先日、日本メンズファッション協会とベストドレッサー委員会が主催する『第50回ベストドレッサー賞』授賞式へ伺いました。
今年50周年を迎える歴史あるファッションアワード。
ベストドレッサー賞とはファッション意識の向上や産業活性化、文化交流などを目的として1972年に社団法人日本メンズファッション協会によって設立された賞。VANの石津謙介氏が生みの親で、毎年政治・経済、学術・文化、スポーツ・芸能などの各界から選出が行なわれます。生前の石津謙介さんにお世話になった記憶が蘇り、50周年を迎えた記念すべき年に伺えた幸せ。
ベストドレッサー賞発表・授賞式のホワイエでは「ブルーローズチャリティ」が開催され、収益の全てがあしなが育英会に寄付されるそうです。
会場は華やかそのもの。その年を象徴する方々の登場に胸が高鳴ります。
芸能部門の受賞は俳優 田中圭さんが選出されました。
「今年は音楽番組の司会などをやらせてもらい、頂く刺激が増えたのでそれが役に生きればと思います。これからは一生懸命というより、楽しんでいただけるものを信頼できる仲間とつくっていきたい」
「今年は公私ともに苦難の年。早く来年にならないかな。今回の受賞については少しでもキラキラした、いいニュースで今年を締め括りたく、自分にとってハッピーなニュースをいただいたので来年も力強く元気に頑張りたい」と語っていました。
飾らない人柄が垣間見えステキでした。
同じく芸能部門から女優の吉岡里帆さんが選出されました。
黒のシックなドレスが肌の美しさを際立たせていました。
吉岡さんは今回の受賞について「役に合った服をスタイリストさんに用意して頂き、身につけることで一層役の世界観に入ることができる。服に助けられている。スタイリストさんやヘアメークさんに力を貸していただいているため、皆で取った賞だ」と語りました。
学術・文化部門から選出された作家の伊集院静さんは、生き方そのものがファッションに表れているようで目を奪われました。「夏目漱石や正岡子規もお洒落だった。日本はファッションの分野で可能性を秘めている」と。
政治・経済部門から選出されたビームスの設楽社長が「僕らの世代はVANとコカ・コーラがアメリカを教えてくれた。VAN創設者石津謙介さんがつくられた賞を70歳で受賞できてうれしいです」と語っていました。
「SDGs時代の今、敢えて7年前の服を着ました。小物などを変えて以前の服もアップデートできる」とコメント。
時代にあった選択は素晴らしかったです。
その他受賞は、スポーツ部門で車いすバスケットボールの鳥海連志選手、インターナショナル部門でサンマリノ共和国特命全権大使のマンリオ・カデロさん、特別賞でフリーキャスターの草野仁さんが受賞した。
ベストドレッサー賞とは粋な生き方を纏っている人こそベストドレッサーの称号に相応しい人だなとつくづく感じました。
会場では、東京パラリンピックの閉会式で名曲「What a Wonderful World」を演奏されたピアニスト西川悟平さんによる演奏を聴くことができました。
※撮影の時のみマスクを外しています。
外出する機会が減った今、ファッションとはなんだろう?とも考えさせられました。
若い頃は個性を表現するもの。40代、50代になってくると生き方や人生そのものがファッションに表れるのではないでしょうか。何を選ぶのか、より意識して選ぼうと思います。
設楽社長のSDGs時代のファッションの話に刺激を受け、クローゼットに眠っている20年ほど前のMax Maraのウールコートを肩のラインをお直しして20年振りに袖を通してみようかな?なんて思っています。
服を蘇らせて長く着る・・これからの時代、定番になりそうですね。