雑誌をパラパラめくっていると「額装したいものがあったら絵葉書でも何でも実物を持っていき相談にのってもらうといい。飾る場所の雰囲気なども考慮に入れて、ピッタリの額が選んでもらえる」と、神田神保町にある画材店「文房堂」の紹介文が目に留まりました。
その文を見て、昨年末に知人から届いたカードに添えられた山羊の版画を思い出しました。
とても気に入って「お部屋に飾りたい」と思いながらも、どこに行けばいいのか…?と、そのままになっていたのです。
早速、薄くて小さな紙片の実物を持って「文房堂(ぶんぽうどう)」に行ってきました。
文房堂の創業は1887年。関東大震災にも耐えたという重厚でレトロな外観は、建物自体がアートして画材店としての長い歴史が感じられます。
1921年に日本で初めて油絵の具を製造・販売したことでも有名だそうです。
額縁の売り場は3階、壁一面に並んだサンプルが圧巻です。
カウンターで持参した紙を見せ、「ゴールドの額で予算は5000円ぐらい」と希望を伝えました。
「皺もあるし薄い紙なので裏打ちする方がいいですね」と最初のアドバイス。
オーダーの手順は、額の大きさ決め、額縁選び、そしてマット紙選びです。
作品とのバランスで大きさは25センチの正方形とすぐに決まりました。
次に額縁選び。壁に並ぶサンプルからゴールドのものを10個ぐらい選び、作品に当てながら仕上がりの雰囲気を確かめていきます。ピンと来なければ、ちょっと違う雰囲気のサンプルを当ててみます。
額はゴールド、マット紙は白といっても色や質感が微妙に異なり、組み合わせは限りなくあって迷路に入り込んでしまいます。
特に、額縁選びは色やデザインばかりに気を取られてしまい、作品との相性を忘れてしまいがち。そんな時は「こちらの方が、作品が引き立ちますよ」と、熟練スタッフが丁寧にアドバイスをしてくれます。
それを繰り返すこと20~30分、最終的にみどりがかったゴールドの額にベージュに近い白のマット紙を2枚重ねることでオーダー終了。
出来上がりは2週間後、きっと素敵に出来上がるはず…(笑)。
お部屋に飾るのが今から楽しみ~です。
◆文房堂