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世にも魅惑的な宝石の世界を堪能

吉田さらさ

吉田さらさ

寺と神社の旅研究家。

女性誌の編集者を経て、寺社専門の文筆業を始める。各種講座の講師、寺社旅の案内人なども務めている。著書に「京都仏像を巡る旅」、「お江戸寺町散歩」(いずれも集英社be文庫)、「奈良、寺あそび 仏像ばなし」(岳陽舎)、「近江若狭の仏像」(JTBパブリッシング)など。

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こんにちは、寺社部長の吉田さらさです。

 

今回は国立科学博物館で開催中(~2022年6月19日〈日〉)の特別展「宝石 地球がうみだすキセキ」をご紹介します。

 

巨大な原石から目もくらむようなハイジュエラーの作品まで。絢爛豪華な宝石たちが無数に展示され、その美しさを鑑賞するだけでなく、科学、歴史、アートなど、さまざまな観点から学ぶこともできる充実した展覧会です。

 

こんなすごいものを一度に見られる展覧会はめったにないです。ぜひ目の保養にお出かけください。

 

昨今の展覧会では、芸能人の方が音声ガイドのナビゲーターをするのが定番となっており、今回のナビゲーターは、展覧会公式アンバサダーも務めるカズレーザーさん。

 

国立科学博物館の展示は子どもも対象にしているためか、音声ガイドの説明はとても楽しくてわかりやすいです。クイズもあるので、ぜひお話を聞きながら、宝石の奥深い世界を歩いてみてください。

カズレーザーさんは、まだ宝石を買ったことはないそうですが、好きな宝石はルビー。なぜなら赤という色が好きだから。今回の展覧会では、赤い宝石ルビーと青い宝石サファイアがもとは同じ石だということがわかるなど、いろいろな知識が身についてとても興味深かったそうです。

 

ちなみに、カズレーザーさんの背後にある紫色のものはアメシストドーム。高さ約2・5メートルもの巨大な紫水晶の結晶です。誰でもここで記念撮影ができます。

 

 

 

第1章「原石の誕生」

宝石は地球の内部でつくられますが、生まれた場所や生い立ちによって種類が違い、さまざまな形状や大きさの原石として産出します。

これは、地中のペグマタイトという層から見つかる原石たちです。

ペグマタイトとは多くの揮発性成分を伴ったマグマが固まった特殊な火成岩です。トパーズやトルマリンなどの大きな結晶ができます。

 

 

 

第2章「原石から宝石へ」

採掘して成形してカットする。その工程を経て、原石は宝石になります。

カットの出来栄えは、もともとの品質と同程度に宝石の評価を左右するのだそうです。

代表的な7つのカットを施された色とりどりの宝石たちです。

思わず見入ってしまうほどの美しさ。

ひとつもらえるなら、どれがいいかな?

 

こちらは国立西洋美術館から特別出品された「橋本コレクション」。

古美術収集家の橋本貫志氏が集めた宝飾品コレクションの中から、宝石がセットされた指輪約200点を年代順に並べたものです。エジプトのスカラベ、アールヌーヴォーなど、地域や時代ごとに変遷する見事なデザインの指輪の数々。

 

 

 

第3章「宝石の特性と多様性」

宝石の価値は、輝き、煌めき、彩り、強さなどの性質が基準になります。

この章では、ダイヤモンド、サファイア、ルビー、エメラルドなど、代表的な宝石だけでなく、珍しい貴石などの展示もあり、宝石の幅広い魅力を知ることができます。

ルビー 6.03ct 個人蔵・協力:モリス

 

こちらはビジョンブラッドと呼ばれる最高に美しい色のルビーです。

こんなに大きなものは、もちろんはじめて見ました。

 

さまざまな種類のガーネットの原石とカットされたガーネット。

シックな色合いも魅力的。

 

「光る宝石」のコーナー。紫外線で発光する宝石のコーナー。

ダイヤモンド、ルビー、フローライトなどが、暗闇で美しく光ります。

 

あまり知られていないが実は魅力的な宝石たち。

一味違うおしゃれなアクセサリーになりそうです。

 

巨大宝石のコーナー。思わず、「本物?」と尋ねたくなるほどですが、もちろん全部本物。

それぞれの宝石の最大級レベルの大きさばかりだそうです。

これほど大きいと、もはやアクセサリーとして使うことはできません。

 

 

 

第4章「ジュエリーの技巧」

カットした石をセットしてアクセサリーにすることを「仕立て」と言い、これによっても宝石の価値は大きく違ってきます。

宝石を止める爪がないミステリーセッティングという技法を使ったヴァン クリーフ&アーベルの素晴らしいアクセサリーたち。

他にも、ヴァン クリーフ&アーベルの年代物の所蔵品をどっさり見ることができます。

お店に行っても、こんなものは見せてもらえないと思います。

 

兵庫・芦屋のジュエリーブランド、ギメルの「Four Seasons」というシリーズ。

四季折々のモティーフをジュエリーで表現しています。

 

 

 

第5章「宝石の極み」

世界的な宝飾コレクション、アルビオン アートの特別協力により展示された、約60点の芸術的宝飾品の数々。

古代のメソポタミアやエジプトで作られた作品、かつて世界の王侯貴族が所蔵した品々、現代の最先端のジュエリーなど、目がくらむような展示物の数々です。

ティアラとネックレス、イヤリング、両腕のブレスレットなどのセット。

全部身につけたら、さぞ重たいことでしょうね。

 

 

ミュージアムショップのオリジナルグッズもなかなか魅力的です。

こちらは、一見宝石に見えますが、実は、あめやえいたろうさんの飴です。

もしこれをプレゼントされても、もったいなくて食べられないですね。

※ブルーはすでに完売しました。他の色もなくなり次第終了となります。

 

こちらは原石をかたどった石鹸。バスルームや洗面所の飾りとしても楽しめそう。

 

 

特別展 「宝石 地球がうみだすキセキ」

国立科学博物館 地球館地下1階 特別展示室

2022年2月19日(土)~6月19日(日)

詳細は、公式サイトをごらんください。

 

 

𠮷田さらさ 公式サイト

http://home.c01.itscom.net/sarasa/

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