歳を重ねるにつれ、「和」の美しさに心動かされることが多くなりました。
今年チャレンジしたい事のひとつは、「着物を自分で着ておでかけすること」。 せっかく日本人に生まれたのですから、日本の伝統文化である着物をもっと身近に感じたいものです。
そんな「和」の文化の中でも、着物と共に、ずっと心を惹かれて止まなかったのが「水引あしらい」。
水引だけでなく、飾り紐、茶道具などなど、日本人は「結ぶ」ことにも美しさを求め、意味合いを持たせて、「結ぶ」ことを楽しむ感性を持っていますよね。
古くは東アジアでも、こうした結び目に、厄除けや福を招くといった意味を込める・・・といった風習があったようですし、「飾り結び」は平安時代の貴族の女性の教養の一つでもあったとも言われています。
いつか、その歴史と技術に触れる機会があったらいいな・・・と思っておりましたら、今年に入り、まるで手繰り寄せたかのように、急展開で水引工芸家の内野敏子先生とのご縁がつながりました。
内野先生は伝統的な作品をお作りになるばかりでなく、モダンなデザインと色使いで、更に新しい「水引の世界」を創り出していらっしゃり、その双方に通じていらっしゃることに私はとても魅力を感じておりました。
熊本市西区にあります「しろつめ」さん。
こちらが先生のアトリエ兼店舗となっています。
こちらのアトリエで、先生がレッスンを行っていらっしゃると知り、早速お邪魔して来ました。
お店では、様々な作家さんの作品なども販売されていて、一つ一つ見て回るだけでも面白い・・・。
今回のテーマは「梅の枝」。
まずは先生から説明を受け、何度か「梅の花」を作る練習から。
説明を聞いて分かったつもりになっていても、いざ実際に作ってみると全く違うものになったりして・・・。
また、1本の水引では簡単に出来たことが、2本、3本とあしらう本数が増えただけで出来なくなったり・・・。
「知恵の輪」(懐かしいですね!)でも触っているような気分になりながら、格闘です(笑)
そして、いざ、本番!
数輪の梅の花を作り、それを枝に仕立てて・・・・。
ついには、完成です!
初めての水引あしらいで、こんな立体的な作品を作ることが出来るとは~!感激です!!!
以前、本を見ながら作ってみたことがあるのですが、よく理解できずに何度もやり直していくうちに、水引がヨレヨレに・・・なんていうことがよくありました。ですが、こうして先生に導いて頂くと、美しい作品が仕上がるのです。
我ながら、作品の完成度の低さに苦笑いではありますが、初心者ですから・・・これで良しとしましょう(笑)
不恰好ではありますが、ちょっとしたギフトに、感謝の気持ちを込めて自らあしらったこんな水引を添えられたらいいな・・・と思いました。
気軽に結べるようになりたい「水引」ですが、練習をしないとすぐに忘れてしまいそうです。
・・・という訳で、早々に復習。復習。
やはり練習を重ねると、少しずつ「梅の花」らしくなって来ます。
手を動かしながら作りたいものを色々と想像し、水引の「伝統文化としての面白さ」と「素材としての面白さ」の両方にますます惹かれ、私の水引への興味は当分止むことがなさそうです。
◆しろつめ(内野敏子先生)
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