ここ数年でおしゃれなカフェなども増えましたが、昔ながらの、という形容がぴったりのお店も混在しており、どこかホッとする雰囲気があるのです。
東京でいうと秋葉原?大阪でいうと日本橋、みたいな感じでしょうか。
古着屋さんや雑貨ショップも多く、週末は若い人たちでいっぱい。
そんな大須の中に、これまたすごくレトロな雰囲気の“演芸場”があります。
それが大須演芸場。
1965年に開館し、なんと、あのビートたけしや明石家さんまもまだ駆け出しの頃に出演したこともあるそう。
2年ほど前に知人の会社の謝恩イベントで貸切興行が行われた際にご招待されて訪れ、その後は機会を作れず行けずじまい。
2015年にリニューアルされて綺麗になったと聞き、また行って見たいな〜と思っていたので、友人のお誘いに喜んで便乗させていただきました。
演芸場の入り口で開場を待つ人たちの列に並びながら、持ち込みのビールやおつまみ類を手に遠足気分でウキウキの私たち。
こういう劇場関係は飲食禁止のところが多いのですが、大須演芸場は持ち込み、飲食OKなんと今回はワイン2本も持参して、缶ビールも一人一缶ずつ(どれだけ飲むのか・・・)
やっと待ちにまった開場!
チケットを準備して、中に入場。
やっぱり館内も新しく塗り替えられ、とても綺麗になっていました。1階は映画館みたいな座席形状になっていて、すでに何回か訪れたことのある友人の勧めで今回は2階席へ。
2階席へは1階の上り口で履物を脱いで上がります。
階段状になってはいるものの、座席、はなく、赤の非毛氈が敷かれ、畳の上に座椅子、座布団、というような席で、これまた素敵。
2階の一番前の席に陣取り、早速、缶ビールで乾杯!
いよいよ始まる!というワクワク感でビールも一層美味しく感じます。
今回のライブは友人が贔屓にしている、“ロクディム”さん。
知る人ぞ知る、“即興芝居*即興コメディパフォーマンス”が売りの6人組のグループ。
北は北海道から、南は兵庫まで出身地も風貌もバラエティに飛んだ6人組が、今回は吉田ジョージさんを迎えて、一緒に即興芝居をしてくれるというライブ。
即興芝居&即興コメディパフォーマンス???
そう、皆様きっと“???”ですよね。
実はロクディムさんの即興芝居は観客席のお客様と一緒に作られるのです。
どういうことかと言いますと・・・。
まず、会場に入り、席に着くと、四角い5センチ角くらいの紙を渡されます。
そこに一つ質問が書いてあります。
例えば、“3年前のあなたに今かけてあげたい言葉は?”や
“いま、頭の中にパッと浮かんだ言葉を書いてください”などなど。
そして書き終わった紙をロクディムさんが回収し、
全員分集まると、バーっと舞台に撒きます。
(これ、色とりどりの紙が舞ってなかなか美しいです。笑)
そして、今日のテーマ、お題やシチュエーションがいくつか用意されている中から、観客の皆様にどれが見たいか緊急アンケートをとったりして、お題が決まり、ロクディムのメンバーがそれぞれ、お互いに役柄を振り分けていきます。
そして、いきなり、即興芝居が開演!
即興でセリフを繋いでいくのですが、そのセリフのキメの一言は
会場に撒き散らされている紙を一枚拾いあげ、そこに書かれた言葉になるのです。
最初は、“えー!大丈夫?”とハラハラするのですが、これが、不思議と芝居の流れにバッチリはまるのです!
もちろん、驚くような一言もあるのですが、そこはプロ。
臨機応変に芝居の流れにうまーく取り入れて、観客を引き込んでいきます。それがまた、面白くて・・・。
どんな一言が飛び出すのか、自分の書いた一言は拾ってもらえるのか?ロクディムのメンバーが紙を拾うたびにドキドキしてテンションが上がる〜!
いつの間にか、独特のロクディムワールドに引き込まれ、会場の皆様との一体感を味わいながら笑いの波に包まれていきます。
即興で筋書きがないのに、途中、なんだかホロっとする場面もあったりして・・・。
笑い皺は幸せ皺!と今夜ばかりは全てを忘れ?思いっきり楽しませていただけました。
終演後、会場外でロクディムメンバーとジュージさんがお見送りしてくれました。もちろん、記念撮影にも気さくに応じていただけました!
大須演芸場では12月も定例寄席はもちろん、ジャズライブなども開催されるそうですので、皆様も名古屋へお越しの際はぜひ、大須演芸場へも足をお運び下さいね!
*通常は劇場内は撮影禁止になっています。今回のロクディム講演は
演者の皆様のご厚意により撮影自由となっていましたのでよろしく
お願いいたします。
大須演芸場
http://osuengei.nagoya
ロクディム
http://6dim.com