こんにちは。かりぃです。
沖縄に移住して、一番、心と身体に沁みたお食事。
沖縄本島・金武(きん)町にある『Café がらまんじゃく』
野草や薬草、地産地消にこだわった島野菜、天然調味料にこだわり、琉球王府の御殿医が書いた古文書を研究して沖縄食材の力を引き出した薬膳料理。県外・海外からのリピーターも多いこのお店。初代店主・山城清子さんの「本物の食で健全な精神と身体を取り戻す」「食は命」というアツい想いと滋味あふれるお料理に魅せられて何度通わせてもらったことか・・・
コロナの時期に閉店されたと聞いてすっかり諦めていたのに、なんと清子さんのお嬢さん、山城百今都(とまと)さんが2代目店主としてお店を引き継ぎ再オープンされていることを知り、嬉しすぎて即予約!早速行って参りました。
琉球石灰岩を使った雰囲気のあるエントランス。
沖縄固有の薬草や薬木の生い茂る階段を上ると、琉球王朝時代の技法を用いて釘を使わずに建てられた赤瓦屋根の家屋が見えてきます。今ではこの技術を持つ職人さんがほぼいないので、お家を建てる際には首里城再建に関わった職人さんにお願いしたそう。
沖縄の木をふんだんに使った店内。玄関では2匹のシーサーがお出迎え(写真の真ん中です)。
沖縄の植物、沖縄の石と木材、沖縄の技、沖縄の芸術、沖縄の食…沖縄愛が詰まった“がらまんじゃく”。 居心地の良さの中にも、生まれ育った島の誇りを感じる凛とした空間。
そして、こちらの彩り豊かな御膳が『 がらまんじゃく定食 』
みずみずしい月桃の葉の上に並んだ “ぬちぐすい(命薬)“たちは、見た目の美しさだけではなく「酸・苦・甘・辛・鹹(かん=塩味)」の五味を大切に作られているそう。丁寧に下ごしらえされ、調理された野菜や薬草はそれぞれの素材の味がしっかり引き出され、そこにスパイスや天然調味料の酸味や甘味、辛味などが絡み合って個性的な味わい。シンプルなのに一品一品の存在感がすごい。動物性食材を一切使っていないのでヴィーガンの方々にも喜ばれています。
バタフライピー、竹炭、ウコンなど天然色素で色付けされた五色のご飯は五大陸を表し先代・清子さんの「あらゆる人種が共生共存する平和な世界」への願いも込められています。
花ニラの炒め物。さつま芋の茎の和え物。フェンネル風味のうりずん(四角豆)南瓜としめじの煮付けはクローブやシナモン、ピパーツの香り。ピパーツは、別名ヒハツ、島胡椒、長胡椒などとも呼ばれるスパイスで、体をあたためてくれるので、特に秋から冬にかけてはよく使うそう。
大好きな薬膳味噌。いろいろな野菜や薬草のほどよい苦味とお味噌の深みがクセになります。野菜スティックにも、お豆腐にも、もちろんご飯にも、何にでも合う万能味噌。365日、これが食卓にあったらいいのにと思う一品。
季節のハーブティを注文したら 、百今都さんがハーブを摘みにお庭へ。注文してから摘んでくれるなんて、なんという贅沢。この日は、レモングラスとカラキ(琉球シナモン)。さすが摘みたて!!ハーブの香りが力強く華やか。
店主の百今都(とまと)さん。
後から気づいたら、後ろの棚に先代・清子さんの書いた「ごはんは命です」という文字が。命のごはんを繋いてくれてありがとうございます。お母様の志と技を受け継ぎながらも、百今都さんならではのフレッシュで優しい世界観が加わった “がらまんじゃく” のこれからがとっても楽しみ。
また伺います!