梅雨時期、つい出かけるのも億劫になりがちですが、「雨の中しっとりと温泉に入るのも良し!」ということで、戸倉上山田温泉で心地いいひと時を過ごしてきました。
関越・上信越自動車道で約2時間半、ご覧の通り土砂降りの中、無事に目的地へ到着しました。
宿は温泉街から少し離たところにあり、1日8組限定の純和風旅館です。木戸を開けて石畳のアプローチの先に玄関があります。
入り口を一歩入ると見事な中庭が目に飛び込んできます。どこか大人の隠れ宿を感じさせてくれるような落ち着いた雰囲気に心が和みます。
お部屋は源泉かけ流しの露天風呂がついた純和風のお部屋。茶室まで備わった和のしつらいや、素足で畳を歩く感触に日本ならではの文化と心地よさを感じます。
畳の上に大の字になって疲れた体を投げ出すと、いっきに体はリラックスモードへ。
さらに、豊かな天然のお湯が流れる音、湯の香りに、心が解けだしてくるのがわかります。
お湯は柔らかく肌を優しくすべります。硫黄の匂いがたちこめる湯船は、いかにも温泉に来ていると実感できます。湯船から簾越しに眺められる中庭も良く手入れされていて、心も体も癒されながらゆったりと入浴を楽しむことができました。
食事は朝夕共にお部屋でいただきます。一品一品タイミング良く運ばれてくる懐石料理は食前酒を含め全15品もあり、どれも美味しくいただきました。特に、百合根がほどよく溶けた「茶碗蒸し」は絶品で、おかわりしたいぐらい美味でした。
チェックアウトが11時なので、朝食後もまた温泉に入り、宿から1時間ほどの善光寺へお参りにでかけました。
先ごろ(4月5日~5月31日)行なわれた、「前立本尊御開帳」には、過去最高の700万人が訪れたそうです。あまりの人の多さに、回向柱に触れなかった人もいたとか。
回向柱は御開帳が終わっても境内に立っているので、たくさんの人が何度もさすっていました。もちろん私もご利益をいただけると信じてスリスリ。
雨にもめげず思い切って出かけた短い旅でしたが、日常から離れ落ち着いた佇まいでゆったりした時間を楽しむことが出来ました。またこんなお出かけがしたいなと思います。
◆旅邸 たかの http://www.ryotei-takano.jp/