草間彌生さんは少女時代にみた幻覚へのオブセッションから絵画を描き始めます。1958年に拠点をニューヨークに移し、60年代のアートシーンに欠かせない前衛芸術家に。
思えば2001年の横浜トリエンナーレで見た、ミラーボールを床に敷き詰めて、空中にも吊るしたインスタレーションに一瞬で電流が走るような衝撃が感じ、その魅力に取り憑かれてから草間彌生さんの作品を見るために様々な場所を訪れています。
その一つが新宿区弁天町にある「草間彌生美術館」です。
予約制のミュージアムなので密を避けて作品を楽しむことができるため、こういう時期に嬉しいです。
年に数回、企画展が開催されており、2021年3月29日までは「我々の見たこともない幻想の幻とはこの素晴らしさである」展が開催されていました。
次回展覧会(4月29日(木)~開催予定)に関する情報は草間彌生美術館webサイトからご確認ください。
4階の《フラワー・オブセッション》は花のステッカーか造花を好きな場所へ貼る参加型の作品。
テーブル・クロスの花模様が部屋中に増殖する幻覚のヴィジョンを作品化したもの。これはかつて草間さんが自伝のなかで語ったものです。
草間さんの作品に参加できる幸せを噛みしめる瞬間でもあります。
5階には草間さんの作品集などが読めるブックコーナーと、隣の屋上フロアには《天空にささげたわたしの心のすべてをかたる花たち》という大きな作品が鎮座していました。
草間彌生美術館を訪れる際はマスクもドットです。
エレベーターやトイレも草間ワールド全開。
水玉により自己消滅する感覚に陥ることうけあいです。
草間彌生さんの活動は絵画の制作だけにとどまらず映画など多岐にわたり、昨年はヴーヴ・クリコが草間彌生さんとのコラボレーションボトルを発売していました。
こちらの写真は発売に際して期間限定で新宿伊勢丹にて開催されたイベントでの一コマ。草間彌生さんのアートがそこかしこに。ヴーヴ・クリコの礎を築いたとマダム・クリコとの、時代を越えたコラボレーションを体感したことも記憶に新しい。
自宅で楽しむ「ヴーヴ・クリコ ラ・グランダム 2012」は酸にキレがあり、青リンゴのようなみずみずしさでした。
草間彌生さんは祖母と変わらない年齢なのですが、作品からは勿論、ご本人からそこはかとないパワーを感じ勇気と元気をもらいます。
そのパワーの源は何なのか?それを知りたくて草間彌生美術館を何度も訪れているのかもしれません。
是非、足を運んで草間彌生さんの世界観を感じてみてください。
開催中の企画展は草間彌生美術館の公式ホームページでご確認ください。
来館予約もこちらのホームページから行なっています。