クリスマス用のお菓子といえば、日本ではフワフワのスポンジに生クリーム、そしてまるまるとしたイチゴが乗ったショートケーキが主流でしたが、ここ数年、パン屋さんやケーキ屋さんで、真っ白な粉砂糖に包まれたシュトーレンを見かけることが多くなりました。
食通のお友達が、世界で一番おいしいと一年分を買いだめするシュトーレンがあると教えてくださいました。それは自然栽培の野菜・調味料を使った料理やパンのお教室“Katie’s style”を主宰されている溝口恵子先生のシュトーレン。そんなに美味しいのなら、ぜひ味わってみたい!と思っていたところ、運よく先生のシュトーレンレッスンに参加できることになりました!
神奈川県郊外のお教室は、先生のイメージ通りとても明るくすっきりナチュラル。
レッスン最初にご説明を受けた時に見せていただいたのは、なんと一年前のシュトーレン。
長時間かけて焼いているため、長期保存も可能だそうですが、まさか一年前のものでも大丈夫だとは!もちろん、素材も作り方も厳選されているからだと思います。
作り方は思ったよりも簡単で、ぶきっちょな私でもなんとかできそうです。
ただ、材料を用意するのが個人では大変なので、レッスンに参加すると先生が全部そろえてくださるのでありがたいですね。
今回教えていただいたのは、今年の一番人気だという”抹茶シュトーレン“
シュトーレンといえばドライフルーツやナッツを練りこんだ物が王道ですが、今回の中身は抹茶の生地にあうように白豆、うぐいす豆、塩えんどう豆、チョコレート、そして栗の渋皮煮!チョコレート以外は和の材料ですね。
特に栗の渋皮煮は生地になじむように細かくしたものと、切り口の事を考えて切らずにまるごとも!なんと贅沢なことでしょうか。
自然栽培のりんごやミカンなどの果物の酵母をおこすことを教えていただき、その酵母を使って生地をつくり、種を包み込んでいきます。
もう中身がいっぱいで包めるか心配でした。
そしていよいよ焼成!
約1時間かかるため、先生がご用意してくださった自然栽培のベジプレートをいただきながら焼きあがりを待ちました。色とりどりの自然栽培のお野菜がもつ旨味をひきだす味付けは、こだわりのお塩とオリーブオイルと実にシンプル。野菜本来の味を存分に楽しめ、心もおなかも満たされた時間でした。
焼きあがったシュトーレンに澄ましバターを塗り、そのあと粉砂糖でお化粧してきあがり!試食でいただいたシュトーレンは、栗やお豆の優しく奥深い自然の甘さで美味しい~!ドライフルーツのものとはまた違った、和の心がこもったシュトーレンですね。
シュトーレンは本来、クリスマスの4週間前から始まるお祝いアドヴェントのための伝統菓子。毎日薄くスライスしていただき、日に日に熟成されていくお味が、さらにクリスマスの日が来る気持ちを高めていきます。
あの独特な形も諸説あるようですが、幼子イエスがおくるみに包まれている形ともいわれています。
今回レッスンで作ったシュトーレンは、焼き上がりから10日くらいたった頃から食べ始めるのが美味しいとのことで、私はちょうどクリスマスの頃が食べごろとなりました。
毎日少しずつ食べる方法には間に合わなかったので、クリスマスの日に美味しい抹茶シュトーレンをいただけることを楽しみにしたいと思います。
溝口恵子先生のブログ