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マンガ三昧の2日間。「増田まんが美術館」と「秋田県立近代美術館」へ

けいとりん(OG)

けいとりん(OG)

秋田県在住。映画と猫とスキンケアが大好き。学生の頃に部活で頑張っていた水泳をまた始め、自己管理の一環としながら、ゆったりと続けています。何年か前から始めたボイストレーニングの先生に伴奏をお願いし、たまにボーカルとして音楽活動も。20年来のパートナーが経営する、地元密着型居酒屋で働き、お休みにはお1人様、または友人とのおでかけを楽しんでいます。県内と、お隣の岩手県(知り合いが多数在住)など、私の秋田・東北ご近所旅をお楽しみいただけたら、と思います。

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幼少の頃から常に本と一緒に歩んできた私は、マンガも常に一緒。映画や小説と並び、マンガも大好き。
少女マンガも少年マンガも、20代の頃は毎週何冊も買って夢中で読んでいたものです。
今回、そんなマンガ好きのためにある、秋田県横手市増田の「増田まんが美術館」と、先日行った秋田県立近代美術館へ再度来館。

まずは近代美術館で開催されている「ビッグコミック50周年展」、こちらへは前回一緒に行ったM子ちゃんとまた2人で。M子ちゃんも私と同じくマンガ大好き女史なのです。
ビッグコミック展、嬉しいことに、なんと展示室全て写真撮影OK!
ズラリと並んだ原画の数々、撮影した写真はSNSにどんどん載せてかまわないなんて、なかなかありませんよね。

様々なメモ、赤ペンで書いたものなど、指示でしょうか、ほとんどの原画に何かが書かれています。

吹き出しのセリフは、別の紙に打たれたものが貼られてました。なるほど、こんな過程で最終的にマンガ本となり、店頭に並ぶのだなと、興味深く見て、撮影してきました。色づけされた原画も、とても美しい作品でした。

1968年創刊のビッグコミックには、藤子不二雄先生(現・藤子不二雄A先生と、故・藤子F不二雄 両先生のコンビ)、石森章太郎先生、手塚治虫先生、水木しげる先生、さいとうたかを先生など、ビッグネームがずらりとならんでます。

1969年から始まった、さいとうたかを先生の「ゴルゴ13」は、言わずと知れたビッグコミックの顔とも言うべき連載でしたね。

80年代頃のもので、私のど真ん中を突いたのは、紫門ふみ先生の作品群。月9と言われたドラマ、その他ドラマ化されたもの、たくさんありましたね~。
最後の展示室にはズラッと並んだビッグコミック!!思わず「おお!」と声が出ました。

ビッグコミックはその時その時の人気者の似顔絵を表紙にしていて、それも楽しみのひとつ。
「芸能人とスポーツ選手、あとは政治家だねぇやっぱり。」と言いながら、眺めていたM子ちゃんが、「それ以外の表紙見つけた!」と。見ると、リカちゃん人形が。
リカちゃんは私と同じ年齢なので、一緒に記念撮影。
ぜ~んぶ撮影OKの「ビッグコミック50周年展」、こちらは9月8日まで。ゴルゴと一緒に撮影するのを忘れたのが悔やまれますが、とても楽しめました。原画は想像以上に見ごたえあり!

次の日、私1人で増田まんが美術館へ。こちらは1995年に開館した、日本初の本格的まんが美術館。原画所蔵枚数は日本一を誇ります。
2017年から2年間かけてリニューアルし、今年の5月1日から再開されました。

自然の中の広々とした敷地にある、ひときわ目を惹く建物に、念願の初来館。
入り口をくぐると正面の受付の後ろには売店があり、その壁の1枚を人気マンガのひとコマひとコマが集まり、ドーンと埋めています。

売店前には、遊び心いっぱいの「ウオオオー」という文字のソファー。2階へ昇る螺旋階段から見つけて、思わずクスッと笑ってしまいました。

入り口を通って振り返ると、リニューアルオープンに向けて依頼された里中満智子先生が、万葉集を題材として描いた「万葉の集い」が展示されています。
「万葉の集い」が出来上がり、まんが美術館へとやってきたあとに、万葉集の梅花の歌からの出典である新元号「令和」が発表になり、この奇跡のような偶然に、職員の皆さん驚いたそうです。里中先生、すごい!

1階にはマンガの蔵という所蔵庫があり、ここ増田出身の漫画家である矢口高雄先生の「釣り吉三平」の、三平くんが行く先々で案内をしてくれていて、ここでも三平くんがにこやかにご案内。
以前紹介した蔵の町・増田、それゆえに「マンガの蔵」と名付けられた原画を保存するこの蔵内、撮影はできませんが、ここはぜひ見てほしい。

大事な原画の保存においては、紙の専門家に相談をし、劣化を防ぐために厳重かつ細やかな気配りで温度・湿度管理をし、壁一面、床から天井までの引き出しには1枚1点、原画が22万点以上保管されているそうです。

容量としては、ガラス張りの開架倉庫に約30万点、見えない部分の閉架倉庫に約40万点原画を保管できる、大容量の所蔵庫。

ヒキダシステムと名付けられた、ガラス張りになった引出しの収納は、自由に開けてその中の原画をじっくり見ることができます。服の柄などに使うトーンなど、綺麗に貼り付けられ、番号が書かれているのも確認。知らない世界をのぞいたようで、とても楽しい。
蔵には原画をデジタルデータ化して保存するアーカイブルームがあり、何人かのスタッフさんが作業している姿が。

そこでデジタル化された原画は大型タッチパネルで見ることができます。
現在このマンガの蔵に作品を預けている作家先生は179名、その中でほとんどの作品を預ける大規模収蔵作家先生は8名。これからさらに増えることでしょう。
「東京タラレバ娘」などで人気の東村アキコ先生の作品も預けられているそうです。東村先生は今年、コミック界のアカデミー賞ともいわれる、米国アイズナー賞最優秀アジア作品賞を受賞しました。素晴らしい!

まんが美術館は、当初増田出身の矢口高雄先生の記念館にする予定だったのですが、矢口先生が「記念館ではなくて、漫画家先生たちの原画などを集め預り、美術館のようにしたい」との一言で、今に至ったのだそうです。素敵なお話しです。

館内には、いたるところにマンガ本が並んでいて、椅子、ソファー、寝転びスペースなどで、自由にマンガを読むことができます。
本物のブナの木に画像が映りこむ、原画の展示室にも読書(読マンガ?)スペースが。
近くで撮影はできませんでしたが、こちらの展示室には色鮮やかな原画などがたくさん壁に展示されています。74点しか展示できないため、120名の日本の作家先生の作品を定期的に替えながら、展示しているそうです。

2階には、名台詞ロードと呼ばれる通路があり、様々なマンガの吹き出しでいっぱい!その中でも撮影スポットとして1番人気の「北斗の拳」、ラオウの名台詞前で、私もパチリ。

案内してくた美術館職員の佐々木さんも、マンガのコマ前で、パチリ。ハリウッド女優のクリステン・スチュワートに似た雰囲気の美人さんです。

2階にあるマンガライブラリーには、話題作や展示原画の作品などなど、なんと約25,000冊が揃い、その全てが読み放題!
夏休みなので、お子さんたちも多かったのですが、大人も、特にシニアと見受けられる方々、多かったですね~。私と同じくマンガ好きさん、やはりたくさんいるんですね。仲間意識が湧いてきました。

1階に戻り、マンガカフェを見学。
カフェの壁には漫画家先生たちの直筆イラストがたくさんあります。これには驚きでした。直筆なんですから!
白を基調にしたスッキリ広いカフェ、テーブルにはセリフの吹き出しが描いてあり、そのセリフを秋田弁にしたものなど、こちらにも遊び心が。
メニューも、マンガにちなんだ楽しいものが盛りだくさん。
マンガのコラボソーダが人気で、イラスト入りのコースターがついてきます。持ち帰り、もちろんOK。

現在開催中のイベント、特別展示は人気マンガ「鋼の錬金術師」、9月29日まで。

今回はマンガを心から堪能できて、あらためて自分のマンガ好きを確認、今や日本の文化のひとつにもなったマンガ、その原画も見ることができて、童心にかえりつつ、大人の目で原画の緻密さや、線・色、初めて知ったアーカイブ作業を見て、深く楽しく感動してきました。
近代美術館での次回の企画展は伊藤若冲、まんが美術館ではオノ・ナツメ先生の作品展示です。

まんが美術館では作家先生のサイン会も開催されたりしますよ。
ご興味のある方、下記サイトから調べてみてくださいね。

秋田出身の漫画家先生も多く、まんが美術館には矢口高雄先生、高橋よしひろ先生、倉田よしみ先生、きくち正太先生、土田世紀先生、おおひなたごう先生、こちらの6名の秋田出身先生の作品も並んでいます。

増田まんが美術館 

秋田県立近代美術館

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