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おうちで楽しむ、京の味と物⑰エコバックとして人気上昇中のデザイン・色彩も豊富な風呂敷  京の風呂敷専門店「むす美 京都」

小原誉子

小原誉子

「京都観光おもてなし大使」&旅ライター
アナウンサー、テレビ番組プロデューサーなどを経て、集英社「エクラ」などのライターに。
2011年より京都に在住。
京都など、日本の文化・観光情報を伝える
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おうちで楽しむ、京の味と物 

          

「Go To トラベルキャンペーン」(東京都を除く)が始まりましたが、感染者数の増減は不安定で、観光にはまだ十分な配慮が求められますね。

「京都旅はまだしばらくお預け」と、慎重派のみなさんに、おうちにいながら京都気分に浸れる、『おうちで楽しむ 京の味と物』をご紹介。インターネットや電話などで、全国どこからでも注文できる品々です。

 

 

第17回

デザイン・色彩も豊富な風呂敷は、エコバックとして人気上昇中

京の風呂敷専門店「むす美 京都」

 

レジ袋の有料化で、エコバックが注目されていますが、京都では、長い歴史をもつ日本文化を代表する風呂敷の人気が急上昇中。三条通にある京の風呂敷専門店「むす美 京都」には、連日、多くの人たちが訪れています。

このショップは、戦前に創業した風呂敷の製造・卸をする「山田繊維株式会社」の直営店。

モダンな雰囲気の店内には、カラフルな色彩のオリジナルの風呂敷が種類豊富に揃っています。

 

包み・運ぶという機能が求められる布である風呂敷は、その機能を満たすための丈夫さを備え、しかも「むす美」がつくる品々は、結ぶことに楽しさと美しさをもたらすデザインが施されています。染色技術の高い京都の工房に依頼した品々は、発色も際立ち、色あせも少ない優れもの。店の棚には、さまざまな種類の風呂敷が並び、その種類の多さに心躍ります。

 

なかでも心惹かれたのは、結び具合で表情が変えられるリバーシブルもの。裏表が別の色合いの風呂敷は、使い方の楽しさも倍増します。結び方によって異なる印象に驚くものが。

「これスカーフにしたい!」と思うほどの素敵な色やデザイン。「はい、スカーフにもお使いいただく方も多いんですよ~」と広報ご担当の山田悦子さん。有名デザイナーとのコラボなどで生まれた作品も多く、まさにスカーフのような美しさ。

 

店内の品々をあれこれ見てゆく中で、「これ今、とても人気の風呂敷なんですよ~」と、山田悦子さんが見せてくださったのが、「アクアドロップ」というシリーズの100センチサイズの大判の風呂敷です。ポリエステル素材で、表面には撥水加工がされていて、畳むとコンパクトでバッグに入れても場所を取らないもの。たっぷりのサイズだから、使い方も幅広く、レジ籠にセットでき、端を結べば、エコバッグに…。撥水加工なので、食品の水滴も外側にしみ出ることはありません。

 

 

「ほら、こんなに簡単にショルダーバッグのようになるんです」と、結び方を教えて頂きました。

これはなかなか素敵…肩への馴染みもよく、容量も充分です。

 

さらに「この撥水加工ってすごいんですよ~」と山田さん。突然の雨では、羽織ればレインコートや、またアウトドアでは、芝生の上に敷いてシート替わりにもなる優れもの。

「ホント、いろいろ使えるんですね~」と感心しきりの私。

 

 

「いろいろな使い方をイラストで描いた『レスキューHow to グリーン』は、三角巾やリュックなど緊急時での使用を意識したもので、色も目立つオレンジになっています」と。しかも撥水加工は、外部からの水を防ぐだけでなく、逆に袋状態に端を結べば、水を汲むことができるそう。こういう風呂敷を1枚、緊急持ち出し用のバッグや車に用意しておけば、避難所などでも役に立ちそう。まさに今の時代に必要なものかも…。

 

「汚れが気になれば、洗濯して、アイロン掛けすれば撥水加工の働きもキープできますよ」と。これは、まさに風呂敷の進化系。大判の風呂敷の使い方の幅広さに、改めて驚きます。

 

方形の布を使う国は世界にも数多くありますが、先進国となっても、今なお風呂敷が暮らしの中で使われている国は少ないそう…日本の文化を支えるアイテムとして風呂敷を忘れることはできません。実は、「むす美」は、京都店より10年も早い平成17年に直営店を東京原宿に開いています。

 

「和装小物のイメージが強く、メーカーとして卸でお付き合いするところも、和装・和雑貨関係がほとんどでした。でも風呂敷って、もっと今のライフスタイルにも活躍する可能性をたくさん持っているはず。と信じて、感度の高いファッションの街 原宿で反応を直に知りたいという思いから日本初の「ふろしき専門店」としてアンテナショップとして出店しました。時を経るごとに、多くの人たちが訪れるようになり、ようやく新しい風呂敷スタイルの時代を向かえたと実感しています。」と思いを語る山田さん。

 

 

今、風呂敷の良さを実感しているのは、若い人たちかも…。お弁当を包んだりするだけでなく、クッションやテーブルクロスなどインテリアにも使っているそう。「なるほど、そういう使い方もあったんですね~。つい風呂敷というと、和服を着るときにしか持ってなかったかも~」と、我が家のめったに使わない風呂敷を思い出しました。

 

山田さんに教えていただいた結び方で、さっそくショルダーバッグ風に使う風呂敷。それがなんとも使いやすく、重い革製のバッグより、最近は出番が多くなりました。

 

その様子を見た友人…「家庭で余った布で、風呂敷を作ろうと、四方を縫ってみたけど、なんか結びにくいし、しっかりした感じがない」と。どうも風呂敷の縁の縫い方は、丈夫さと結びやすさのポイントだと実感したそう。ただの1枚の布ではない、京の風呂敷…そこに

長年培った風呂敷づくりのプロの技が集約されているのです。

 

オンラインショップも人気で、デザインもよくわかります。

エコバックとして、また旅行でも、とても重宝する風呂敷。カラフルな風呂敷は、きっと気分をアップさせてくれるはず…。

 

 

むす美 京都

京都市中京区三条通堺町東入る桝屋町67

☎075-212-7222

営業時間 11:00~19:00

無休

オンラインショップ

 

 

小原誉子のブログ「ネコのミモロのJAPAN TRAVEL」

http://blog.goo.ne.jp/mimoron

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