メキシコ料理といえばタコスやタバスコ、トルティーヤなど、スパイシーでカジュアルなものを思い浮かべる人も多いはず。私もそのひとりでタコスが大好きなのですが、そういった一般的な概念を、良い意味で覆す新しい体験をさせてくれるお店に出会いました！
銀座一丁目駅からすぐ、有楽町駅からも徒歩２、３分のロケーションにあるETHICA（エシカ）。
エシカルとは「倫理的であること」「道徳的に正しいこと」などを意味しますが、ジビエや規格外野菜などの食材を活用し、内装には（とてもそうは見えませんが）加工した廃材も使われ、店名の通り「エシカルであること」を実践しているお店です。
エクゼクティブシェフの中島哲男氏は、日本のメキシコカンのパイオニアである「ラ・カシータ」でキャリアをスタートさせ、その後メキシコに渡り、現地の伝統的な料理を学ばれました。
↓中島氏と。
今回いただいたのは、お店のシグネチャーコースでもある「エシカコース」。
スターターからデザート、食後の飲み物まで８品、目に美しく舌に愉しい、芸術的とも呼びたくなるようなお料理の数々です。
上の写真は「Tierra de otoño（秋の地球）」と名付けられたスターター。お皿の上の小さな球体が地球です。よく見ると表面の模様が大陸と海のような。とうもろこしの粉を使っているそうです。カラフルなスパイスをまぶしていただくと、確かにまぎれもなく伝統的なメキシカンのお味。
いただいたコースにはベストマッチする美味しいビールを、お店の方に選んでいただきました。↓ お店のスタッフはとてもフレンドリーなのでなんでも相談して。
下の写真は猪のチョリソを使った前菜。スパイシーでありながら洗練された一皿。ビールが進みます！↓
そして、この上なく繊細な盛り付けの甘鯛の鱗揚げ。表面はサクサクと軽く、噛めば甘鯛の滋味が溢れます。↓
お皿の上の花束のような下の写真は、「鹿のロース、ナス、椎茸の薬膳モレ」。
モレとはメキシコにしかない独特のソースのことだそうです。チョコレートが隠し味になっていて、柔らかな鹿肉を引き立てます。ジビエ独特の臭みはまったく感じず、皆で顔を見合わせる美味しさ。
次は「キノコの山ご飯」。メキシコ料理ではお米を使ったものもよく登場しますね。キノコの香りが芳醇。↓
デザートや香り高いコーヒーも含め、すべてのお料理がフレンチのような美しさでサーブされながら、その味わいは伝統的なメキシコ料理の真髄をしっかりと伝えるもの。同行した友人たちにも「メキシコ料理ってこんなに綺麗でこんなに美味しかったっけ？」と大好評でした。
銀座で本格的なメキシコ料理。これからのイベントシーズンに、おすすめですよ！
ではまた！
