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閉経期のデリケートゾーン事情。トラブルにならないように「快適に過ごすケア」を

今年10月、花王フェムケアラボが行った「生理・閉経に関するアンケート調査」によると、閉経後にデリケートゾーンに起こる「不快な症状」について「尿もれ、頻尿が気になる」と答えた人は64%にも上りました。次いで、デリケートゾーンの乾燥・かゆみ・痛みがあると答えた人が41%、おりものの不快な症状があるという人も少なくないようです。生理を卒業しても、私たちはまだまだフェムゾーンのケアが大事なのだと実感します。

 

フェムケアラボのサイトでも、「お悩みQ&A」に答えてくださっている泌尿器科医の佐藤亜耶先生に、閉経期のデリケートゾーンケアについてお話をうかがいました。

佐藤亜耶(さとう・あや)先生
自由が丘ウロケアクリニック院長。日本泌尿器科学会認定専門医、医学博士。日本大学医学部卒業後、研修医を経て同大学泌尿器科に入局。以降、関連病院で診療経験を積み、2019年に女性泌尿器科・小児泌尿器科に特化した自由が丘ウロケアクリニック開院。日本泌尿器科学会、小児泌尿器科学会、女性骨盤底医学学会、日本夜尿症学会所属。

 

ちょいモレは多くの人が、経験しているはず

――先生はこのアンケート結果をご覧になって、どのような印象ですか?

 

佐藤先生:クリニックにいらっしゃる患者さんも、頻尿に悩む方がダントツに多いので、納得の結果です。尿モレは自覚がない人や無意識に「認めたくない」と感じている人も多いので、潜在的にはもっと多いと思いますよ。ちょいモレは、更年期を過ぎたら誰にでも起こりうること。私だって「あっ」という時、ありますから。

 

――ちょいモレって、本当に「ちょこっと」なんですよね。

 

佐藤先生:そうですね。別にジャーっとモレちゃうわけじゃないので、ちょいモレ経験は多くの人にあるはず。でも、骨盤底筋運動をすれば何歳になっても改善されていくことも多いので、皆さんもぜひやってほしいです。あとはちょっとおしっこを我慢すること。ちょっとした尿意ですぐにトイレに行くようになると、膀胱がどんどん弱くなってしまいます。せめて自宅にいるときだけでも2~3時間ほど我慢して、膀胱を鍛えましょう。

 

蒸れているだけで潤ってはいません

――閉経期のデリケートゾーンは、何が起きているのでしょうか。

 

佐藤先生:エストロゲンが減少することで皮膚や粘膜は乾燥します。ご自身のフェムゾーン を鏡で見たことはありますか? 若い頃はふっくらしていた大陰唇や小陰唇がシワシワでペラペラになっています。できれば自分でちゃんと見てほしいくらい。

 

フェムゾーンが乾燥していると、下着のこすれやちょいモレの尿、おりものなどでも刺激になって、ヒリヒリしたり、かゆくなったり、炎症を起こすこともあります。また、ヒリヒリした刺激は尿意にもつながるので、頻尿の原因にもなってしまうんです。更年期世代の女性は皆さん、経験されると思いますよ。

――誰もが経験すると聞くと安心します。でも、デリケートゾーンは乾燥しているというより、蒸れているような印象ですが……

 

佐藤先生:確かに、ちょいモレやおりもので蒸れた感じがするかもしれませんが、それは潤いとはまったく別もの。むしろ、雑菌が繁殖するなど、蒸れはトラブルの原因に。粘性のあるおりものは「おりものシート」で、水状の尿は「吸水シート」でそれぞれケアすることをおすすめします。

 

――おりものかちょいモレか見分け方はありますか?

 

佐藤先生:更年期世代になるとおりものは減ってくるので、多くの人はちょいモレの可能性が高いですが、どちらも疑わしい時はタンポンを入れてみるといいですよ。おりものは膣から、尿は尿道からでるので、膣にタンポンを入れても下着が濡れる場合はちょいモレです。

 

生理用ナプキンから吸水シートまで、長~いお付き合い

――蒸れたり乾燥したり炎症を起こしたり……更年期世代は気になることばかりですね。

 

佐藤先生:そうなんです。だから放置するとどんどん悪化してしまうことに。まず、大事なのは保湿です。お風呂上りにフェムゾーン専用のオイルなどで、大陰唇や小陰唇をやさしく保湿しましょう。また、お風呂でも、専用ソープで洗うのをおすすめします。こすらずに泡を乗せた手でやさしく。タオルやスポンジは使わないこと。保湿をすると、本当にやわらかくふっくらとしたフェムゾーンに変わってきますから。80代の患者さんでも変化がみられるんですよ。

そして、ナプキンではなくちょいモレ専用の吸水シートを使うこと。患者さんの中には、尿のモレなのに、おりものシートで代用している人もいます。生理用ナプキンは経血専用、おりものシートはおりもの専用、吸水シートは尿専用とそれぞれ吸収体が違うので、代用はおすすめできません。何より、専用品を使った方が断然快適ですから。吸水シートなら、尿の水分を吸収して、肌をさらさらに保てますし、気になるニオイも防いでくれて、快適に過ごせますよ。

 

――考えてみると、生理用ナプキンを使い始めてから約40年(驚‼)。生理用品ブランド「ロリエ」にも、吸水シートがありますよね。使い慣れたブランドなら、気軽に吸水シートを試せそうです。「ロリエ さらピュア吸水 超吸収スリム」は薄いのにしっかり吸水してくれて、頼もしいアイテム。私たちは思春期の頃から更年期を過ぎてもなお、ずっとロリエにお世話になっているんですね。

 

 

佐藤先生:確かにそうですね。ちょいモレ用の吸水シートをまだご存じない人は、介護用パットみたいなものをイメージするようですが、ご存じの方の中には、「吸水シート使い始めました」という人も増えてきたような印象です。

――「ロリエ さらピュア吸水 超吸収スリム」は、極薄だし、下着につけてもゴワゴワせず、「ほぼつけてない」ような感覚ですよね。

 

佐藤先生:そう。快適ですよね。ただし、安心のために日常的に吸水 シートをつけておく、というのは膀胱を甘やかすのでダメですよ。長時間トイレに行けないとあらかじめわかっているときや、スポーツで体を動かすとき、お酒を飲んだときなどはちょいモレしやすいので、そんなときにお守り代わりに使うことをおすすめします。

 

*             *             *

 

「ロリエさらピュア吸水 超吸収スリム」は3ccから50㏄まで、吸水量がパッケージに表示されているので、薬局でもさっと選べるのが嬉しい。佐藤先生からは「ちょいモレなら、少ない容量のものから試してみて」とアドバイスをいただきました。

ロリエ さらピュア吸水 超吸収スリム 15㏄ 25枚入
薄さ1.6㎜なのに「パワフル吸水」。あっ!と思った瞬間にすぐにさらさら。さらに「瞬間消臭」でニオイもすばやく閉じ込める。軽やかで肌にもやさしい。ムレにくく、ズレにくい。前側少し幅広形状。たまにある「じわ~っと」もれをケアしたい方に。吸収量115㏄、長さ19㎝、無香料。

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撮影/藤澤由加 ヘアメイク/木村三喜 取材・文/島田ゆかり

 


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