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災害現場で回収されたアルバム。大切に写真を洗浄するボランティアを体験

Moca(OG)

Moca(OG)

神奈川県在住。介護福祉士、ケアマネ 、メイク、美容師資格を持つフォトグラファー。おでかけ女史組がきっかけで、フェイシャルトリートメントからメイク、撮影までをトータルで行う(株)Social beauty photoを設立し、シニア女性をキラキラ輝かせるために活動中。素敵なお店、美容のほか、気になるシニアの情報なども発信していきます。

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「喉元過ぎれば熱さを忘れる」
最近は新型コロナウィルスのこともあり、大きな被害があった昨年の台風のこともすっかり話題に出なくなってきました。

 

そんな中、豪雨や地震の災害現場で回収されたアルバムの写真を洗浄している人たちがいると知って「写真洗浄ってどうするの?」と気になりボランティアに参加してまいりました。

 

こちらの活動、スタートは東日本大震災。
被災地で回収された写真を綺麗にするという活動が、自然発生的に始まったのだそうです。

 

今回私がお邪魔したのは川崎市。
昨年の台風19号による多摩川の氾濫で被災した写真の洗浄ボランティア。

 

ネットに入った沢山の写真。ここで使用する手袋やマスク等は全て寄付だそう。

写真は基本は水洗い。洗面器に水を入れて手や綿棒、メラミンスポンジ等を使って1枚1枚丁寧に汚れた部分や、腐敗してしまった部分を綺麗にしていきます。

被災した写真も、直ぐに水で洗って乾燥させれば大丈夫とのこと。

 

写真が腐敗するのは、写真表面のゼラチン質が泥水の中にいるバクテリアと反応するからだそう。腐敗して崩れてしまった写真は元には戻らないそうです。

 

腐敗を防ぐにはバクテリアを活動させないこと。災害現場で写真を洗うことが出来ないときは、乾燥させておくか冷凍しておくだけでも良いとのこと。参考になります。

東日本大震災の時に沢山の写真が被害に合い、お亡くなりになった方の遺影写真が無くて困ったというお話も聞きました。泥だらけになってしまった写真が修復できるとは思わず、処分してしまった方が殆どだったそうです。私もきっと、写真洗浄の活動を知らなければ処分してしまうでしょう。

写真だけでなく、タイトルやメッセージなども大切に。
とは言え全ての写真がアルバムから剥がせる訳ではなく。アルバムから剥がすことで大切な人物の写っている部分が消えてしまうような場合はあえて剥がさず、その周りの泥を指や綿棒を使って優しく洗浄します。

一枚一枚の写真の一番大切な部分はどこなのだろうと、一人で判断出来ないときは相談しながら、皆さん丁寧に作業されていました。

卒業アルバムのような写真は印刷物なので乾いてしまうとすべてがくっついてしまうのだそう。
もう一度濡らして、くっついてしまったアルバムを剥がれないように丁寧に1ページずつ離し、破けてしまった部分は“つまようじ“をつかって糊付け。根気のいる作業です。

場所の提供と呼びかけをしている川崎市社会福祉協議会の小田さん。

「ボランティアというと体力仕事のイメージがあるけれど、この活動は子供からお年寄りまでみんなでできるんですよ。」と。

 

実際にこの日も、小学生のお子さんから年配の方まで幅広い年齢層の方が参加していました。中には、東日本大震災で家を流され川崎に引っ越しをしてきたという女性も。「当時ボランティアの方々にお世話になったので、今度は自分たちが出来ることをしたい」とお話しされていました。

洗浄が終わった写真は1枚1枚洗濯ばさみで干します。
綺麗に均等に並んだ写真は見ていて気持ちがいいです。
写真洗浄の活動は、川崎市だけでなく岡山県や、東京都武蔵野市や世田谷区などでも
開催されているそうです。

 

興味のある方ははぜひ体験してみて下さい。

 

課外のあらいぐま

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