こんにちは。かりぃです。
沖縄の梅雨も明けました!晴れわたる青空の下、久しぶりに本島中部・読谷村(よみたんそん)にある「やちむんの里」を訪ねました。
「やちむん」= 焼き物。 やちむんの里は、心地よい風が吹き抜ける緑豊かな敷地内に、個性豊かな19の工房が集結した工芸村。大御所の伝統的な作品から若手作家さんによるポップな作品まで、さまざまな焼き物が楽しめます。
読谷山焼き共同売店。右奥に見える明るい色の赤瓦屋根が山田工房。
やちむんの里の中でも、私がダントツ惚れ込んでいるのが沖縄陶芸界を代表する作家のおひとり、山田真萬先生の作品。その色彩、躍動感、器が持つエネルギーが大好きで沖縄移住前からの大ファン。やちむんの里では、毎回、真っ先に訪ねるのが真萬先生の工房。むしろ最近は、ここだけ訪ねて帰ることも多いかも。
どーんと存在感を放つ、やちむんの里のシンボル「登り窯」。
傾斜地を利用して、袋と呼ばれる焼成室が階段状にいくつも連なり、下の焚口に火をつけると上の袋へと炎が上がる構造。窯に大量の薪をくベて約3日間連続で一気に焚き上げる「窯炊き」の作業を見せていただいた時は圧倒されました。特に夜、大きな窯口で火が燃えさかる様は神々しくて、このエネルギーが人間の祈り・祭りの原点なんじゃないかと思ったほど。
山田工房(工房内は一般の見学不可)を左手に見ながら敷地内の道を下っていくとギャラリーに辿り着きます。
奥のガラス戸がギャラリー入り口。美しいお庭には真萬先生の作品が大胆に配置されています。いつかお金持ちになったら先生の作品をこんな風にお庭に並べる贅沢をしてみたい!
ギャラリー内は、大小さまざまの器が並んでいます。素敵なものが多すぎて一目惚れ購入も多くキケンな空間。やちむんは、それぞれ世界にたったひとつの1点ものだから出逢えた時がチャンス! と毎回夫に言っている気がする・笑
真萬先生の赤絵作品。その躍動感あふれる美しさに惚れ惚れ。
海外でも高い評価を得ていて大皿や壺など大作の注文も入るそう。
毎年12月に開催されるやちむんの里の「陶器市」は、私の沖縄暮らしの大きな楽しみの一つ。各工房、庭先にも販売所を増設して普段よりたくさんの作品が並ぶので、国内外から多くのバイヤーさんが集まります。早朝から工房の前には長蛇の列ができて、瞬く間に「売約済」の札がずらり。もちろん一般客もOKで、毎年陶器市のために沖縄に来る方々もいます。残念ながら新型コロナウィルスの影響でここ2年ほど陶器市は開催されていませんが、どうか早く再開されますように!
自宅で愛用している真萬先生の角皿とぐい呑みたち。角皿はお菓子、フルーツ、野菜料理、肉料理、おにぎり…和洋中エスニックまで、あらゆるお料理を引き立ててくれます。カットしただけの野菜でさえ、重厚感のある個性的なお皿に盛り付ければ、たちまちお洒落な一品に。ぐい呑みはお酒はもちろん、ドレッシングやソース入れとしてお料理に添えたり、ハーブを飾ったりすることも。
同じく自宅で愛用中の大皿。頻繁に宴会をひらく我が家では、少し深みのあるこの大皿が大活躍。大胆に描かれた藍色の絵柄が、料理を美しく見せてくれます。ほかにもご覧いただきたい花瓶や、お皿、マグカップなどいろいろありますが、止まらなくなるので今日はこれくらいで。
ギャラリーに隣接しているご自宅にて真萬先生と。奥様曰く「とっても自由な人」。若い頃はバイク好き、車好きで相当ヤンチャだったとか。穏やかで優しい笑顔の間に時折見える悪戯な表情を見て納得。沖縄の自然や宇宙からインスピレーションを得ることも多いそうで「絵付けをしていて、ふと別の惑星に行ったら太陽が2つ、いや3つあるかなと想像して描いてみることもあるし」と楽しそうに笑う先生はとってもチャーミング。
やちむんの里は、工房によって作風が全く異なるので、いろいろ周ってみるうちに、きっと心惹かれる工房に出会えるはず。沖縄の文化を感じて美しい緑の中をのんびり散策するだけでも充分楽しめるお勧めエリアです。