食欲と芸術の秋ですね。食のお出かけが多かったので、趣向をかえて芸術を楽しみにお出かけしました。
シャガール、マティス、ミロやダリの絵画は傑作として有名ですが、実は数多くの素晴らしい「Illustration 挿絵」も残しているのです。彼らの挿絵を中心とした企画展「紙片の宇宙 シャガール、マティス、ミロ、ダリの挿絵本」が開催されていると知り、大好きなマティスの作品を鑑賞しに行ってきました。
20世紀初頭に確立された「芸術家による挿絵本」は、出版者としての才能を持ち合わせた画商ヴォラールが、画家のプロモーションのために挿絵や版画をかかせたことが始まりだそうです。1914年以降に隆盛期を迎え、フランス古典文学、ギリシャ神話、19世紀後半の詩集などに挿絵を描くことによって「絵画の傑作に並びうる作品を生み出すこと」を目的に制作されました。
マティスの挿絵本「JAZZ」。
切り紙絵が原画の20点の作品と、彼の芸術論が自筆で納められた集大成です。
サーカス、民話、旅の記録などがモチーフです。
展示は時系列に並んでいて、初期はデッサンや版画のようであったタッチが、次第に発展していく様子を見るのはとても面白いです。展示のほかに、こんな楽しいスペースが!
マティスと「コラボ」して自分だけの挿絵が創れるスクリーン。
左がマチス、右が私の挿絵です。
作品を楽しく鑑賞したあとは・・・やっぱり出会ってしまいました。特別コースメニュー「美食でめぐる詩の宇宙」。
モザイク模様の本の皮装幀をイメージした美しい魚介と野菜のテリーヌ。
田園詩の風景を表現した仔羊のポワレ。パートフィロで包んだ花束のような野菜の周りに仔羊、のどかな田園風景です。
季節のフルーツが入ったミルフィーユにバニラアイス。ミルフィーユは「千の紙片」という意味です。
やはり私と食は切り離せないみたいですね(笑)芸術と食と道中の箱根の自然を楽しめた、半日のおでかけでした。
こちらの企画展「紙片の宇宙 シャガール、マティス、ミロ、ダリの挿絵本」は来年3月29日まで開催です。
◆紙片の宇宙 シャガール、マティス、ミロ、ダリの挿絵本
http://www.polamuseum.or.jp/exhibition/20140921s01/