以前から気になっていた千葉県長生郡長南町にある美術館へ。
千葉の茂原駅から車で40分ほど走らせた山中に「museum as it is」があります。
東京・目白の「古道具坂田」の主人坂田和實さんが25年ほど前に開館した美術館。坂田さんがこれまでに年に数回、海外へ仕入の旅に出かけていたそうで、ヨーロッパやアフリカ、日本、南米など、様々な国の道具を観られるとあって楽しみにしていました。
建物は建築家・中村好文氏によるもの。
その土地の土を使った壁、人に寄り添う建築は一見の価値ありです。
味のある格子のドアを開けると、天井から優しい光が入っています。
そこには、一見すると見過ごされてしまいそうな古道具が展示されていました。
どこか懐かしい、人々の生活に寄り添ってきたであろう味わい深い風合いです。
収納庫の扉は16世紀のスペインのものだそうで、サンチョ・パンサやドン・キホーテがこの扉を開閉していたかもしれないと聞き、悠久の昔に思いを馳せ心躍らせます。
和室では作家さんの作品も観ることができました。
気付くと2時間、いや3時間ほど滞在していることに気付きました。
“あるがまま”という美術館の名の通り、何度も修復され使われてきたであろう古道具のあるがままの姿がとにかく美しいのです。
多くの人が使い、愛されてきた古道具の何とも言えない魅力に気付かされ、またすぐにでも訪れたいと思いながら美術館をあとにしました。
週末に開館しています。
そして長南町から足をのばし向かったのは、2020年東京オリンピックのサーフィン競技会場に決定している釣ケ崎海岸を有する一宮町。
お宿は、楽しみにしていた、リゾートオーベルジュ「燕ザ・ガーデン」です。
お花があしらわれた馬のオブジェが目印です!
中国では馬は縁起のいい動物なんだそうです。
一歩足を踏み入れるとそこは・・・ジブリの森のよう。
キジの鳴き声が聞こえてきました。
薬膳中華のオーベルジュとあって、日頃の疲れを癒す事ができるのでは⁈と期待しつつ。
客室は3室のみ。
南仏な建物にシノワズリインテリアが何とも可愛らしくて落ち着きます。
自然と一体化したバスルーム。
棗やクコの実など漢方のお風呂に入り、リラックス。
テレビのない空間なので、時間が経つのも忘れ、ただただ自然の中に身を置きゆったりと過ごすことができます。
そしてお待ちかねのディナー。
パワーシノワをテーマに考案された、千葉県の地の素材にとことん拘った「薬膳中華」が味わえるのが特徴です。
前菜は、
千葉県産鰹をしっかりと紹興酒につけたものにクリームチーズ、シェフ秘伝のXOジャンと和えたきくらげなど。
伊勢海老カダイフ揚げ
滋味溢れる薬膳スープや鮑をネギと醤油で蒸したもの、フカヒレのそば、九十九里の塩を使用したミネラルたっぷりの杏仁豆腐
総料理長は、本場香港のミシュラン常連である広東料理店「Lei Garden」出身のWah Kee Chow氏。
広東料理は「食在広州(食は広州にあり)」。ここ千葉で「食在一宮(食は一宮にあり)」の考えを反映させた橋本シェフの薬膳中華でカラダが蘇るようです。
翌朝の朝食は糖質0のスコーンと地元の牛乳。
テラスでヨガをしたり、鳥の声をBGMに、五感で感じ心解き放たれる旅となりました。
開館日 金曜日・土曜日・日曜日・祝日
開館時間 10:30〜16:00
入館料 800円