この季節になると必ず、ニュースで目にしていた長良川の鵜飼風景。でも、実は訪れる機会もなく。いえいえ、機会は自分が欲した時に自分でつくるもの! そう思っていたら、なんと勤務している大学の研究室のゼミ旅行は長良川の河川敷でのバーベキュー&鵜飼ツアー。ぜひ、ご一緒に! という有難い院生のお誘いに図々しくも二つ返事で参加することに。求めれば叶う! その法則がまた立証されちゃいました。
短い梅雨があけた7月某日。満を持して大学から出発!
到着までの道中でパラパラと雨模様になったときは、バーベキューどうなる?!と心配しましたが、到着する頃には時折晴れ間がのぞくくらいのちょうどいい薄曇りのお天気に。
院生達がてきぱきとテントを設営し、炭火を起こすのを母親のような気持ちで見守り(?)、邪魔にならない程度にお手伝いもし、無事に準備が整ったころにタイミングよく買い出し組が戻り、バーベキュー開始!
いやー、若者はほんとうによく食べまする・・・こんなに大量のお肉?!と言う心配は杞憂であったと気づくまでにそう時間はかかりませんでした。
無邪気に川にはいって水鉄砲をする彼らと、たまに深みのほうへ行く子達に、“それ以上はいっちゃだめー!”と声かけする教授の微笑ましい姿に心和ませつつ、ほのぼのとした宴は、2時半すぎに無事終了。後片付けをして、宿へ向かいます。
今晩の宿は、鵜飼の宿として有名な“十八楼”。この宿に宿泊するのも今回の旅のおおきな魅力のひとつ。
シックで情緒あふれるたたずまい。日常の喧噪を忘れさせてくれる静かな宿。廊下の飾りにも趣向が凝らされていて、素敵。
今夜泊まる部屋からは長良川が一望でき、鵜飼船を眼下にみおろせます。
お茶菓子をいただきながら、しばし、ゆったりと休憩。そうこうしているうちに、鵜飼の集合時間に。
仲居さんが、浴衣で参加される方が多いですよ、と教えてくださったので、宿の浴衣に着替えます。なんだかワクワクしてきた〜☆
ロビーに集合して、旅館の鵜飼船に向かう専用出入り口からみんなそろって出発。川縁には鵜飼船が大集合しています。鵜匠さんの鵜飼の説明が始まると黒山の人だかり。ちょっと出遅れたので、鵜匠さんの頭の上半分くらいしか見られなかったのは残念ですが、しっかり説明は聞かせていただきました。
いよいよ、鵜飼船に乗り込みます。船には、もう、お弁当の準備がされていて席に着くと早速に、今回、先生が特別によんでくださった舞妓さんと男芸者さん、三味線を演奏してくださるおかみさんのご挨拶が始まりました。
それとともに船は船頭さんの力強い漕ぎで川の中腹の方へすすんでいき、決められた停泊位置に到着。すでにまわりにもたくさんの鵜飼見学の船がずらり。
舞妓さんの可愛らしい踊りと華やかさに周りの船からも注目を浴び、拍手喝采。三味線の響きとおかみさんの小唄、男芸者さんの達者な芸に感心しつつ、初めての鵜飼でこんな素敵なサプライズ体験をさせていただける事に感激。
そして手の込んだ美味しいお弁当に舌鼓・・・至福の時間を堪能しているうちに、日もとっぷりと暮れて、鵜飼船の灯りが美しく水面に映える中、待ちに待った鵜飼がはじまりました。川を渡る風がほほに心地よく、幽爽な鵜匠の船が通るたびに、それぞれの鵜飼見物の船から感嘆の声や拍手があふれます。なじみの鵜匠さんに、かけ声をかけるお客様も。
途中、満を持して花火がうち上がったときは、もう、気分の盛り上がりは最高潮に。
夢のような時間はあっという間にすぎ、心地よい夜風にあたりながら船を降り、宿に戻りました。
宿にもどってからは、ゆっくりと長良川温泉を堪能。露天風呂では先ほどの喧噪が嘘のように静かになった川面を見おろしながら、柔らかな泉質に夢見心地でした。夜と朝で男女のお風呂が入れ替わるので、もちろん、早起きして朝風呂もゆっくり楽しみました。夜とはまた違った朝の長良川の景色が美しく、疲れがすーっと引いていく感覚。
もちろん、朝食バイキングも旅の楽しみ!食事に定評のある宿なので、和、洋、中、と目移りする品数の多さ。普段はそんなに食べられない朝食なのに、先生に真顔で驚かれる程、欲張って食べちゃいました。
帰りはなんと、すごい雨。一日ずれていたら、こんなに楽しめなかったよね〜っと日頃の自分たちの行いがよかったのだと気分よく、帰路につくことができました。
名古屋から車で小一時間。近場ではあるけれど、たっぷり旅気分を味わえた長良川の旅でした。
やっぱり、旅はいいです〜。気持ちをリフレッシュしてくれます。
もともと、私は旅行好き、というよりも疲れたら家でじっとするタイプでしたが、この年代になって、これまでしなかったことにチャレンジしよう、と思えるようになりました。結果、疲れたら動いてみる!が結構、心の疲労を払拭してくれることに気づけました。
初めての経験はいくつになっても心に華やぎをもたらしてくれます。いまだからこそ、どんどんいろんな経験をしてみるのもより人生を豊かにする秘訣かな、と感じています。気になることは、すぐ、トライ。立ち止まっている時間がもったいない。自分の人生は自分で輝かせる。いくつになってもやりたいことを諦めない。今の年齢だからこその、行動による気づきが必ずあります。
さぁ、次はどこへいこう?何にチャレンジしよう?そう考えるだけで、毎日が楽しくて、嬉しくて。
みなさまもぜひ、ご一緒に、ワクワクな毎日を楽しんでいきましょう〜!
ぎふ長良川鵜飼
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十八楼