いつもはカフェの新メニューやオープンするショッピングモールをいち早く察知し、いついこうかとワクワクする私ですが、ふっとたまに大自然に癒されたくなる瞬間があります。みなさまもそんな瞬間、きっとあるのでは。
電車の中吊り広告でみる美しい山々の写真に思わず見とれていたりして。
だけど、いきなり登山、とか無理だし・・・などと思っていたら、なんと友人が別コミュニティで“オトナの”登山部もどき“に入っているという情報をキャッチ。楽しいことには目がない私。早速、喜び勇んで入部させていただきました!
・・・が、しばらくは、月に一度の誕生日会と称した楽しい飲み会に参加する“飲み会要員”。そうして当初の“登山したい!”という目的を忘れかけそうになっていたこの秋、満を持して山ガール(?)デビューいたしました☆
初登頂となった山は、岐阜県飛騨市と大野郡白川村にまたがる飛驒高地にある、標高1744mの籾糠山(もみぬかやま)。1988年(平成10年)に周辺の山域が岐阜県により、天生(あもう)県立自然公園に指定された、ぎふ百山のひとつです。どちらかというと、“登山”というよりも“ハイキング”に限りなく近い(?)やまのぼり、ということで、期待に胸を膨らませながら初体験してまいりました!
訪れたのは籾糠山の秋の紅葉が例年ピークとなる10月下旬。今年はお天気の加減で去年より色づいてはいない、と登山部の熟練メンバーがいっておりましたが、私にとっては十分な美しさでした。
朝5時に友人宅に集合して車に乗り合わせ、登山口まで向かうため、前日から友人宅へ宿泊。前祝い(?!)とばかり、ビールで乾杯〜!初めての登山に浮かれて、結構お酒もすすんじゃう無鉄砲な私・・・(汗)
そうこうしているうちにあっという間に翌朝。まだ暗い5時に迎えに来てくれた登山部の先輩の車に乗り込み、東海北陸自動車道を経由して登山口のある、天生峠を目指します。途中、ドライブインによって朝ごはんにサンドウィッチと飲み物を買い込み、車内で腹ごしらえ。
すっかり夜があけた8時前に登山口に到着。先輩にスマホを機内モードにかえておくようにとアドバイスされ、(繋がらないのに電波を無駄に探すので電池を消耗するとのこと)ほぉぉ、とひとつ賢くなった気分。
寒いよ!と言われ、しっかり厚手のセーターをもってきたけれど、そこまで寒くはなかったのでお気に入りのダウンベストをチェックのセーターに重ねて登山用の帽子をかぶり、気分はすっかりなんちゃって山ガール(?)。
入山証がわりにパンフレットをいただき、意気揚々と登山(ハイキング!)開始。今回の登山部は小学生2名を含む総勢8名。歩きはじめはキーンとした冷気を肌に感じて冷たかったのに、しばらくすると、早くもじんわりと汗ばんで来たので早々にダウンベストをリュックにしまい、チェックシャツも脱いで半袖に。
緩やかな勾配を20分程のぼっただけで、結構息切れしている自分に、不安をおぼえながら、元気な小学生2名と余裕綽々のメンバーに負けじと根性だけで歩みを進める私。
しんどいながらもやっぱり山の空気は素敵。
このあたりは熊が出没する地帯ということで、熊がでた時のために途中何カ所か鉄条網の扉があり、鍵がかかるようになっているのです。熊も人間がこわいから音を立ててあるくことで、熊の方から人間を避けてもらえるように、数カ所に一斗缶を備え付けの木の枝でたたいて音を鳴らすしかけがあり、子ども達はそれを見つけると思いっきり叩くのです。その音の響くこと!絶対に熊、こないよ・・・。
今回のコースは、天生峠から出発して、湿原探勝路を抜け、天生湿原、カラ谷分岐を抜け、カラ谷原生林を通り、木平分岐までいって、ゆっくり戻る、というコースで、実は、籾糠登頂は当初の予定には入っていなかったのです。
・・・が。どんどん歩をすすめていくうちに、パンフレットでは“緩やかな登り”と書いてあるにもかかわらず、結構急な勾配がいくつも、それこそ、まだ?まだ続くの〜?!というくらいあり・・・おまけに先頭の友人のペースがめちゃめちゃ早い!(というのはあとで知ったのですが;;;)
途中、湿原地帯で巨木の根っこに童心にかえって入って探検したりしていたのもつかの間、またすぐに急勾配の連続で、木平分岐まで来てやっと一休みしたときには、生き返った気分。携帯用のバーナーでお湯を沸かし飲むコーヒーの美味しいこと。深い緑とちらりと紅葉した紅い葉のコントラストも素敵でトトロの世界にはいってきたみたい。
“もう登りいいよ〜”なんていっていたのに、樹々の合間に見える青空をみているともっと近くであの空をみてみたい!と言う願望がムクムク。
もちろん登山部のみなさまはいうまでもなく。
休憩を終えた時には、“山頂目指そう”と全員の気持ちが一致。
もう一度、気を取り直して、出発!
気持ちを入れ替えたけど、なかなか足がついてこない。
日頃の運動不足を反省しながら、一歩、また一歩と歩みを進めていく。
最後の100mの勾配が果てしなく、遠い。
心臓がばくばくして破裂しそう。でも、あともうちょっと。
着いた〜!!!
この日一番の急勾配をのぼりきってみた絶景はきっと一生忘れない。
山頂はそんなにスペースがないため、しばらくすると、私たちの後にのぼって来た人がどんどんふえて、最後の急勾配で渋滞状態になっていました;
さてさて、のぼりきったら、当然ながら次は下り。
下りは足がどんどん進むので、気をつけないと勢いがつきすぎて転びそう。
慎重に足をすすめながら、登りよりも景色を楽しめる余裕も。
天生湿原ではゆっくり秋の空を眺めながら、紅葉にうっとりとする優雅なハイキング気分もたのしめました。
登山口まで戻って来て、はじめての登山、無事終了。
全行程、5時間半。
いやー。なんだか珍しく、自分を思いっきり褒めてあげたい気分。
登山部のみんなにも、初めてにしては上出来!と褒められて上機嫌☆
登山のあとは、美味しい飛騨そばに舌鼓。そしてたくさんかいた汗をスッキリ流しに白川郷の温泉へ。露天風呂から見る山なみがいつもよりずっと親しみ深く感じたのは、いうまでもありません。(笑)
お出かけ女史組に参加させていただき、自分の中の意識改革があり、今年は本当にいろんな初体験を重ねる一年になりました。
“できるかな?”じゃなく、“やってみよう!”に気持ちをシフトするだけで
毎日の“できること”は無限に広がります。
もうこの年からじゃ無理、なんて、年齢のせいにするのはもったいない!
むしろ、今だから、挑戦出来る!私は常にそう思っています☆
そして、事実、そのとおりに願いはすべて叶っている・・・。
みなさんもぜひ、私と一緒に、やりたいこと、どんどん叶えるスペシャルな年にしてきましょう〜!
【北ひだの森を歩こう】
http://hidamoriaruki.com/map/amou/
なお、天生峠は現在冬期通行止めの為天生県立自然公園へは行くことが出来ません。
通行止め期間:平成28年11月9日~平成29年5月26日(予定)