六本木歌舞伎「地球投五郎宇宙荒事」に行ってまいりました。
「歌舞伎に行ってみたいけど…」「興味はあるんだけど…」
歌舞伎のお話をすると、そんなお声を良く耳にします。
六本木歌舞伎は「⚪︎⚪︎⚪︎けど…」と、少しためらっている皆様、そして歌舞伎の入り口を迷われている皆様にも楽しんでいただける作品です(と私は思います)。もちろん、歌舞伎が大好きな皆様にも楽しめる要素がいっぱいの〈新作歌舞伎〉です。
脚本・工藤官九郎さん。演出・三池崇史さん。
そして、歌舞伎界でも“ちょっとやんちゃ”な印象の海老蔵さんと獅童さん出演。豪華です。
場所は、EXシアター六本木。六本木駅より徒歩5分くらい。
日本舞踊の藤間宗家の稽古場として、海老蔵さんと獅童さんが通い慣れていた場所に、一昨年誕生しました。
六本木駅からシアターに向かうまでの六本木通り。たくさんの広告幕があり、気分が揚がってまいります。
上演は、第一幕50分。
20分の幕間を挟んで、第二幕75分。
通常の歌舞伎と比べると短く、「ちょっと歌舞伎に行ってくる」くらいの気軽さで楽しめる設定になっています。
通常の歌舞伎とはちょっと違う花道。
幸運にもお席から出入り口が近く、海老蔵さんに手が届きそうなくらい。嬉しくなりました。
舞台は、海老蔵さん部屋子役の加藤清史郎くん(「レミゼ」舞台の時からまた成長してます!)の登場から始まります。
時は1年前に遡り、2014年1月。
場所は、新橋演舞場「壽三升景清」の楽屋。
海老蔵さんも獅童さんも私服で登場。通常歌舞伎では見ることのできない、レアな設定です。
清史郎くんの観客を巻きこんでの演技。
海老蔵さんの驚異的なブログ更新が幾度もネタになり、結婚報道後の獅童さんへの「どうよ?」のつっこみなど、笑いを誘われること多々。言葉も口語でわかりやすいです。
役者さんが楽しんで演じる舞台は、客席にその空気が伝わってくる気がいたします。お隣のご婦人方が「演ってる方も、本当に楽しそうね」とお話していました。
遊びの要素をたくさん組み込みつつも、本来の「歌舞伎」に忠実に作られている六本木歌舞伎。歌舞伎やサブカルチャーを知っていると更に楽しめる様なちょっとした仕掛けが、随所に散りばめられています。
プロジェクションマッピングの演出もあります。
昨年1月、新橋演舞場「壽三升景清」舞台上に設けられた三升席での鑑賞。1月歌舞伎座・玉三郎さんの「女暫」。そして、六本木歌舞伎の数日後に拝見したニ月大歌舞伎。観劇と様々な生活実体験が私の中で繋がり、世界が広がっていく感覚。それが、私が歌舞伎を好きな理由のひとつです。
公演終了後、「面白かったわね」「良かったね」のお声がたくさん聞こえてきました。
十八世勘三郎さんより「歌舞伎を観たことのない人を振り向かせるのが、君の使命」と言われた獅童さん。「新作やるなら、最後は地球を投げちゃうくらいのことやって欲しい」と言われた海老蔵さん。どちらも叶って、勘三郎さんもお喜びなのでは、と思えた新作歌舞伎でした。
また初日は、海老蔵さんのお父様・十二世團十郎さんのご命日。團十郎さんも喜んでいらっしゃることと思います。
六本木歌舞伎は東京公演の後、8月の名古屋公演、大阪公演が決まっています。
興行が続き、年を経て、「初演を観たんです♪」と言える日が訪れることを楽しみにしています。
ちょうど変革期にある歌舞伎界。いろいろと目が離せません。
六本木駅までの途中、出雲大社・東京分祀にお参り。
近くを通る時には、必ずお参りする場所です。
出雲様は「2拝4拍手 1拝」にて拝礼いたします。
参拝方法につきましては、こちら(www.izumotaisya-tokyobunshi.com/)に
お写真つきで詳しく掲載されています。
縁起物としても有名な〈海老蔵さんの睨み〉も拝見することができ、出雲様で心身清められ、とても幸せな早春の日でございました。
六本木歌舞伎「地球投五郎宇宙荒事」
六本木公演 2015年2月3日(火)- 18日(水)
名古屋公演 2015年8月2日(日)- 10日(月)
大阪公演 2015年8月15日(土)-23日(日)
出雲大社東京分祀
www.izumotaisya-tokyobunshi.com/