こんにちは、寺社部長の吉田さらさです。
今回は、新規開店の美味しいお店のご紹介です。春の香りがいっぱいの斬新なお料理の数々に胸躍ります。
銀座八丁目のビルの中にある、ちょっと隠れ家感のあるお店。
『銀座すがの』という店名です。
店主は菅野功一さん。大阪出身で、鮨職人だったお父様の影響を受け、15歳で料理の道に入りました。スタートは熱海の温泉旅館。関西や東京を中心に数々の料亭、日本料理店で修業を重ね、食通の間で人気が高い渋谷の日本料理店『末富』の立ち上げにも尽力。
そして今回、ご自分のお店を銀座にオープンしました。
お席はカウンター10席と個室がひとつ。
菅野さんとお弟子さんたちの見事な連携プレーを拝見しながら、季節感いっぱいの素材を使ったお料理をゆっくり味わいます。
平貝とうど。ふき味噌とキクラゲであえたものです。
山菜特有の心地よい苦味で春の訪れを感じます。
椀ものの具は毛蟹。しんじょではなく、一切のつなぎがない蟹の身です。
上にのっている緑のものは根みつば。奈良県の信貴山という山に自生しているものです。
おこぜのおつくり。胆と皮も混ぜて、こりこりした食感を楽しみます。
鯛の子、そらまめ、筍の炊き合わせ。
器の蓋をあけた瞬間に、春の香りがふんわりと漂います。
赤貝の磯部揚げ。赤貝は生で食べるのが一般的ですが、これは海苔を巻いて揚げてあります。
菅野さんが修行を始めたころは、赤貝のヒモなどを加熱して食べるまかない料理があったそうです。
かつおの燻製。燻製は軽くしてあるだけなので、特別強いにおいはせず、むしろまろやかになっています。
卵黄と辛子を混ぜたたれでいただきます。
ハマグリの飯蒸し。ハマグリのおなかにもち米を蒸したものを詰めています。
巻いてあるのは桜の葉。これも季節が香る一品です。
丸西京焼。丸というのはすっぽんのことです。
甘めの味噌に漬けて香ばしく焼き上げてあり、スペアリブのように手で持って食べます。
ユズ風味のべったら漬けと福神漬け。
どちらも自家製で市販のものとはまるで違う味わいです。これとごはんがあれば、それだけで大御馳走という感じです。
ホタルイカとうるいの山椒酢。
生のほたるいかをゆで上げるところも見せていただきました。
さて、ここからご飯ものです。
まずは土鍋で炊いた白いご飯。お米は新潟産のコシヒカリです。
ご飯のおともは、ちりめん山椒、しろえびの漬け、牛のしぐれ煮、漬物。
ついつい「おかわり」と言いそうになりますが、まだあとがあるので、ここはぐっと我慢。
二つめのご飯ものは、アマダイごはんの湯葉あんかけ。
もうおなか一杯と思っていましたが、とても食べやすくて、つるりと入りました。
ラストは、すっぽんのにゅうめん。
すっぽんの骨で取ったダシで、やや太めの半田そうめんをいただきます。
すっぽんのダシは、食べ慣れたカツオダシなどとはまったく違う味ですが、まろやかで美味です。コラーゲンいっぱいで翌朝はお肌がつるつる。
デザートはイチゴとビワのコアントローゼリーがけ。
食後のスイーツは、濃厚なクリームを使ったものより、こういうさらっとしたものがよいですね。
ぜんぶ美味しかった。ごちそうさまでした。
このお任せコースは28000円(税サービス込み)です。
今回は春爛漫のメニューでしたが、来月になれば、また違う初夏のメニューに変わって行くそうです。今回は女性ばかりだったので、比較的薄味にしてくださったようですが、それは単に薄い味という意味ではありません。塩味を押さえるだけでなく、だしの味などとのバランスを考えて試行錯誤した結果なのです。
菅野さんは、いつもお客さんと話しながら、この方はどんな味が好みなのかなと考えていらっしゃるとのこと。通っているうちに好みの味を覚えていただけるなんて、うれしいお話ですね。
銀座すがの
東京都中央区銀座8丁目7ー7 JUNO銀座誠和ビル3階
03-6263-8873
営業時間 第一部17:00~ 第二部20:30~
定休日 不定休
𠮷田さらさ 公式サイト
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