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ポール・ゴーギャン号でタヒチの島々を旅する パート1

吉田さらさ

吉田さらさ

寺と神社の旅研究家。

女性誌の編集者を経て、寺社専門の文筆業を始める。各種講座の講師、寺社旅の案内人なども務めている。著書に「京都仏像を巡る旅」、「お江戸寺町散歩」(いずれも集英社be文庫)、「奈良、寺あそび 仏像ばなし」(岳陽舎)、「近江若狭の仏像」(JTBパブリッシング)など。

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こんにちは。旅と神社仏閣を愛する吉田さらさです。

 

今月は、2回に渡りタヒチの島々を巡る船旅の様子をお伝えします。

タヒチは若いころから憧れの地で、20代の時に2回ほど行きました。それから何十年もが過ぎ、3度目のタヒチ旅。以前はタヒチ島とモーレア島、ボラボラ島を飛行機で移動しましたが、今回は客船でいくつもの島をのんびりと巡ります。

船の名前はポール・ゴーギャン号。

タヒチを愛した画家の名前がついたこの船は、1998年から南太平洋の島々を巡っており、船旅マニアの垂涎の的です。船旅はおひとり様だと追加料金がかなり高額になるのですが、今回は、たまたま、「今ならおひとり様追加料金なし!」というツアー募集を発見し、かなりお安くなっていたので、すぐに飛びつきました。

そうでもなければ、こんなラグジュアリーな船にはそうそう乗れませんからね。

 

タヒチ島のパペーテという街の港から出て、いくつもの島を巡り、12日後にまたパペーテに戻って来るというコースです。まずは、成田から飛行機でパペーテへ。タヒチヌイ航空に乗りました。現在はパペーテまで直行便があり8時間程度のフライトで到着しますが、今後、変更もあるかも知れません。

ちなみにタヒチヌイ航空は6年連続5つ星を獲得しており、サービスはなかなかよいです。

 

パペーテ到着。出航は明日なので、この日はゆっくりと島めぐりをしてからタヒチ島内のホテルで休息します。

 

市場に出かけ、明日からの船旅用に、リゾートドレスやパレオなどを購入しました。今回の船はリゾートアイランドを巡るコースのためドレスコードはさほど厳しくなく、正装は必要ありません。しかしタヒチアンナイトと言って乗客みんなが地元風の服装で参加するパーティなどもあるので、これは必携。むろん、すでにその種のドレスをお持ちの方は現地購入でなくても大丈夫。

フルーツや野菜もこのカラフルさ。

マンゴ、パパイヤ、バナナなどの南国フルーツは、日本で食べるのとは別物のように美味しいです。

 

タヒチ島のリゾートホテルもなかなかのものです。

ただ、島の成り立ちが違うので、写真でよく見かけるボラボラ島のようなサンゴ礁や白砂のビーチはほとんどありません。このホテルには、写真のような海と一体となるインフィニティプールがあります。正面に見えているのは、ポール・ゴーギャン号でも寄港する予定のモーレア島です。

 

翌朝港に行き、いよいよポール・ゴーギャン号に乗り込みます。この船は定員332名。

 

昨年乗ったMSCベリッシマの定員5568名と比べると10分の1以下。船のサイズも設備もまったく違いますが、小さいからよくないということはありません。客船の場合は、ごく大雑把に言ってサイズが小さく客数が少ない方が高級という傾向があります。その方が乗客ひとりひとりへのサービスが行き届くからですね。

むろん大きな船にも、エンターテイメントの設備が充実しているなどの優れた点もたくさんありますから、どちらが良いかは、個々の好みによります。

 

楽しい音楽と歌のお出迎えがありました。この方々はゴーギャンズといって、この船専属のエンターテナー、かつ、もっとも近いところで乗客のお世話をしてくれる人々です。毎日あちこちで活躍する彼らの姿を見かけました。

 

まずはお部屋をチェック。今回はバルコニーなしで四角い窓のついた部屋を選びました。

お値段を抑えることができるし、このくらい小さな船ならば、すぐにデッキに出て風景を眺めることができるので、結果的にバルコニーはなくても問題ありませんでした。

お部屋は広めで収納もたっぷり。グラスやカップ類、冷蔵庫などもそろっています。

すべての部屋にバスタブがあるのも嬉しい点です。他の船では、バスタブ付きは、スィートルームなど、高級なお部屋だけの場合が多いです。

 

引き続き、船内探検。

ぐるりと海を眺めることができるレストランで軽いランチをいただきました。

客船は出航時間よりも早めに乗ってゆっくりとランチを楽しむのがお約束です。

 

ランチはビュッフェが主ですが、パスタなどは注文すればその場で作ってくれます。お味はとてもナイス!

タヒチはフランス領ポリネシアという名の国で、フランスの海外共同体のひとつです。

 

公用語はフランス語、タヒチ語、そして英語。お料理もフランスの影響が色濃いです。さらにこの船はフランスのポナン社という会社が所有しているので、レストランでもかなり洗練されたお料理が出るというわけです。正直なところ、これまで乗った客船のレストランはすべてが美味しいというわけでもなかったので、このような軽食でも普通に美味しいと安心できます。

 

小さいけれど、デッキにはプールもあります。ガシガシ泳げるほどのサイズではありませんが、大規模な船だとプールサイドの椅子の争奪戦が毎日大変なので、このようにすいているのはとても喜ばしいです。

 

引き続き、これも乗船日のお約束である避難訓練に参加します。

部屋ごとに場所が決められており、集まって救命胴衣の使い方などを教わります。これも大きな船だと避難訓練の指定場所にたどりつくだけでも大混雑してなかなか大変なのですが、乗客が少ないと、何をするのも本当に楽。早くもポール・ゴーギャン号がお気に入りになりました。

 

ここからは、船内での過ごし方についてレポートします。

 

一般に、客船は食事やショーなどはほとんどが料金に含まれていますが、スペシャルレストランや特別なショー、ソフトドリンク類も含めて飲み物代などは別途支払うことになります。しかしポール・ゴーギャン号はオールインクルーシブで、飲みものについては、高価な酒類以外はほとんど飲み放題となります。ラウンジやプールサイドに少し座っただけで、「お飲みものはいかがなさいますか?」と聞きに来てくれるのがうれしいですね。

ショーはすべて無料、しかし島内観光やアクティビティなどのオプショナルツアーは有料となります。

 

こちらは乗船日の夜行われたウェルカムパーティの様子です。

客船は、多くが夜のうちに航海し、朝目的地に着きます。ここで多くの乗客は下船してそれぞれ観光に出かけますが、一部はそのまま船上で過ごす人も。また、ランチタイムまでに船に戻って来る人もいます。そして午後~夕刻に次の港に向けて出港します。

 

どこにも寄港しない日も何日か設定されていることも多いです。長い航海になると、陸地をまったく見ない日が続く場合もあります。わたしはそういうのはちょっと苦手ですが、船に乗っていること自体を好む人は、航海だけの日が多いほどよいという場合もあります。

 

食事は朝、昼、晩、変化に富んだメニューが用意されています。

ディナーはしっかりしたコース料理で、お肉や魚がメインとなります。

 

朝食やランチはビュッフェで、フルーツや野菜、チーズなどもたくさん並んでいます。

美味しいので、ついつい食べ過ぎてしまいます。

 

メニューには日々テーマがあり、この日はお寿司でした。

海外でお寿司を食べると、時によっては「おれっ?」となりますが、この船のお寿司は問題なく美味しくいただけました。

 

こちらはチーズの日。食べきれないほど多種類のチーズがどっさり並んでいます。

 

ティータイムにはさまざまなお菓子も出ます。

この日はピエール・エルメのマカロンでした。

 

お客さんを飽きさせないために、朝から晩までさまざまなイベントやショーが行われます。

昼間は楽器演奏やポリネシアンダンス、タヒチ語のレッスンなどが人気です。

こういった講座は、主に最初に出迎えてくれたゴーギャンズの面々が担当しています。

 

ポリネシアの島々の文化や歴史の講座をしてくれる考古学の先生も乗り込んでいます。

 

ポリネシア料理を作る料理教室もありました。

この日は生のマグロを使ったタヒチのポワソン・クリュという料理と、ハワイのポキの作り方を教えてもらいました。

 

寄港した島々から乗り込んで来る各地のダンサーによる大迫力のショーも楽しみです。

一口にタヒチアンダンスと言っても、島や地域ごとにいろいろ違いがありますね。

専属バンドのメンバーによるエルビス・プレスリーの物まねショー。大爆笑でした。

ダンサーやバンド人々とも毎日顔を合わせているうちに親しくなり、楽しく日々が流れます。

 

 

次回は、寄港した島々での観光とマリンスポーツなど、アクティビティ編です。お楽しみに。

 

 

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