情熱のスペイン一人旅 その4
アンダルシア編
寺社部長の吉田さらさです。
前回に引き続き、スペインの旅情報です。さて、いよいよ、スペイン旅のハイライト、アンダルシア地方にやってまいりました。
スペインの見どころは実に多様ですが、誰もがすぐに思い浮かべるのは、フラメンコ、闘牛、イスラム文化の影響を受けた歴史的建造物などではないでしょうか。そのすべてがあるのが、ここ、アンダルシア。バルセロナがあるカタルーニャ地方とはまた違う魅力が感じられます。
まずは、グラナダのアルハンブラ宮殿に行きます。
アンダルシア地方は、8世紀以降、数百年に渡ってイスラム教徒に支配されました。13世紀に、それまでイスラム教徒の本拠地だったコルドバとセビリアがキリスト教徒によって奪回され、最後までイスラム教徒の都として残ったのがグラナダです。アルハンブラ宮殿は、イベリア半島におけるイスラム文化の最後の花と言えます。
ここを訪れる際は、事前予約を忘れずに。有料エリアであるナスル宮殿などは30分ごとの入場制限があるため、遅れると予約してあっても入れません。今回は、ツアーに組み込まれていたので、スムーズに入場できた上に日本語を話せるスペイン人ガイドもつきました。
ナスル宮殿は、広大なアルハンブラ宮殿の中心部。王が暮らし、政治を行う場所です。
その中でもさらなる中心部に当たるコマレス宮。水に映る塔は、アルハンブラ宮殿を象徴する風景です。
この繊細な彫刻をごらんください。建物全体にこんな細工が施されています。
こちらはライオン宮のライオンの中庭。12頭のライオンの噴水があります。
美しいバルタル庭園。あちこちに花が咲き乱れています。
こちらは城外の丘の上にあるヘネラリフェというエリアです。シンメトリーの中庭が美しい。
アルハンブラ宮殿は丘の上にあるため、眺めもよいです。この白い街並みはアルバイシンと呼ばれる地区で、11世紀ごろ、イスラム教徒によって築かれました。
グラナダはフラメンコが盛んな街。サクロモンテというエリアには洞窟のタブラオ(フラメンコ酒場)があり、ロマの人々による熱気あふれるショーを見ることができます。
バルセロナのフラメンコショーは洗練されていましたが、こちらでは、よりディープな踊りと音楽を楽しむことができます。
夜遅くなるので、ホテルから送迎付きで予約した方がよいと思います。わたしは旧市街からタクシーで行きましたが、バルセロナと違って運転手さんは英語を話せず、迷路のような道のりだったため「本当に目的地に着くのかしら」と心細かったです。スペインのタクシーは日本並みに安全とのことで、結果的にはちゃんと連れて行ってくれましたが。
アルハンブラ宮殿の向かい側の丘にあるため、夜景もきれいに見えます。
翌日は、ロンダという街に立寄りました。
深い渓谷の上に張りつくようにして広がる街で、旧市街と新市街を結ぶ橋の上などから大絶景が望めます。
この街には、1789年に建てられた、現存する最古の闘牛場もあります。
闘牛に魅せられたヘミングウェイやオーソン・ウェルズがアンダルシアで愛した街でもあります。
続いて、スペイン第四の都市、セビリアへ。
カテドラルやアルカサル(イスラム風の王宮)など、豪奢な建物に目を奪われます。
黄金に輝くカテドラル内部。
わたしはオペラ好きなので、セビリアと言えばすぐ思い出すのは「セビリアの理髪師」ですが、ここは「カルメン」の舞台でもあります。カルメンは煙草工場で働いているという設定で、これがその煙草工場。現在は、セビリア大学の校舎として使われています。
オペラにゆかりの深い場所がほかにもあるとガイドさんが教えてくれました。
ここは、「ドン・ジョバンニ」の物語を書いた作者が滞在した建物なんだそうです。
夜はまたフラメンコを見に行きました。いろいろなタイプの踊り子さんが出てきて、短いながらカルメンのお話を基にした踊りもあって楽しかったです。
夕食は、バルで郷土料理のタパスを。ポテトサラダや豆の煮込みがどこか懐かしい味で気に入りました。どこの街で何を食べても美味しいスペイン。今度はもっとディープなグルメ旅をしてみたい。
アンダルシア最後の訪問地はコルドバ。迷路のように道が入り組んだユダヤ人街が見どころの一つです。残念ながら花のシーズンは終わっていましたが、壁に植木鉢が埋め込まれており、5月にはここで花のお祭りもあります。
もうひとつの見どころは、メスキータというモスク。2万5千人ものイスラム教徒を収容する巨大な空間です。
次回はいよいよマドリッドへ。途中でドン・キホーテの村や風車にも立ち寄ります。
吉田さらさ
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