こんにちは。寺社部長で旅好きの吉田さらさです。
今回は、前回に引き続き、M S Cベリッシマという大型客船に乗ってクルーズを楽しむお話です。
前回の記事には、船旅デビューを考えている方向けの基本情報も盛り込みましたので、よろしければ、そちらも併せてごらんください。
ここでも簡単にベリッシマがどんな船かについてご説明しておきましょう。
17万トン、全長30メートル以上、乗客定員5686人。これまで乗ったことがある最大の船はクィーン・エリザベスでも9万トン、乗客2000人ほどでしたから、このスケールに圧倒されます。海に浮かぶ巨大マンションみたい。
乗船した翌日は航海日(どこの港にも寄港しない航海のみの日)なので、まずは船内探検をしてみます。
M S Cベリッシマの日本での航海は今回が初めて。ほぼ新品の船ですから、船内はどこもピカピカ。個室もきれいだし、公共スペースの華麗さにも驚きます。
テレビなどでこの船が紹介される際、一番に映るのがこの光り輝く階段。なんとスワロフスキーのクリスタルが敷き詰められています。
高級品のショップが並ぶストリートの天井は、プロジェクションマッピングにより、さまざまな画像に変化します。時には下から眺める自分の姿が写ることも。
このストリート沿いには、時計、宝石、バッグ、化粧品などのお店、アイスクリームや高級チョコレートの店などがあります。
2階部分には有料のレストランやバーなどが並んでいます。
オリジナルのお土産もあります。こちらはM S Cのマスコット「ドレミちゃん」を抱っこする熊ちゃん。
天井の見物をしていると、にぎやかなパレードがやってきました。
これは、船内で開催されるショーの予告です。
こちらはカジノ。日本周辺を航海していても船内は外国ですから、本格的に楽しめるようです。わたしは賭け事はしませんが、それが外国船の魅力のひとつと言う人もいます。
プールサイドでは、ラジオ体操、エアロビなどのエクササイズやゲームなど、さまざまなイベントが次々と行われます。
巨大なウォータースライダーは子供たちに大人気。
はるか下の大海原を眺めながら歩くヒマラヤンブリッジ。
こんな大きな遊具があるのも、このサイズの巨大船ならではです。
シアターでは、翌日寄港予定の鹿児島に関する説明会が行われました。
夕刻以降、シアターではミュージカル風のショーが日替わりで行われます。
さて夕食です。実はこの日はこのレストランの準備が遅れて、待ち時間が長すぎたため、ビュッフェレストランで簡単に済ませることになりました。このあたりが巨大船の問題点です。乗客が大人数のため、不慣れなスタッフたちがさばききれなかったのですね。
翌日以降はスタッフさんたちも次第に慣れてきて日々改善されて来ましたが、それでもやはり、ここでの食事はけっこう大変でした。ベリッシマは今後も日本発着ツアーを続けるので、だんだんよくなることとは思いますが。
この写真はその翌日のディナーで食べたロブスターです。
この船は、設備に関してはこれまで日本にやってきた外国船の中でもトップレベルの豪華さなのですが、実はカジュアルクラスです。8泊9日の航海中に2回ほど「正装の日」がありましたが、それほど厳密とは感じませんでした。ロングドレスや着物の人もたまにいるけれど、大半の方はちょっと改まった感じのワンピースにアクセサリーをつけるくらい。ドレスコードは乗る船のクラスによって、いろいろと違います。
翌朝、鹿児島港に入港しました。桜島がきれいに見えています。
準備完了のアナウンスがあれば下船できますが、これだけの人数だと簡単には降りられず、出入り口付近は大行列になります。下船後の過ごし方は大きく分けて2種類。事前に申し込んだオプショナルツアーに参加するか、もしくは自由行動です。
この場合は船側が用意したシャトルバスで市の中心部まで行く人が多いですが、タクシー、レンタカーを使うなどの方法もあります。もちろん徒歩でそのあたりを散歩してもいいし、中にはまったく下りないで船内生活を楽しむ人もいます。わたしはオプショナルツアーで桜島と天文館に行きました。
観光を終え、出航時間になっても、まだ船は動く気配がありません。巨大船の出航を見物したい人々が大量にやってきて渋滞が起き、観光バスやシャトルバスがなかなか戻ってこられなかったのです。かなり遅れて乗客全員が乗り込み、やっと出航。集まった人々が手を振って見送ってくれました。
出航時までに船に戻れなかった人は置いて行かれることもあるようなので、自由行動の際はくれぐれも余裕を持った時間配分を。
4日目は沖縄本島、那覇に寄港。飛行機では何度も来ましたが、海から見る那覇の街は活気に満ちています。
こちらでは嘉手納基地を一望する「道の駅かでな」とアメリカンビレッジを巡るツアーに参加しました。
これまで一度も行ったことのない場所でしたが、沖縄の歴史と基地の関係についてのガイドさんのお話が興味深く、勉強になりました。
5日目は石垣島です。サンセットビーチというところでシュノーケリングやバナナボートをしてのんびり過ごしました。
6日目はいよいよメインイベントの台湾、基隆に寄港。この航路唯一の海外の港です。
早朝に不思議な船がやってきました。
左右に大きく放水しながらわたしたちの船に向かってきます。これは消防艇と思われますが、歓迎の意味で放水を見せてくれたのでしょう。
基隆は台湾でも有数の観光地である九份に近いです。
観光バスに乗っていき、中腹の茶芸館でお茶をいただきました。さらに台北まで足を伸ばし、人気のルーロー飯を食べたりパイナップルケーキを買ったりしました。
7日目、8日目はどこにも寄港しない航海日。勝手知ったる船内で、各自、思い思いに楽しみます。本当にクルーズが好きな人は、航海日こそが船旅のだいご味と思うようですが、わたしは時間を持て余すので、どちらかと言えば寄港日の方が好きです。
航海日は下船時間に追われることがないので、朝食はゆっくり、レストランで和食コースにしてみました。ごはんに塩サケ、明太子、コンブ、納豆などがついてきます。デザートはお餅。
イベントもスペシャル。三笑亭夢太朗さんの落語、パンチェッタ・ジローラモさんのトークショーなどが行われました。お二人とも、実は最初からずっとこの船に乗っていらしたそうですが、まったく気づきませんでした。
ラストナイトはホワイトパーティでした。皆、白い服を着て集まり、プールサイドで飲んだり踊ったり。正装ではなく、白ければTシャツでも何でもよいので、誰でも簡単に参加できます。
他には「花模様の日」などもありました。このような形の服装指定のあるパーティは他の船でもよく行われますので、事前に送られてきたパンフレットなどをよく読んで準備してくださいね。
今回のクルーズは乗客の人数が破格に多く、また、コロナ明け後はじめての日本発着ツアーということもあり、スタッフさんたちが不慣れでオペレーションがうまくいっていない面もありました。
しかし、この船自体は華麗で魅力的だし、料金が比較的お手頃なのもよい点です。
もう少ししたら、いろいろ改善されてよくなると思いますので、ぜひいつかお試しくださいませ。
𠮷田さらさ 公式サイト
http://home.c01.itscom.net/
個人Facebook
https://www.facebook.com/yoshidasarasa
イベントのお知らせFacebook
https://www.facebook.com/