【すみだ北斎美術館】に行ってまいりました。
世界的にも高名で人気のある浮世絵師・葛飾北斎。
その作品と魅力をたっぷりと満喫できる美術館として、昨年(2016年)11月22日、両国駅近くに開館しました。
《江戸もの大好き》の私としましては、待望の開館。訪問に期待が高まります。
オープン直後はかなりの混雑だったと伺い、開館時間を目指して家を出ました。私が訪れた日は週末でしたが、やや混雑…といった感じでした。寒い時期の早いお時間帯だったからかもしれません。
企画展の前売券を持っていたので、入館もスムーズでした。
【すみだ北斎美術館】を訪れた私の感想は、
「北斎って、やっぱり凄い!」
気持ちとしては、「!」を10個以上つけたいくらいです。
江戸文化をこよなく愛する私としては、北斎のこともそれなりに知っているつもりでおりました。ところが、いやはや…改めて知ることや気づきが多く、改めて北斎の魅力の虜となっている次第です。
そして、「北斎の世界感を楽しむ展示方法が、今風!」
北斎を堪能する仕掛けが、随所に施されています。
あまり時間のない方は、さらりと観て北斎の世界感を楽しむこともできますし、お時間に余裕のある方は、北斎をじっくりゆっくり味わいながら楽しむこともできます。
以下、私が思う【すみだ北斎美術館】の魅力をお伝えします。
①常設展示室
・幻の大絵馬
関東大震災で焼失した肉筆画「須佐之男命厄神退治之図(すさのおのみことやくじんたいじのず)がおよそ100年ぶりの蘇り。
伝統技術と最新技術のコラボです。
・照明
江戸時代、行燈を照らして見ていた浮世絵。
その雰囲気を味わえる様に、作品は薄闇の中で浮かび上がる工夫がなされています。
・北斎アトリエの再現模型
北斎と娘・お栄の様子を描いた弟子の絵を元に等身大でリアルに再現されています。
「北斎は、絵を描くことだけに心血を注いでいた」と言っても過言ではないと思います。
片付けが得意でなかった北斎は、どうしようもなくなると転居…の繰り返しだったそうです。このエピソードを踏まえて模型の展示を細部まで見ると、「なるほどね!」と、より楽しめると思います。因みに、北斎はその生涯で93回引越したと言われています。
・4Kディスプレーでの展示
タッチパネルでの拡大表示が自在。作品の細部まで楽しむことができます。
・タッチパネル式情報端末
最新の映像技術が駆使されていて、老若男女問わずに楽しみながら理解を深めていくことができます。訪れた日も、年少さんくらいの親子さんから80代と思しき紳士まで、ゲーム感覚で楽しんでいました。
✳︎常設展示室は、体験型ミュージアムの印象でした。
従来型の静かに絵を観るだけでなく、一緒に訪れた友人やご家族、さらにはたまさか近くに居合わせた方ともコミュニケーションがとれるところが魅力だと思いました。
まだまだあります。②➂は次のページ!
②企画展示室
貴重な北斎作品に逢えます。
訪れた日は開館記念展中にて、幻の絵巻「隅田川両岸景色図巻」に逢えました!
北斎の描く肉筆画も、とても魅力的なんです。現在の企画展では2大収集家の集めた貴重な作品と逢えます。
③建物
世界的にも有名な妹島和世さん設計。
4Fラウンジからは、スカイツリーも見えます。
私がとても気に入ったのは、「北斎漫画」などの作品を紹介しているタッチパネル。文字や丸などの形から絵が生まれていることが、ゲーム感覚の映像を通して体験として楽しめる様になっています。北斎の驚くべき発想力と現在にも通じる絵の技量に圧倒され、どっぷり北斎の世界に。気がつくと、結構な時間が過ぎていました。
最後に、お楽しみのミュージアムショップへ。
外国の方にも喜んでいただけそうなグッズが並んでいます。
北斎らしいパッケージのお菓子を購入しました。
後日、Izumiyaさんのクッキーをお世話になっているデザイナーさん(男性)にプレゼント。
「カッコイイ」と、とても喜んでくださいました。
館内で「北斎ゆかりの地図」を入手しました。
以前にご紹介した回向院さんや吉良邸も載っていて、北斎がより近くに感じられてきました。
「画狂老人」の異名を持つ北斎の魅力を体感できる【すみだ北斎美術館】
北斎と墨田区をもっと知りたくなる場所です。
地図を片手に、また新たな北斎と逢える場所にお出かけがしたくなっている私でございます。
梅の花も香り、少しずつ春が近づいてまいります。
女史の皆様、寒さ対策万全に、良き如月の日々をお過ごしになられます様に。
すみだ北斎美術館
http://hokusai-museum.jp/
現在の企画展
開館記念展Ⅱ 「すみだ北斎美術館を支えるコレクター-ピーター・モースと楢﨑宗重 二大コレクション-」
2017年4月2日(日)まで
✳︎HP内 「キッズ北斎」はとてもわかりやすく、北斎の世界を気軽に楽しむことができます。