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海外移住を前に駆け込みで着付けを習う。リサイクル着物が2000円の衝撃

かりぃ【おでかけ女史組PLUS】

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沖縄県

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こんにちは。かりぃです。
不器用な自分は一生習うことはないと思っていた着付け。必要な時は実家の母か着付け屋さんにお願いすれば良いと思っていたのですが、海外移住を前に駆け込みで習うことに・・・

 

事の発端は、昨年秋に那覇で開催された“久米島フェア”。沖縄の離島、久米島は島おこしの仕事で長年通い、娘が幼稚園の頃には半年間暮らしたこともある思い入れの深い島。大切な友人もたくさんいます。

 

着物を衝動買い!

久米島の特産品が勢揃いするということで、友人たちとの再会も楽しみに訪れた“久米島フェア”で思わず衝動買いしてしまったのが、かねてから憧れていた久米島紬(くめじまつむぎ)。美しい紬欲しさに「海外行くし、日本文化大事だし、着物がないと始まらないし」と夫にアピールして高価な着物を仕立ててもらった手前、飾っておくわけにもいかなくなり。

昨年の久米島フェアにて。
我ながら嬉しそうすぎる笑

久米島紬のすごいところ

お蚕さんを育てて真綿をとり、絹糸を紡ぎ、島の草木や泥で糸を染めて手織りする、その全ての工程をたった一人の織子さんが手作業で行うというのだから、びっくり。大島紬のルーツでもあり、その希少性と品格から、かつては琉球王府への献上品として珍重されていたそう。

今回一目惚れした紬は、“ユウナ” と “福木” という植物で染めた糸で織られた作品。一見無地に見えますが、縦糸と横糸の交差具合によって凹凸をつくりニュアンスを出す組織織りという技術で織られていて、福木の鮮やかな黄色をユウナのグレーが抑えてほどよく大人っぽい色合い。

 

織ってくださったのはこの方

平田留美子さん

 

これまで平田さんにお会いしたことはなかったのですが、今回私がblogでご紹介したいとお願いしたら、久米島の友人が平田さんにご連絡して写真を送ってくれました。

 

島にいた頃、紬づくりの気の遠くなるような工程は何度か見せていただいていただけに、その大変さ、貴重さを思うと有り難みもひとしお。感謝でいっぱいになります。

 

仕立てをお願いしていた着物が届いたのが年末。
重い腰をあげて沖縄の着付け教室を探し始めたのが2月。インターネットでヒットした “音和OTOWAきもの着付け教室”に「知識経験ゼロですが6月までに一人で着付けできるようになるなんて、可能でしょうか?」と問い合わせ。

 

私にとって超難解な着付け。4ヶ月じゃ無理と断られるかと思いきや、代表の梅田先生が「大丈夫です!!」ときっぱり。なんと頼もしい。こうして最寄りの教室で、着物の各パーツや小物の名前を覚えるところから月3回の講義が始まりました。


担当は新垣先生。写真は2回目の講習時。やたら紐だらけだし袖も邪魔だし、手も頭もこんがらがりつつ、ようやく帯をしめる手前まで辿り着いた図。内心「絶対センスない。覚えられる気がしない」とぐったりしているところ。

 

あれから4ヶ月

お教室で習って家でひとりで着ようとすると混乱して途中で諦めることを繰り返しつつも、先生の丁寧なサポートでようやく!! 一番簡単な形のみですが、ひとりで着付けられるようになりました。

やはり自分で着られるとなると、ぐっと着物が身近に。母も喜んで、母がよく海外で来ていた着物を届けてくれました。

 

リサイクル着物に衝撃

せっかく覚えた着付けも、度々練習しないと忘れそう。練習用に自宅で洗える着物も欲しいと思い、リサイクル着物店の半額セールで麻の夏着物と夏帯を購入。お教室で「これ2万円ちょっとで買えたんです」と得意になって話していたところ、なんと、その日お教室に来ていた若い女の子が「私のは2千円ですー」とにっこり。「え?!2千円て、千円札2枚の2千円??」衝撃でした。素材は化繊だったけれど、シミひとつない涼しげな絽の着物をまじまじと眺めながら「どこで買えるの?」

 

聞けば「マンガ倉庫」という九州沖縄を中心に展開されているリサイクルショップの中に、着物コーナーがあって、結構回転良くいろいろな着物が並ぶのだそう。

数日後、早速行ってみましたよ!!

ホントに全ての着物が2,000円。帯3,000円。
知らなかった世界に驚きつつ、しっかり着物3枚、帯4枚、購入しました。いつも思うけれど、若い子たちはコスパの良い情報を本当にたくさん知っていて賢くお買い物しますね。

麻の夏着物(左)母からもらった着物(中央)「マンガ倉庫」の着物(右)
初心者すぎて至らぬところが多いので片目つむってご覧ください。
(気付いたら中央写真のリビングの壁、先日14歳になった娘のバースデー飾りがそのままでした…)

 

ハイジュエリーに対抗するなら着物!

昔、父の駐在で家族でインドに住んでいた頃、母がよく言っていました。「インドのマダムたちは巨大な宝石をジャラジャラつけてパーティーにいらっしゃるから、ドレスではとてもあのゴージャスさに対抗できないの。一番良いのは着物よ!! 派手なジュエリーもいらないし、何より皆さんに喜んでいただける」と。 確かに。

 

思いがけずに踏み込んだ着物の世界ですが、扉をたたいて心から良かったと思います。カジュアルな着物を楽しみながら練習して、大切な機会には母にもらった着物や久米島紬を。

 

よく “紬は洋服に例えたらジーンズ&Tシャツ” 正式な場にはちょっと…” なんていうけれど、膨大な手間と時間、自然の力、そして織ってくださった方の想いが詰まったこの上ない贅沢品。海外でも日本でも、機会あるごとに身につけて、世代を超えて大切にしたいと思います。

 

 

かりぃ【おでかけ女史組PLUS】
かりぃ【おでかけ女史組PLUS】さん
主婦・自営業・自由業
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沖縄県 東京生まれ。インド育ち。メキシコ暮らし・沖縄暮らしを経て、マレーシア移住準備中(2025年夏予定)。夫と中学生の娘との3人暮らし。 おいしいもの・旅・美容・健康に強い関心あり。度々自宅で開く宴会が元気の源。ペンネーム「かりぃ」は沖縄語で「乾杯!」。スーパーフード「モリンガ」商品製造販会社経営、NPO活動、翻訳・ライターなど数足の“わらじ”を履いて奔走中。人生で出会った魅力的な人、場所、味、面白い出来事、お届けします♪

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