30度越えの日が続いた週末。
最後の曜変天目茶碗を見るべく奈良へ遠征してきました。
※過去のブログはこちらです。
第一回:MIHOミュージアム
第二回:静嘉堂文庫美術館
さて、三つ目の窯変天目茶碗があるのは、奈良国立博物館。
多くのインバウンド客で溢れる奈良公園内にあります。
おなじみの鹿も出迎えてくれます。
最近インバウンド客にインスタ映え画像のために追いかけられているようで、少しご機嫌斜めなご様子。
京都から来る友人と駅で待ち合わせ、そのまま博物館に向かいます。
先に鑑賞しに行った友人から、かなり待つのでとにかく先に茶碗を見るべしと言われていたので、チケットを買いすぐに窯変天目茶碗を見るための(?)列へ。
朝10時半過ぎ、開館からまだ1時間も経っていないのにすでにこんな長い列ができていました。
待つこと約1時間、やっと念願の茶碗にご対面!
こちらの曜変は青みが強く、グラデーションのような変化が美しい、一番オーロラっぽい印象です。
MIHOミュージアムのものが侘び寂びの美、完璧な曜変の美しさが堪能できるのが静嘉堂文庫の茶碗なら、こちらは不完全ながら神秘的な美という感じでしょうか。
展示方法などはMIHOミュージアムに似た感じの暗闇バージョンでしたが、そこまで暗くはなく外側もぼんやり見えるくらい。もうちょっと明るかったら外側の変化もよく見えたのかもしれません。
そういえば、逆側がほんの小さく縁が欠けているみたいに見えました。金継ぎなどで直せばそれなりの味が出るだろうに、やはり国宝ともなるとなかなか手を入れにくいのでしょうか。
また、少し残念だったのは、やっと順番がきた直後から、警備員の方に止まるな、前に進めとしつこい注意がうるさかったこと。待つ方も多いので気持ちはわかりますが、このためだけに遠方から来た方も多いでしょうし、まるでじっくり見ることが悪のような言われ方は、鑑賞が目的の美術館や博物館では少し悲しく感じました。これは人気の美術展ではよくある話ですがどうにかなるといいなあ。
ちゃんとこんな写真ポイントが。
というわけで無事に3つの曜変天目茶碗を無事にコンプリートです!(ぱちぱちぱち)これは乾杯しかない!(?)、というわけで美味しいものを求めて奈良の旧市街に向かいます。
まず向かったのは今西清兵衛商店。
「春鹿」という日本酒で有名な蔵元です。
こちらの隣にある今西家書院は国の重要文化財に指定されている歴史的建造物で、静かな雰囲気の中でお茶がいただけます。
ガイドツアーもしてくれますよ。
蔵元では昔ながらの作り酒屋の雰囲気の中、500円でガラスのグラスを買うと5種類の日本酒の試飲が楽しめ、さらにはそのグラスを持ち帰れます。
アンティークのインテリアがステキなMIA’SBREAD。
購入したパンやサンドイッチを二階のカフェでいただけます。アンティークの道具を素敵なインテリアにした内装はうきうきしますよ。
おしゃれな雰囲気のカウンターバーのような、ならまち醸造所。
奈良ならではのクラフトビールがいただけます。
フレッシュでフルーティなビールはごくごく飲めてしまって危険!!
私は関西出身なのですが、久しぶりの奈良は、新しいお店や美味しいものがどんどん増えているようです。奈良って意外と街が広くて距離があるので、あれこれ巡っているとすぐに時間が足りなくなってしまいます。
今回は窯変天目茶碗が目当ての旅でしたが、インバウンド客も増えもっと変わっていくだろう奈良そのものを堪能しに、またゆっくり来るのもいいかなと思いました。
飲んで食べてばっかり!って言わないでくださいね。その通りではあるんだけど(笑)