こんにちは。寺社部長の 吉田さらさです。
まだまだ暑い日が続きますが、芸術の秋も開幕し、ますます美術館通いに力を入れています。今回は、森美術館で開催中の「STARS展:現代美術のスターたち─日本から世界へ」(~2021年1月3日〈日〉)に行ってまいりました。日本という枠を超えて世界的に高い評価を得ている6人のアーティストの活動の軌跡が、初期の作品と最新作を繋ぐ形で紹介され、見ごたえたっぷりの展覧会です。
検温、手指の消毒など、新型コロナウイルス感染拡大防止のための対策は万全ですので、安心しておでかけください。三密を避けるために入場は予約制ですが、当日でも、空きがあれば入れますし、17時以降は予約なしでも入れるようになりました。火曜日以外は22時まで(最終入館は21時30分)開館していますので、お仕事帰りにふらりと寄ることもできます。
スタートは、日本特有の「おたく文化」を題材としたアート作品を手掛け、おたくパワーを世界中に知らしめた村上隆さんから。
こちらはおたく文化を象徴する初期の代表作です。
仏像好きのわたしは、こちらにも目が引き付けられました。金剛力士像の阿行と吽形です。なるほど、こういう表現方法もあるのか。
この展覧会のために描かれた約20メートルの大型絵画。桜も富士山も日本を代表する観光資源です。もしも今年オリンピックが開催されていたら、たくさんの外国人もこの絵を見たのでしょうか。
次の展示は、日本に拠点を置いて長年活躍されている美術家、李 禹煥(リ・ウーファン)さん。生産を否定し、ものや素材そのものを提示する「もの派」の思想を象徴する作品です。
続いて、草間彌生さん。ニューヨークを拠点にしていた1960年ごろの初期作品から、1990年代のソフト・スカルプチュア、最新の絵画シリーズ「わが永遠の魂」(2009年~)までが展示されています。
「わが永遠の魂」シリーズです。彌生さんは、今も精力的にこのシリーズの絵画を描き続けておられます。まさに、永遠の魂!
次の部屋は宮島達男さん。「それは変化し続ける」、「それはあらゆるものと関係を結ぶ」、「それは永遠に続く」というコンセプトに基づき、数字が変化するデジタルカウンターを使ったインスタレーションや立体作品を中心に制作を行っています。
東日本大震災犠牲者の鎮魂と震災の記憶の継承を願うインスタレーション。移り変わる数字を眺めながら、失われた命、新しく生まれてくる命に思いをはせ、命の連続性に心打たれます。
そして次は、奈良美智さん。この方の作品を見るたびに、わたしはいつも、孤独だった少女時代に戻っていく自分を感じます。かわいくて懐かしいけれど、癒しというのとはまた違う、不思議な感覚。
レコードジャケットや本、小物類など、ご本人のコレクションも展示されています。世代的に近いせいか、これらを見るだけでも、世界観が伝わってきます。
初公開15点を含む、1980年代から近年までのドローイング。
思わず中に入ってみたくなるお家のオブジェ。
新作の絵画です。少し大人になった感じの孤独な少女。
最後は杉本博司さん。写真作品を中心に、建築、伝統美術、古典芸能など、幅広い芸術領域を横断しています。
デビュー作。ニューヨークのアメリカ自然史博物館でシロクマのはく製を見ていたら、生きているような幻覚が見えたという体験をきっかけに生まれた作品とのこと。
初映画作品「時間の庭のひとりごと」2020年も展示されています。「小田原文化財団 江之浦測候所」(2017年開館)という壮大なプロジェクトの四季折々の様子が細かく撮影されたもので、30分以上もの長さです。小田原という土地の歴史、自然、時間の流れなど、すべてが盛り込まれ、眺めているうちに、いつしか現実を忘れて見入ってしまいます。
展覧会のオリジナルグッズも充実しています。かわいいものが多すぎる。
この展覧会は来年の1月3日まで続くので、これから販売開始になるものもあります。
右側の奈良美智さんのトートバッグは9月9日から販売されています。
STARS展:現代美術のスターたち─日本から世界へ
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