建造物の国登録有形文化財として登録されている「旧本郷家住宅」、秋田三大地主のひとつに数えられる本郷家が、今年4月末から11月半ばまで公開されていました。
汗ばむほど気温が高い日、短時間ではありましたが見学へ。
本郷家に隣接する、北島家・荒川家も公開されており、広い敷地に大きな建物がいくつもある感覚で、まるで豪華な迷路のようでした。時間があまりなかったので、あっちもこっちも、とウロウロしていたせいかもしれません。
ぐるっと見回し、大きく回って全体を眺めたあと、建物群に潜入。
お屋敷の中を通り抜け、庭の真ん中、緑の木々や苔の生した敷石にマイナスイオンを感じながら、洋館前へ。
その過程でパシャパシャ撮った写真を色々。
同じ建物毎の写真のはずですが、何しろたくさんの美しいもの・珍しいものがあり、感動感激で撮影しまくったため、混ぜこぜになってるかもしれません。
明治から大正にかけて、地域の農業や経済の発展に尽力した本郷家は、黒塀に囲まれた築100年以上の主屋や内蔵、洋館や庭園などがあり、そのお屋敷の中には歴史を物語る貴重なものがたくさんありました。
今期大河ドラマの主人公、銀行設立に尽力した渋沢栄一の書(上)
現在の秋田銀行に関連する、秋田改良社に携わった6代目本郷吉右衛門と面会したそうで、そのときのものと言われているそうです。
下のふたつの書は、渋沢栄一ではありませんが、こちらも力強くて美しいなと思い、パチリ。どなたの書かわからずに撮影してきましたが、詳しい方ならおわかりになると思います。
そしてこちら。
明治天皇東北御巡幸の際、行在所が本郷家に置かれました。荘厳な玉座です。
庭園も美しく、かの有名な長岡安平(ながおかやすへい)作庭で、日本の四季を彩って麗らかであり、そしてモダンな雰囲気もあり。裏から見ても、うっとりと見惚れ、時空を超えるような感覚に。
蔵にも目が釘付け。お屋敷の大きな内藏にも感嘆しますが、外にある味噌蔵や文庫蔵、その佇まいにも心惹かれます。
江戸末期から、明治・大正・昭和期の、それぞれの特徴がとてもよく表されているという旧本郷家。素人の私が色々書くよりも、詳細はサイトで確認したほうが、貴重な史跡・文化財、その素晴らしさなどがよくわかると思います。
秋田三大地主と呼ばれた名家が、自分の住む市内にふたつもあるなんて、しかもどちらも車で10分圏内、嬉しいことであり、市民として自慢でもあります。